私のMacBook Airは2014年に購入。当時はお金が無く、本体ストレージ容量を128GBに。128GBってOS、アプリ、adobeなどの基本ソフトをインストールしただけで容量いっぱいになっちゃうんですよね。。。
なんとかこの小容量でやりくりしてきましたが、7年経過した現在では扱うデータ量も大きくなってきて、もう限界。そこで、思い切って本体ストレージを交換してみたんです。
古いMacBook Airって本体ストレージ容量が小さすぎて困るなぁ。。。
SSDの交換って意外と簡単。自分で作業できちゃいますよ!
え!?ホントに!?
かく言う私も、ストレージ容量の小ささに長年悩み続け、今年やっと交換した者の一人です。
交換してみた感想は、、、何でもっと早く交換しなかったのだろうと思ってます。
交換に関する情報知りたい!
今回はMacBook Airの本体ストレージ(SSD)を自力で交換する方法をお伝えします。
※AppleのノートPCはバックパネルを自分で開いてしまうとAppleサポートの対象外になってしまうので、バックパネルを開いたりSSDを交換したりの作業は自己責任でお願いします。
- SSDの交換前に必要な準備がわかる
- SSDの交換方法がわかる
- 交換方法がわかるので自分自身で交換可能になる
SSD交換前に準備する物
まずは、SSD交換に先立って準備する物をお伝えします。
作業リスト
- 変換アダプタとSSDを用意
- 特殊工具を用意
- バックアップ用の外付けHDDを用意
- OSインストーラ保存用のUSBメモリを用意
- エアダスターを用意
SSDの基本については別の記事に書きましたので、知りたい方は見てみてください。
変換アダプタとSSD
MacBook Airの本体ストレージSSDの端子形状は特殊なので他社のSSDを取り付ける場合は変換アダプタが必要ですが、MacBook Airは型番・販売時期によってSSDの端子形状が異なるため注意が必要です。
変換アダプタのあれこれや選び方については別の記事に書きましたので、参考にしてみてください。
上記の記事にも書きましたが、NVMe接続を利用するためにはMacBook Air Mid 2013以降である必要があります。
Mid 2013以前だとSATA接続になります。SATA接続はNVMe接続のように高速にはなりませんが、古いPCのストレージ容量を増やせるメリットは大きいと思います。Mid 2013以前でもストレージ容量が小さい方は、交換を検討してみてください。
- MacBook Air 2010, 2011, 2012 —> SATA接続のみ
- MacBook Air Mid 2013 〜 2017 —> NVMe接続が可能
- MacBook Air 2018 〜 —> 本体ストレージの交換ができない
特殊工具
MacBook AirのSSD交換は、PCのバックパネルを開けて、SSDを固定しているネジを外して行います。パックパネルもSSDも両方とも特殊形状のネジで固定してあるため、特殊形状のドライバーが必要です。
(バックパネルのネジ:星型P5ドライバー、SSDのネジ:トルクT5ドライバー)
MacBook Airの修理に使う特殊工具一式がセットになっていて、なおかつお手頃価格のものがあるので紹介しておきます。MacBook Airをたまに修理する程度であれば、これで十分かと思います。
Kingsdun 精密ドライバー
- この精密マイクロドライバーセットは五角、プラスとヘクスローブドライバーをセットし、静電防止ヘラが付きます。MacBook Air&Macbook pro Retina Display&iPodの分解、バッテリー交換、HDD/SDD交換、パネル修理、掃除などのメンテナンスに必要なドライバーです。ノードパソコンの分解と眼鏡の修理にも利用できます。
- 価格:1,150円(2021年2月12日時点)
バックアップ用の外付けHDD
交換すると本体ストレージのSSDを取り外すことになるので、事前に本体ストレージ内の全データをバックアップしておく必要があります。バックアップの方法は次章でお伝えします。
バックアップ用の外付けHDDは、SSDの交換後のデータ増量も考慮して、交換後SSD容量の2〜3倍の容量があるものをオススメします。例えば500GBのSSDを購入する場合は、1〜2TBぐらいの外付けHDDを持っていれば安心です。参考までに手頃な外付けHDDを見つけましたので、リンクを貼り付けておきます。この商品は私も使用してますが、わりとしっかりしています。
Transcend ポータブルHDD 2TB(TS2TSJ25M3S)
- サイズ:129.5mm x 80.8mm x 16.1mm 保証:3年(並行輸入品は国内保証対象外)。2.5インチHDD 容量:2TB SuperSpeed USB 3.1 Gen 1に対応。三層構造の衝撃保護システム
- 価格:7,980円(2021年2月12日時点)
OSインストーラ保存用のUSBメモリ
交換した後のSSDには当然OSが入っていないので、事前にOSインストーラを用意しておく必要があります。AppleはOSインストーラ用外部ストレージの容量として12GB以上を推奨しています。
インストーラに使う外部ストレージはフォーマットされてしまうので、データの入っていない外部ストレージを用意しましょう。もし持っていないなら新たに用意します。参考までに手頃なUSBメモリを見つけましたので、リンクを貼り付けておきます。
シリコンパワー USBメモリ16GB 合金ボディ(SP016GBUF3J80V1TJA)
- 「レッドドットデザイン賞」受賞商品「F80」のUSB3.0モデル。人間工学を基づいて、機能美を実現したデザイン。耐久性抜群の亜鉛合金ボディ。USB3.0高速転送
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エアダスター
SSDを交換する時にMacBook Airのバックパネルを開けるのですが、バックパネルを開けてみるとビックリするぐらい内部がホコリで汚れています。これはMacBook Airの冷却システムが関係しています。MacBook Airはキーボードの隙間から空気を吸気して、PC内部を通過、ディスプレイと本体の継ぎ目から排気する構造なので、キーボードの上に降ってきたホコリはPC内部に吸い込まてしまいます。
このPC内部に吸い込まれてしまったホコリはPC内部の冷却効率を下げるので、SSD交換のタイミングで取り除いておきたいものです。
ホコリを直接拭き取ろうとすると静電気が発生して内部部品を壊す可能性があるため、エアダスターを利用して吹き飛ばすのが得策です。もし手元にエアダスターがない場合は、高額なものはないので購入することをオススメします。手頃なエアダスターのリンクを貼り付けておきます。
エレコム エアダスター ECO 逆さ使用OK ノンフロンタイプ 3本セット
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SSD交換前に準備すること
次に、SSDを交換する前に準備することをお伝えします。
作業リスト
- OSをmacOS 10.13 (High Sierra)にアップグレード
- OSインストーラを作成
- Time Machineで本体ストレージのバックアップ
OSをmacOS 10.13 (High Sierra)にアップグレード
<MacBook Air Mid 2013 〜 2017のSSDを交換する場合>
古いOSを使っている場合は、OSを macOS 10.13 (High Sierra)以上にアップグレードしてください。OSをアップグレードする理由は、macOS 10.13 (High Sierra)以上のOSではないとNVMeを認識しないからです。
High Sierra以上と書きましたが、古いMacBook Airを使っているならば、欲張らずにHigh Sierraにアップグレードすれば十分だと思います。アップグレードの方法は、別の記事にしましたので見てみてください。
1つ注意点があります。アップグレードするOSのバージョンと、後ほど作るOSインストーラのOSのバージョンを同じにしてください。本体のOSをHigh Sierraにしたならば、OSインストーラもHigh Sierraにします。
<MacBook Air 2010 〜 2012のSSDを交換する場合>
MacBook Air 2010 〜 2012の方はNVMe接続のSSDが使えませんので、わざわざmacOS 10.13 (High Sierra)にアップグレードするメリットは少ないかもしれません。古いMacPCとOS X 10.11 (El Capitan)は相性が良く安定していると言われているので、El Capitanまでアップグレードするという選択肢もあります。
1つ注意点があります。アップグレードするOSのバージョンと、後ほど作るOSインストーラのOSのバージョンを同じにしてください。本体のOSをEl Capitanにしたならば、OSインストーラもEl Capitanにします。
OSインストーラを作成
前章でもお伝えしましたが、交換作業して新たにPC内部に接続したSSDの中にはOSが入っていないため、事前にOSインストーラを用意する必要があります。
作業としてはOSインストーラをUSBメモリに保存します。
OSインストーラを作成するための作業として、いったん本体ストレージにインストーラ用のデータをダウンロードするので、本体ストレージの空き容量が8GB以上必要です。私は本体ストレージの空き容量が足りなかったため、本体ストレージ内のデータを外付けHDDに逃して空き容量を確保しました。
OSインストーラの作成方法は、別の記事に書きましたので参考にしてみてください。
PC本体ストレージをバックアップ
こちらも前章でお伝えしましたが、SSD交換後は元々のPC本体ストレージのSSDを取り外してしまうので、事前に本体ストレージの全データのバックアップを取ります。
バックアップにはMacデフォルトのTime Machineを利用すれば復元も楽に行えるので便利です。
Time Machineを使ってバックアップを取る方法は別の記事に書きましたので、まだ使ったことのない方は参考にしてみてください。
SSD交換作業
準備が終わり、いよいよSSD交換作業に入ります。SSDを交換する手順を説明していきます。
作業リスト
- シャットダウンして電源アダプタを抜く
- 体に帯電している静電気を放電する
- バックパネルを外す
- バッテリー接続コネクタを外す
- SSD固定ネジを外す
- SSDを引き抜く
- 変換アダプタを新SSDに装着する
- 変換アダプタ装着済みSSDをスロットに差し込む
- SSDをネジで固定する
- ホコリを掃除する
- バッテリー接続コネクタを差し込む
- バックパネルを取り付ける
シャットダウンして電源アダプタを抜く
OSをシャットダウンして、電源アダプタを抜き、MacBook Airを裏返します。
体に帯電している静電気を放電する
実際の作業に入る前に、体に帯電している静電気をはらいます。体が静電気で帯電していると内部部品を触った時に部品に放電してしまい、内部部品が壊れてしまうからです。新品のSSDなどを袋から取り出す時も同様で、体に帯電している静電気を放電してから取り出します。
体に帯電している静電気の放電方法はとても簡単で、鉄製品に触れればOKです。私は鉄製の工具や鉄製のキッチン用品に触れて放電しています。
放電はとても重要な作業です。私は電子工作初心者の頃、体が帯電している事実を知らなかったので、ICをたくさん壊していました。。。忘れずに放電を!
バックパネルを外す
裏返したMacBook Airのバックパネルを外します。バックパネルの固定ネジは星型としている特殊ネジなので、準備する物に挙げていた星型P5ドライバーで外します。
この星型のネジですが、接着剤で固定されていて、さらに小さいのでとてもナメやすいです。コツとしては、上から垂直に押さえつけながら「グッ、グッ」という感じで少しずつ回すと、ネジをナメにくくなると思います。
バックパネルは10本のネジで固定されていて、ヒンジ側中央の2本のネジは少し長いです。
ネジが全て外せたら、バックパネルを外します。ヒンジ側に手をかけて、手前に垂直に上げて外します。バックパネルはネジ固定されているだけで、ツメなどで固定されていません。
バッテリー接続コネクタを外す
バックパネルが外せたら、内部にあるバッテリー接続コネクタを外します。バッテリー接続コネクタを外さないと通電したままになってしまうので、作業中に内部部品が壊れることがあります。必ずバッテリー接続コネクタを外しましょう。
コネクタの外し方は、コネクタに取り付けられているベロを引っ張ります。そうすると、コネクタから外せます。
SSD固定ネジを外す
次はSSDを固定しているネジを外します。SSDの固定ネジは六芒星の形をしている特殊ネジなので、準備する物に挙げていたトルクT5ドライバーで外します。
ネジは1本だけですが、ナメらないように注意して外してください。
SSDを引き抜く
SSD固定ネジが外せたら、そのSSDをMacBook AirのSSDスロットから引き抜きます。SSDを1cmほど持ち上げて、SSDスロットと平行に真っ直ぐ引けば抜けます。
引き抜けました。
変換アダプタを新SSDに装着する
SSDを取り外せたら、今度は新たに購入したSSDを取り付ける準備をします。
変換アダプタを新たに購入したSSDに装着しましょう。装着方法は商品説明書を読んでもらうと確かですが、変換アダプタのスロットと平行にSSDを差し込めばOKだと思います。SSDの裏表に注意して差し込んでください。
変換アダプタ装着済みSSDをスロットに差し込む
作業はここから折り返しです!
(7)で出来上がった変換アダプタ装着済みSSDをMacBook AirのSSDスロットに差し込みます。
SSDを引き抜いた時と逆の手順で、SSDスロットと水平に奥まで差し込みます。奥まで差し込まないとネジ留めできません。
SSDをネジで固定する
SSDをネジで固定します。
SSD固定ネジを外した時と逆の手順で、六芒星の形をしている特殊ネジを準備する物に挙げていたトルクT5ドライバーを使用して締め込んで固定します。
ホコリを掃除する
ついでに内部のホコリを掃除します。前章でもお伝えしましたが、ホコリを拭き取って掃除しようとすると静電気が発生して部品を壊す可能性があるので、準備する物で挙げたエタダスターで内部のホコリを吹き飛ばして掃除します。ホコリを掃除すればPC内部の冷却効率が上がるので、結果としてPCへの負担を減らすことができます。古いPCを使っていると、かなりのホコリが溜まっていると思います。
エアダスターの使い方ですが、「シューーーーッ」とずっと押し続けないでください。風圧がどんどん弱くなってしまいます。正しい使い方は「シュッ、シュッ、シュッ」と単発で押します。そうすると風圧が維持されてホコリを吹き飛ばすことができます。
バッテリー接続コネクタを差し込む
バッテリー接続コネクタを取り付けます。
バッテリー接続コネクタを外した時と逆の手順で、コネクタに取り付けられているベロを持ってコネクタPC基盤に差し込みます。きちんと奥まで差し込みましょう。
バックパネルを取り付ける
バックパネルを取り付けます。
バックパネルを外した時と逆の手順で、星型としているバックパネル固定ネジを、準備する物に挙げていた星型P5ドライバーで取り付けます。
取り付ける時もこのネジはナメやすいので注意してください。コツはネジを外す時と同様に、上から垂直に押さえつけながら「グッ、グッ」という感じで少しずつ回します。
SSD交換後の作業
SSDの交換作業が終わったら、今度はPCの復元作業に入ります。
PC復元作業
Time Machineを使ってPC復元し、PCが使える状態に戻します。
Time Machineを使ってPCを復元する方法は別の記事に書いたので、まだ復元したことがない方は見てみてください。
まとめ
MacBook AirのSSD交換は、準備するものがやや多いかもしれませんが、必要なものを揃えてしまえば、作業自体はそれほど大変ではありません。リストアップされた手順に従っていけば、成功できると思います。
私はこの方法でSSDを交換できて快適に使えています。しかし「絶対」はないことなので、これを参考に交換される方は自己責任でお願いします。