OSインストーラは、本体SSDを交換した場合やOSをクリーンインストールしたい時に使用します。
今回は、そのMacOSインストーラの作り方を紹介します。
事前準備
事前に準備する物・準備することをお伝えします。
準備する物
OSインストーラの用のUSBメモリを用意します。AppleはOSインストーラ用外部ストレージの容量として12GB以上を推奨しています。OSインストーラに使う外部ストレージはフォーマットされてしまうので、データの入っていない外部ストレージを持っていないならば新たに用意します。参考までに手頃なUSBメモリを見つけましたので、リンクを貼り付けておきます。
シリコンパワー USBメモリ16GB 合金ボディ(SP016GBUF3J80V1TJA)
- 「レッドドットデザイン賞」受賞商品「F80」のUSB3.0モデル。人間工学を基づいて、機能美を実現したデザイン。耐久性抜群の亜鉛合金ボディ。USB3.0高速転送
- 価格:1,029円(2021年2月12日時点)
準備すること
用意したUSBメモリを「Mac OS拡張(ジャーナリング)」でフォーマットします。
フォーマットの方法は別の記事に書きましたので、方法を知らない方は参考にしてみてください。
OSインストーラの作成
OSをダウンロードする
AppleのHP(https://support.apple.com/ja-jp/HT201372)からOSインストーラをダウンロードします。以下、該当部分をAppleのHPから抜粋しました。
ダウンロード:macOS Big Sur、macOS Catalina、macOS Mojave、macOS High Sierra
「アプリケーション」フォルダに「macOS [バージョン名] インストール」という名前の App としてダウンロードされます。ダウンロード後にインストーラが開いたら、インストールを続けずに、そのまま終了します。正しいインストーラを入手するには、macOS Sierra 10.12.5 以降 または El Capitan 10.11.6 を搭載した Mac からダウンロードしてください。企業の管理者の方は、ローカルでホストしているソフトウェア・アップデート・サーバではなく、Apple からダウンロードしてください。ダウンロード:OS X El Capitan
Apple
「InstallMacOSX.dmg」という名前のディスクイメージとしてダウンロードされます。El Capitan と互換性のある Mac でこのディスクイメージを開いて、その中に入っている「InstallMacOSX.pkg」という名前のインストーラを実行してください。「OS X El Capitan インストール」という名前の App が「アプリケーション」フォルダにインストールされます。ディスクイメージや .pkg インストーラではなく、この App から起動可能なインストーラを作成します。
(ちなみにOSについてなのですが、古いパソコンで本体ストレージをNVMe接続に変更する場合はHigh Sierra、SATA接続のまま使用する場合はEl Capitanを個人的にはオススメします。)
ダウンロードしたいOS名をクリックするとApp Storeへジャンプしようとするので「App Store Appを開く」をクリックするとApp Storeが立ち上がります。
App Storeが立ち上がるとOSインストーラのダウンロードが自動的に開始されます。もしダウンロードが自動的に開始されない場合は「Download」をクリックします。
OSインストーラのダウンロードが完了すると、OSインストーラが自動的に立ち上がります。
しかし、今回はOSをインストールさせるわけではないので、メニューバーの「macOS ○○○インストール > macOSインストールを終了」をクリックしてOSインストーラを終了させます。
終了させたら「アプリケーション」フォルダを開きましょう。「macOS ○○○インストール」がフォルダ内に追加されているのを確認します。
ターミナルを開く
ターミナルでOSインストーラをUSBメモリにコピーする作業をします。
「アプリケーション>ユーティリティ>ターミナル」の順番で移動してターミナルを開きます。
ユーティリティからターミナルを開く。
ターミナルが開きました。
「$」の後にコマンドを書いていきます。
ターミナルでの作業
ターミナルを開いたら、USBメモリをPCのUSBスロットに差し込みます。
その後に以下のコマンドを実行してUSBメモリのNAMEを確認します。
$ diskutil list
上記のコマンドを実行すると、PCに接続されている全てのデバイスが一覧表示されます。その中からOSインストーラをコピーするUSBメモリをストレージ容量から探し出して、NAME(名前)を控えておきます。私の場合は接続したUSBメモリの容量が16GBなのでそれを頼りに探し出しました。NAMEはUSBメモリをフォーマットした時につけた名前で、デスクトップ上にデバイス名として表示されてもいますが、ダブルチェックとしてターミナル上でも確認します。私の場合、NAMEは「USB16GB」です。
MacのHPに書かれている指示に従い、以下のコマンドを実行することでUSBメモリにOSインストーラをコピーします。コピーを実行するコマンドの説明文をMacのHPから抜粋します。
以下のいずれかのコマンドをターミナルに入力またはペーストします。いずれも、インストーラが「アプリケーション」フォルダにあり、利用する USB フラッシュドライブやその他のボリュームの名前が「MyVolume」であるという前提になっています。ボリュームの名前が違う場合は、以下のコマンドの
MyVolume
を適切なボリュームの名前に置き換えてください。Big Sur:*
sudo /Applications/Install\ macOS\ Big\ Sur.app/Contents/Resources/createinstallmedia –volume /Volumes/MyVolumeCatalina:*
sudo /Applications/Install\ macOS\ Catalina.app/Contents/Resources/createinstallmedia –volume /Volumes/MyVolumeMojave:*
sudo /Applications/Install\ macOS\ Mojave.app/Contents/Resources/createinstallmedia –volume /Volumes/MyVolumeHigh Sierra:*
sudo /Applications/Install\ macOS\ High\ Sierra.app/Contents/Resources/createinstallmedia –volume /Volumes/MyVolumeEl Capitan:
sudo /Applications/Install\ OS\ X\ El\ Capitan.app/Contents/Resources/createinstallmedia –volume /Volumes/MyVolume –applicationpath /Applications/Install\ OS\ X\ El\ Capitan.app* Mac に macOS Sierra 以前が搭載されている場合は、
Apple--applicationpath
引数とインストーラのパスを含めてください。具体的な使い方は、上記の El Capitan のコマンドを参考にしてください。
コマンドを実行する時に、コマンド内の「MyVolume」を先ほど控えておいたNAMEに置き換えてください。私の場合は「MyVolume」を「USB16GB」に置き換えます。私がHigh SierraのOSインストーラを作る時のコマンドは以下です。
sudo /Applications/Install\ macOS\ High\ Sierra.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/USB16GB
コマンドを実行すると管理者のパスワード(PCアカウントのパスワード)が要求されるので、パスワードを入力して「Enter」を押します。パスワードを入力する際は画面上には何も表示されませんが、入力はできています。
Enterを押すと「If you wish to continue type (Y) then press return:」というプロンプトが表示されます。
「y」を入力して「Enter」を押します。そうすると進行状況がターミナルに表示されます。
「Copy complete. Done.」というメッセージが表示されたら、USBメモリへのOSインストーラのコピーは終了です。
OSインストーラができたか確認
デスクトップ上に表示されるUSBメモリのデバイス名を確認しましょう。デバイス名がダウンロードしたOSインストーラと同じ名前 (macOS ○○○インストール)になっていれば、OSインストーラは完成です。
まとめ
OSインストーラを作る時はターミナルを使います。慣れていないと少し複雑に感じるかもしれませんが、手順通りに行えば、きちんをOSインストーラを作成できます。ぜひトライしてみてください。