【華語文法】量詞

もくじ

量詞

量詞は、数を表す語の後ろに付けてどのような事物の数量であるかを表す語要素。量詞はさらに、事物(名詞)を数える単位である「名量詞」と、動作の回数を数える単位である「動量詞」の2つに分類される。

名量詞

事物(名詞)を数える単位。よく用いられる名量詞は以下の通り。

  • 個ge:人、物、抽象的な物に用いる。例:一個人 / 一個芒果 / 兩個月
  • 件jiàn:衣服、事柄に用いる。例:一件衣服 / 一件事
  • 本běn:書籍類に用いる。例:一本書
  • 張zhāng:平面的なものに用いる。例:兩張照片
  • 條tiáo:細長いものに用いる。例:一條大河 / 一條黃瓜
  • 塊kuài:塊状のもの、区切られた平面を持つものに用いる。例:三塊錢 / 一塊布
  • 隻zhī:対のものの片方、動物に用いる。例:一隻鞋 /一隻羊
  • 雙shuāng:対のものに用いる。例:一雙手
  • 把:柄や取っ手のついている物に用いる。例:三把傘
  • 杯bēi:茶や酒などの分量に用いる。例:四杯咖啡
  • 支zhī:棒状のものに用いる。例:五支手機
  • 點diǎn:少量のものに用いる。例:一點東西
  • 台tái:機械や設備に用いる。例:一台機器
  • 家jiā:家庭、商店、企業に用いる。例:一家商店 / 兩家工廠
  • 片piàn:平たく薄いもの、一続きになって広がっている地面・水面・空間などに用いる。例:一片麵包 / 一片草地
  • 種zhǒng:同一種類に属する個物の集合、抽象的事物を用いる。例:各種蔬菜 / 一種意見 / 這種效果

動量詞

動作の回数を数える単位。よく用いられる動量詞は以下の通り。

  • 下xià:動作行為の回数を数える。非瞬間的な動作行為に対して用いる場合は数詞「一」を伴う。例:撞了三下鐘。(瞬間的)/ 等一下。(非瞬間的)
  • 趟tàng:往復する回数を数える。例:他到台南去了一趟。
  • 遍biàn:動作の初めから終わりまでの過程全体を1回として数える。例:請你再說一遍。
  • 次cì:反復して出現し得る事物や動作の数を数える。例:兩次電子郵件都收到了。/ 幾次打電話。
  • 頓dùn:食事、叱責、忠告などの動作の回数を数える。例:一天吃三頓飯。/ 說了他一頓。

広く使われる「個ge」

「個ge」は最も広く用いられる量詞である。

  • 広く専用の量詞のない名詞を数えるために用いられる。
    • 例:一個芒果 / 兩個月 / 三個禮拜
  • 他の量詞の代用として使われる。
    • 一所學校 —> 一個學校
    • 一項計畫 —> 一個計畫

「個」の特殊な用法

  • 概数の前:動詞/形容詞の後ろで、概数を示す語句の前に用いる。ぞんざいな気持ちで「……かそこら」という意味を示す。例:他在台北住了個兩三天。
  • 動詞と目的語の間:主に話し言葉で、動詞と目的語(もともと他の量詞を用いるかまたは量詞を用いなくてもよい目的語)の間につけて、「ひとつ……」「ちょっと……」などのようにその動作を軽い気持ちで行うこと、その動作が大した意味を持たないことを示す。この場合、本来「個」のつけられない場合でも「個」をつけることがある。例:我跟他見了個面。/ 你先坐著,我洗個澡就來。
  • 動詞と補語の間:主に話し言葉で、時には助詞「得」と連用して、動作の程度や結果を具体的に生き生きと示す。例:吃個飽 / 笑個不停 / 叫個不住
  • 「沒(有)」と動詞/形容詞の間:「沒(有)」と動詞/形容詞の間に用いる。例:他一說就沒個完。
  • 「一個」を名詞、動詞、名詞句、動詞句の前に用いて、それらが更に後に続く述語動詞を修飾し、動作が突然または急激に行なわれることを示す。例:一個不留神滑倒了。

物事を表す量詞

量詞は具体的な物に限らず、形のない抽象的な物事を数えるためにも用いる。「項xiàng、條tiáo、件jiàn、則zé、把bǎ、筆bǐ、宗zōng」などを用いる。例:一項制度 / 一條政策 / 我只想說一件事。/ 五則試題 / 你我都一把年紀了。/ 做了幾筆生意。/ 一宗心事

量詞の特殊な用法

動詞や形容詞を修飾する

  • 「数詞+量詞」は動詞や形容詞を修飾することもできる。また数詞が「一」の時は「一気に、力を入れて」を意味する。例:一口吹熄了油燈。

不特定の量を表す

  • 「一 + [量詞] + [名詞]」は「ある[名詞]」のように不特定のものを表す。例:我有提案。
  • 「一點」「一些」は不特定の数量(わずかな量)を表す。例:喝一點。/ 這個地方還涼快一些。

量詞の重複

  • [量詞] + [量詞]:量詞を重複させて「[量詞] + [量詞]」の形で「全部」「あらゆる」「それぞれ」を意味する。例:條條江河歸大海。/ 種種困難擺在面前。
  • 一 + [量詞] (+一) + [量詞]:「数詞+量詞」の数詞が「一」の場合、「一 + [量詞]」を重複させて「一 + [量詞] (+一) + [量詞]」の形で「次々に、次第に」を意味する。同種の物事が一つ一つあるいは一区切りごとに独立しつつ幾つも存在したり,同じ動作や状況が一回々々次から次へと続くさまを描写する。この用法は名詞、動詞、形容詞を修飾することができる。
    • 名詞を修飾する。例:一次次的失敗,並沒有嚇倒他。
    • 動詞や形容詞を修飾する。例:物價一天一天地飛漲。/ 一個一個地數