【華語文法】否定文

もくじ

否定文

「不bù、沒méi(有yǒu)」を用いて否定表現する文。動詞の種類によって「不」と「沒(有)」のいずれかを用いる。対応は以下の通り。

動詞の種類沒(有)
動作動詞OO
状態動詞(形容詞)OX
変化動詞XO

動作動詞の否定

  • 「不」での否定は「好まない、習慣的にしない、したくない」を表す。例:我不喝咖啡。
  • 「沒(有)」での否定は「過去に起こらなかった、したことがない」を表す。例:我沒喝咖啡。

状態動詞(形容詞)の否定

状態動詞(形容詞)は、正反対を示す「不」によってのみ否定することができる。例:今天不熱。

変化動詞の否定

変化動詞は、過去に起こらなかったことを示す「沒」によってのみ否定することができる。例:我還沒決定要不要去旅行。

「不」のその他の使い方

  • 助動詞を否定する。例:他不會做飯。
  • 「是、像、喜歡」のような動作を表さない動詞を否定する。特に「不是búshì」は「⋯⋯というわけではない」を意味し、情報確認に応答する時に使われる頻出表現。例:Q.他是不是台灣人? A. 他不是台灣人,他是泰國人。
  • 諾否疑問文の答えとして使用される。例:Q.你去嗎? A.不,我不(想)去。
  • 可能補語として使用される。例:我聽不懂。

「沒(有)」のその他の使い方

  • 所有表現に用いる。例:我沒有車。
  • 存在表現に用いる。例:外面沒有人。
  • アスペクト助詞「了、著、過」を伴う文における否定表現に用いる。例:作業我還沒做完。/ 我沒去過泰國。/ 我現在沒想著結婚。(完了を表すアスペクト助詞「了」の否定文は、完了していないことを意味することになるため「了」が省略される)

「不」と「沒(有)」の相違点

  • 一般的に「不」は「未来を否定する」ために用いられ、「沒(有)」は「過去を否定する」ために用いられる。
  • 「不」は動作行為、変化や状態の発生を主観的に否定するために用いられ、「沒(有)」は動作行為、変化や状態が起こっていないことを客観的に述べるために用いられる。

全体否定と部分否定

「都」を「不」の直後に置く場合、すなわち「[主語]+都不+[動詞句]」の場合は、全体否定を表して「[主語]はすべて[動詞句]ではない」の意味になる。一方で、「都」を「不」の直前に置く場合、すなわち「[主語]+不都+[動詞句]」の場合は、部分否定を表して「[主語]のすべてが[動詞句]というわけではない」の意味になる。これは「都」だけでなく「副詞+形容詞」を否定する場合にもあてはまる。

全体否定

  • [主語]+都不+[動詞句]:[主語]はすべて[動詞句]ではない。例:他們都不是臺灣人。
  • [主語]+[副詞]+不+[形容詞]:[主語]は[副詞][形容詞]ではない。例:身體太不好。

部分否定:

  • 主語]+不都+[動詞句]:[主語]のすべてが[動詞句]というわけではない。例:他們不都是臺灣人。
  • [主語]+不+[副詞]+[形容詞]:[主語]が[副詞][形容詞]だというわけではない。例:我身體不太好。