中国語・華語【単語(音節)構造の基本】について(単語構造シリーズ①)

相談者
相談者

中国語の単語(音節)構造ってちょっと複雑そう

まさ先生
まさ先生

単語(音節)構造が日本語と違うから難しく感じるかもしれませんが、基本がわかれば簡単ですよ

相談者
相談者

え!?そうなの!?基本が知りたい!

まさ先生
まさ先生

おっけー!

今回は中国語・華語の単語(音節)構造の基本についてお伝えします

  • 中国語の単語(音節)構造の基本がわかる
  • 中国語の単語を自分で読める、発音できるようになる

まず始めに、中国語の説明方法についてお伝えしたいことがあります。

用語には英語を併記

私は台湾の語学センターで中国語学習を開始しました。初学のうちは英語で授業を受けたので、発音の用語も英語で覚えました。帰国後、覚えた用語の日本語での用語名を調べましたが、英語の方が直感的で理解しやすいと感じています。そのため、理解のしやすさを考慮して、用語には英語も併記しています。例えば「声母(Initals)」の場合、「声母」が日本語の用語名、「Initials」が英語名です。

もくじ

中国語の単語(音節)構造の基本

このページでは、中国語の単語(音節)構造の基本的について説明します。

一番最初の項目「中国語の単語(音節)構造」だけ読んでも理解できるように書いていますが、より詳しく知りたい方のために中程に詳細な情報を書いています。

中国語の単語(音節)構造

まずは中国語の単語(音節)構造をお伝えします。

中国語の単語(音節)構造のポイント

  1. 中国語の単語(音節)構造は「声母(Initials)+韻母(Finals)」、発音する時に声調(Tones)が加わる
  2. 中国語では発音時の音の高低「声調(Tones)」が決まっていて、4種類ある
  3. 発音記号を書く時は、韻母(語尾)の母音の上に声調記号(Tone marks)を表記する

用語の説明は下記です。

  1. 声母(Initials):単語の最初の子音
  2. 韻母(Finals):単語の声母(Initials)を除く残りの後方の主母音を中心とした部分
  3. 声調(Tones):発音時の音の高低で、中国語は4種類
  4. 声調符号(Tone marks)4種類ある声調をそれぞれ記号「ー, 丿, V, 丶」で表したものであり、発音記号(拼音など)を書く時は、声調符号(Tone marks)を韻母(Finals)の主母音の上に表記

中国語が日本語と大きく違うところは「声調(Tones)」があることです。馴染みのないものだと思いますので、書き方なども含め、少しずつ覚えていきましょう。

以上が中国語の単語(音節)構造の基本説明ですが、さらに簡単に下記のように覚えてください。

中国語の単語(音節)構造

単語(音節)構造=声母(Initials)+韻母(Finals)、発音する時に声調(Tones)が加わる

単語(音節)構造の詳細説明

「中国語の単語(音節)構造」の内容を専門用語を交えて詳しく説明します。基本的なことは前項ですでにお伝えしましたので、より詳しく知りたい方だけ目を通してください。

中国語の単語(音節)構造

中国語の単語(音節)の発音・綴りは通常、一文字ずつではなく、単語の一音節(分節音素部分)を表す声母(Initials)と韻母(Finals)で構成されています。また、発音する際には音の高低「声調(Tones)」によって意味の区別を行ないます。

声母(Initials)

声母(Initials)は、中国語の音韻学で「一音節中の先頭の音(頭子音)」のことです。簡単に言うと「単語の最初の子音」のことです。英語では「Initials」と言うので「最初の部分」であることを連想しやすいです。

韻母(Finals)

韻母(Finals)は、中国語の音韻学で「先頭の音(頭子音)以外の部分」のことです。主母音前にくる半母音・中間母音(介音)、主母音、最終母音or子音(尾音)の組み合わせで成り立っています。簡単に言うと「単語の声母(頭文字)を除く残りの後方の主母音を中心とした部分」のことです。英語では「Finals」と言うので「後ろの部分」であることを連想しやすいです。

介音は「 i, u, ü」を発音する時にそれぞれの前に弱く発音される「y(i), w(u), y(ü)」のことです。

声調(Tones)

声調(Tones)は、言語において意味の区別に用いる発音の高低のことです。発音する時に重要となる要素の1つで、中国語には4種類あります。

声調記号(Tone marks)

声調記号(Tone marks)は、声調(Tones)を記号で表したものです。

中国語の4種類の声調(Tones)は4種類あるので、声調記号(Tone marks)もそれぞれに対応して「ー, 丿, V, 丶」の4種類あります。

声調符号(Tone marks)を発音記号(拼音など)と一緒に書く時は、韻母(Finals)の主母音の上に表記します。

実際の単語で構造を確認してみよう

中国語の単語の綴り方を、実際の中国語の単語で見てみましょう。「中国語の単語(音節)構造のポイント」でお伝えした3つのポイントをもう一度思い出してください。

  1. 中国語の単語は「声母(Initials)+韻母(Finals)+声調(Tones)」の3つで構成
  2. 声母(Initials)は子音のこと、韻母(Finals)は母音のこと、声調(Tones)は発音の音の高低のこと
  3. 声調記号(Tone marks)を韻母(Finals)の主母音の上に表記

では、実際の単語で見てみましょう。

例えば、中国語の単語「出」を見てみます。

“出“の発音の綴りは「chū」です。これを「声母(Initials)、韻母(Finals)、声調(Tones)」の3つの要素に分解してみましょう。声母(頭文字)は子音だから「ch」、韻母(Finals)は母音だから「u」、声調記号(Tone marks)は語尾の上に表記されているものだから「ー」だとわかります。つまり、単語「出(chū)」を分解すると以下のようになります。

  • 声母(Initials):ch
  • 韻母(Finals):u
  • 声調記号(Tone marks):ー(第一声, 1st tone)

声母(Initials)・韻母(Finals)・声調(Tones)をさらに詳しく知りたい方へ

中国語の単語(音節)構造の各構成要素「声母(Initials)・韻母(Finals)・声調(Tones)」についてさらに詳しく知りたい方は、それぞれ別の記事に書きましたので、そちらを参照してください。

声母(Initials)について

中国語・華語【声母(Initials)】について(単語構造シリーズ②)

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まとめ

もう一度、中国語の単語(音節)構造をシンプルに書いておきます。

中国語の単語(音節)構造

単語(音節)構造=声母(Initials)+韻母(Finals)、発音する時に声調(Tones)が加わる