【華語文法】品詞

  • 用語の説明
    • 定語:名詞などを修飾するもの。時に「的de」を伴い語句を修飾する。
    • 状語:動詞や形容詞を修飾するもの。時に「地de」を伴い語句を修飾する。
もくじ

品詞

代詞

代詞は、指示および置換として機能する語で、その機能に応じて「人称代詞、指示代詞、疑問代詞」の3つのカテゴリに分類される。

人称代詞

内容や文脈の中に存在する人や物、状況を指示または指定する。種類は以下の通り。

人称単数複数
一人称我wǒ我們wǒmen
咱們zánmen(普通話の方言)
二人称你nǐ(男性)
妳nǐ(女性、華語で使用)
你們nǐmen(男性)
妳們nǐmen(女性、華語で使用)
二人称
(敬語表現)
您nín您們nínmen
各位gèwèi(フォーマル)
zhūwèi(フォーマル)
三人称他tā(男性)
她tā(女性)
它tā(人間以外)
他們tāmen(男性)
她們tāmen(女性)
它們tāmen(人間以外)
  • 例:
    • 我哥哥是你同學。
    • 你是誰?
    • 我好像見過妳。
    • 您幾位樓上坐。
    • 這是他的書。
    • 這些桔子壞了,把它丟了吧!/ 他不想聽從命運的安排,他想反抗它,改變它。
  • その他の人称代詞
    • 大家dàjiā:「我們、你們、他們」の意味で使われる。例:大家好。
    • 人家rénjiā:(普通話で用いて)「我、他、他們」の意味で使われる。一人称で用いると親密さと不満な気持ちを表し、三人称で用いると尊敬する気持ちあるいは逆に疎んじる気持ちを表す。例:人家等你半天了,你才來。(一人称)/ 像我這樣的人參加球隊,人家會要嗎?(三人称)
    • 別人biérén:「他の人」の意味で用いる。例:別人有了困難,我們應該要熱情幫助。

指示代詞

内容や文脈の中に存在する人や物、場所などを置き換える。

(1)人や物、事柄を表す指示代詞
単数複数
近称這zhè這個zhège(これ)這些zhè(これら)
遠称那nà那個nàge(それ)那些nàxiē(それら)
疑問形哪nǎ哪個nǎge(どれ)哪些nǎxiē(どんな、どれくらい、どれ)
  • 例:
    • 這張椅子。
    • 那個戴眼鏡兒的人是誰?
    • 你都去過哪些國家?
  • 量詞を伴わない「這、那」は「是」構文の主語の位置に用いる。目的語の位置などでは用いることができない。
    • O:這是馬鈴薯。
    • O:這個馬鈴薯。
    • O:我要這個。
    • X:我要這。
  • 疑問形の「哪」は「是」構文の主語としても単独で用いることはできない。常に「哪個」の形で用いられる。
    • O:哪個是他的?
    • X:哪是他的?
  • 「這些、那些、哪些」は複数の人や物を指す。「少しの、いくらかの」など複数あるもののまとまりを指す語なので、具体的な数を指すことはできない。一方で、「這(個)、那(個)、哪(個)」は具体的な数を指すことができる。
    • O:這些芒果。
    • O:這些三個芒果。
    • X:這三個芒果。
(2)場所を表す指示代詞
華語、普通話で使用普通話で使用
近称這裡zhèlǐ(ここ)这儿zhèr
遠称那裡nàlǐ(そこ)那儿nàr
疑問形哪裡nǎlǐ(どこ)哪儿nǎr
  • 例:
    • 這裡河水深。/ 来,这儿坐。
    • 那裡住的都是男學生。/ 从那儿起,往南走二百米就有商店。
    • 你(從)哪裡來的?/ 你家在哪儿?
  • 場所を表す指示代詞は、人称代名詞、名詞の後ろに用いて場所語(場所を示す成分)を作り、「⋯⋯のところ」を意味する。例:我剛從哥哥那裡回來。
(3)状態や方法を指す指示代詞
這麼/那麼這樣/那樣這麼樣/那麼樣
近称這麼zhème這樣zhèyàng這麼樣zhèmeyàng
遠称那麼nàme那樣nàyàng那麼樣nàmeyàng
疑問形怎麼zěnme怎樣zěnyàng怎麼樣zěnmeyàng
  • 這麼/那麼
    • 動作の方式を示す。「這麼/那麼 + [動詞]」「這麼一/那麼一 + [動詞]」「[動詞] + 這麼/那麼 + [数詞+量詞]」の形で「こんなに/そんなに」を意味する。例:我看了一眼,心裡就這麼明白了。/ 他那麼一笑,我心裡就軟了。/ 頭那麼一揚就走了。
    • 「[動詞] + 這麼/那麼 + [数詞+量詞] (+名詞)」の形で用いて「このような/そのような」を意味する。例:就是這麼回事。/ 我們也要栽上那麼幾種樹。
  • 這樣/那樣
    • 性質や状態を示す。「這樣/那樣 (+的)+[数詞+量詞]+[名詞]」の形で「こんな/そんな[名詞]」を意味する。名詞の前に「“一“+量詞」があるときは「的」を省ける。例:這樣的事情我從來沒聽說過。/ 原來他是這樣一種人。/ 他給我那樣一些雜誌。
    • 状態を指す。「あのように、そのように」を意味する。例:他那樣隨便可不好。
    • ある動作や状況を具体的に言う代わりに用いる。主語、述語、目的語に用いて「この(その)ようにする、この(その)ようである」を意味する。例:好,就這樣吧!/ 以後我不再那樣。
  • 這麼樣/那麼樣
    • 「這樣/那樣」と同じ。
  • 怎麼
    • 特殊疑問文に用い、動作の方法を尋ねる。「怎麼+[動詞]」の形で「どう、どのように、どんな風に」を意味する。「怎麼」を動詞の否定形と一緒に用いたり主語の前に用いたりすることはできない。例:怎麼走? 這麼走還是那麼走?/ 你是怎麼來的? 騎自行車來的嗎?
    • 明確に言うことができない、または言うことを願わない性質、状態、方法、行動を言う場合に用いて「何かの、なんとか」を意味する。例:你們還沒訂出怎麼借閱的辦法嗎?
    • 人や事物の性質、状態を尋ねる。「怎麼 (+ 一) + [量詞] + [名詞]」の形で「どんな、どのような、どんな風な」を意味する。例:他是怎麼一個人?
  • 怎樣(書き言葉)
    • 人や事物の性質を尋ねる。「怎樣 + [名詞]」「怎樣(的) 一 + [量詞]」などの形で「どんな、どのような、どんな風な」を意味する。例:他是怎樣一個人?/ 那是一種怎樣的生活?/ 那座橋是怎樣的結構?
    • 動作行為の方法を尋ねる。「怎樣 + [動詞]」の形で「どう、どのように、どんな風に」を意味する。例:你們是怎樣訓練運動員的?
    • 述語、目的語、「得」補語に用いて、人や事物の状況を尋ねる。例:她的病怎樣?/ 以後打算怎樣?/ 準備工作做得怎樣了?
  • 怎麼樣(話し言葉)
    • 人や事物の性質を尋ねる。例:他是個怎麼樣的人?/ 她是個怎麼樣的孩子呢?/ 你進行了怎麼樣的活動?/ 以怎麼樣的順序來實施呢?
    • 動作行為の方法を尋ねる。例:他們怎麼樣學中文?/ 他們是怎麼樣製作影片的呢?
    • 人や事物の状況を尋ねる。例:你怎麼樣?/ 她的病怎樣?/ 你要怎麼樣去那裡?/ 我去那裡怎麼樣?/ 跟我一起吃飯怎麼樣?/ 今天在學校怎麼樣?/ 這電影怎麼樣?
(4)程度を指す指示代詞
這麼/那麼這樣/那樣
近称這麼zhème(話し言葉)這樣zhèyàng(書き言葉)
遠称那麼nàme(話し言葉)那樣nàyàng(書き言葉)
疑問形多duō/多麼duō
  • 這麼/那麼
    • 性質や状態の程度を示す。「(沒)有⋯⋯這麼/那麼 + [形容詞/動詞]」あるいは「(不)像⋯⋯這麼/那麼 + [形容詞/動詞]」の形で「⋯⋯のようにこんなに/そんなに[形容詞/動詞]、⋯⋯ほどこんなに/そんなに[形容詞/動詞]」を意味する。例:她已經有你這麼高了。/ 這個任務沒有那麼困難。/ 我沒有他那麼喜歡看電影。/ 事情是像你說的這麼複雜嗎?/ 你不像你哥哥那麼穩重。
  • 這樣/那樣
    • 程度や方法を指す。「這樣/那樣 + [形容詞/動詞]」の形で「このように/そのように[形容詞/動詞]」を意味する。例:不應該這樣做。/ 菜那樣鹹,怎麼吃呢!/ 像他那樣做。
  • 多/多麼
    • 事物の数量や程度を尋ねる。一般的には「多」を使用し、形容詞「大、高、長、遠、深、厚、粗、寬」などの前に用いて「どのくらい、どれだけ」を意味する。「多」の直前に「(どれほどの数量に)なる」を意味する「有」をつけることもできる。例:這座山(有)多高?/ 這輛車有多重?/ 這條路多麼長?
  • c.f. 怎麼
    • 「不怎麼 + [形容詞]」の形で用いて「(程度が)それほど⋯⋯でない,さほど⋯⋯でない」を意味する。例:今天他不怎麼舒服 。
    • 「不怎麼 + [動詞]」の形で用いて「(動作行為の頻度や程度が)それほど⋯⋯しない、さほど⋯⋯しない」を意味する。例:他們平常不怎麼來。/ 他還不怎麼會說中文。
(5)数量を指す指示代詞
近称這麼zhème
遠称那麼nàme
疑問形幾jǐ/多少duōshǎo
  • 這麼/那麼
    • 数量の多さまたは少なさを強調する。「[動詞] + 這麼/那麼 + [数詞+量詞] (+名詞)」の形で「このような/そのような」を意味する。例:我們好容易釣了這麼兩條小魚。/ 老師家裡有那麼一屋子書。
    • 特定疑問文に用いて10以下の数を尋ねる。「幾+量詞+[名詞]」の形で「いくつの[名詞]?」を意味する。例えば「幾個人?」で「何人?」、「幾個芒果?」で「いくつのマンゴー?」のように。例:來了幾十個人?/ 你幾歲?(華語)/ 你几岁了?(普通话)
  • 多少
    • 特定疑問文に用いて10以上の未知の数(値段や数量)を質問する。「どれくらい、いくら、どれほど」を意味する。例:這個多少錢? / 這所學校有幾(個)外國學生?
(6)時間を指す指示代詞
華語で使用普通話で使用
近称這(個)時候zhè(ge)shíhòu/這時zhèshí这会儿zhè huir
遠称那(個)時候nà(ge)shíhòu/那時nàshí那会儿nà huir
疑問形什麼時候shénme shíhòu/幾時jǐshí/多久duōjiǔ/多長時間duōcháng shíjiān/幾個小時jǐ gè xiǎoshí多会儿duō huir/几时jǐshí 
  • 這(個)時候/這時
    • 「この時」を意味する。例:他這時候的心情不悠閒。/ 這時,有個人跑進家來。
  • 那(個)時候/那時
    • 「その時」を意味する。例:我們那時候再談一下吧。/ 他那時還是個孩子。
  • 什麼時候/幾時
    • 時間の点を尋ねて「いつ」を意味する。例:他們什麼時候回來?/ 你幾時回來的?
  • 多久/多長時間/幾個小時
    • 期間を尋ねて「どれぐらいの期間、何時間」を意味する。例:我們要等多久呢?/ 需要多長時間?/ 花了幾個小時?

疑問代詞

疑問代詞は(1)疑問、(2)例外がないことと任意、(3)不定を表す。

1. 疑問代詞で「疑問」を表す
  • 誰shéi:「人」について尋ねて「誰?」を意味する。例:你找誰?/ 誰給你做飯呢?
  • 什麼shénme:
    • 「事物の性質、人の身分や職務、相手との関係」などを尋ねる。「什麼+[名詞]」で「何?/どんな?/どういう[名詞]?/何という[名詞]?」を意味する。例:這是什麼書?/ 你知道他是什麼人嗎?
    • 「什麼」は「時候、地方、方向」と組み合わせて疑問句を作る。
      • 什麼時候:「時間」を問うて「いつ?」を意味する。例:他們什麼時候回來?/ 什麼時候有空?
      • 什麼地方:「場所」を問うて「どの場所?」を意味する。例:這裡是什麼地方?/ 這個夏天要去什麼地方嗎?
      • 什麼方向:「方向」を問うて「どの方向?」を意味する。例:超市在什麼方向?
      • 什麼東西:「もの」を問うて「なに?」を意味する。例:那是什麼東西?/ 我帶什麼東西去那裡呢?
  • 哪nǎ:
    • 「同類の事物や物事の中からどれか」を相手に尋ねる。「哪 (+数詞) +量詞 (+名詞)」の形で「どの?/どれ?/どちらの⋯⋯?」を意味する。例:哪一位是你的朋友?/ 哪個國家?/ 哪個比賽開始了?/ 你選哪個顏色?
    • 「哪」は時点を表す名詞や「方向」と組み合わせて疑問句を作る
      • 哪天:「日にち」を問うて「いつ?」を意味する。例:你哪天好呢?
      • 哪個方向:「方向」を問うて「どの方向?」を意味する。例:臥室床頭朝哪個方向好?
  • 哪裡nǎli:「場所」について尋ねて「どこ?」を意味する。例:你在哪裡?/ 你(到)哪裡去?
  • 哪儿nǎr:「場所」について尋ねる。普通話で使用されて「どこ?」を意味する。例:现在去哪儿?
  • 哪会儿nǎ huìr:「時間」について尋ねる。普通話で使用されて「いつ?」を意味する。例:你哪会儿走?
  • 哪邊nǎbiān:「方向や場所」について尋ねて「どの辺?/どちら側?/どちら?」を意味する。例:哪邊是你們的大學?
  • 哪樣nǎyàng:「性質や状態」について尋ねて「どんな?/どのような?」を意味する。例:你喜歡哪樣花色的布?/ 咖啡還是茶? 你們喜歡喝哪樣呢?
  • 幾jǐ:
    • 特定疑問文に用いて「10以下の数」を尋ねる。「幾+量詞+[名詞]」の形で「いくつの[名詞]?」を意味する。例えば「幾個人?」で「何人?」、「幾個芒果?」で「いくつのマンゴー?」のように。例:來了幾十個人?
    • 幾歲:「何歳?」を意味する?例:你幾歲?(華語)/ 你几岁了?(普通话)
    • 幾點:「何時?」を意味する。例:現在幾點?
    • 幾時:「いつ?」を意味する。例:你幾時回來的?
    • 幾個小時:「何時間?」を意味する。例:花了幾個小時?
  • 多少duōshao:10以上の未知の「値段/数量」について尋ねて「どれくらい?/いくら?/どれほど?」を意味する。例:這個多少錢? / 這所學校有幾(個)外國學生?
  • 多duō(多麼duōme):「事物の数量や程度」を尋ねる。一般的には「多」を使用し、形容詞「大、高、長、遠、深、厚、粗、寬」などの前に用いて「どのくらい?/どれだけ?」を意味する。「多」の直前に「(どれほどの数量に)なる」を意味する「有」をつけることもできる。例:這座山(有)多高?/ 這輛車有多重?/ 這條路多麼長?
    • 多久/多長時間:期間を尋ねて「どれぐらいの期間」を意味する。例:我們要等多久呢?/ 需要多長時間?
  • 怎麼zěnme:
    • 「動作の方法」や「方法、性質、状況、原因」などについて尋ねる。「怎麼+[動詞]」の形で「どう?/どのように?/何で?/どんな?/どうですか?/どうしましたか?/なぜ?」を意味する。例:怎麼走? 這麼走還是那麼走?/ 你是怎麼來的? 騎自行車來的嗎?/ 你怎麼不來我家玩?
    • 「人や事物の性質、状態」を尋ねる。「怎麼 (+ 一) + [量詞] + [名詞]」の形で「どんな、どのような、どんな風な」を意味する。例:他是怎麼一個人?
  • 怎麼樣zěnmeyàng/怎樣zěnyàng:「方法、性質、状況」などについて尋ねて「どんな?/どう?/どのように?/どうですか?」を意味する。「 怎麼樣」は話し言葉、「怎樣」は書き言葉で使われる。
    • 怎麼樣zěnmeyàng(話し言葉):
      • 人や事物の性質を尋ねる。例:他是個怎麼樣的人?/ 她是個怎麼樣的孩子呢?/ 你進行了怎麼樣的活動?/ 以怎麼樣的順序來實施呢?
      • 動作行為の方法を尋ねる。例:他們怎麼樣學中文?/ 他們是怎麼樣製作影片的呢?
      • 人や事物の状況を尋ねる。例:你怎麼樣?/ 她的病怎樣?/ 你要怎麼樣去那裡?/ 我去那裡怎麼樣?/ 跟我一起吃飯怎麼樣?/ 今天在學校怎麼樣?/ 這電影怎麼樣?
    • 怎樣zěnyàng(書き言葉):
      • 人や事物の性質を尋ねる。「怎樣 + [名詞]」「怎樣(的) 一 + [量詞]」などの形で「どんな、どのような、どんな風な」を意味する。例:他是怎樣一個人?/ 那是一種怎樣的生活?/ 那座橋是怎樣的結構?
      • 動作行為の方法を尋ねる。「怎樣 + [動詞]」の形で「どう、どのように、どんな風に」を意味する。例:你們是怎樣訓練運動員的?
      • 述語、目的語、「得」補語に用いて、人や事物の状況を尋ねる。例:她的病怎樣?/ 以後打算怎樣?/ 準備工作做得怎樣了?
  • 什麼樣shénmeyàng:「性質、状況」などについて尋ねて「どのような?」を意味する。例:你打算做什麼樣的工作?
  • 怎zěn:「原因や理由」を尋ねて「なぜ?/どうして?」を意味する。例:我們晚啦,最後一班車開走了。 怎辦?/ 你怎不早說?
  • 為什麼wèi shénme:「原因や理由」を尋ねて「なぜ?/どうして?/どういうわけで?」を意味する。例:為什麼要跟我結婚?
  • 幹嗎gànmá(幹什麼gàn shénme):「原因や理由」を尋ねて「なぜ?/どうして?」を意味する。「幹嗎」は「幹什麼」の短縮形。例:幹嗎不找他幫忙?/ 你跑到這裡幹嗎?/ 他不在,你找他干什么?
2. 疑問代詞で「例外がないこと」と「任意」を表す

(A)「ある範囲内で例外がないこと」を表す

疑問詞を平叙文で使うと「全ての⋯⋯、どんな⋯⋯」のように全体を、例外がないことを表す。また、全体を、例外がないことを強調するために、後ろに「都、也」を伴う。強調のニュアンスを含むことも多い。

  • 誰shéi:誰でも。例:誰都可以發表意見。
    • 「誰也」の前に一定の範囲を示す語句を用って「その範囲で例外なく」を意味する。例:大家誰也不講話,都盯著她。
  • 什麼shénme:なにも、いかなるものも。
    • 「什麼」の使い方だけ注意が必要です。動詞の目的語(O)を「全ての物」の意味で「什麼」で表現する時、「什麼」は動詞の後ろに置かれるのではなく前に移動します。「都dōu」を使っているならば「都dōu」の前に移動します。つまり「S + 什麼 + 都 + V。」の語順になります。例えば「我想去超市買東西(私はスーパーに行って物を買いたいと思っている)」の「東西(物)」を「全ての物」の意味で「什麼」で表現する場合、「什麼」は動詞の後ろに置かれるのではなく前に移動させて「我想去超市什麼都買」と言います。例:他什麼事也辦不成。
    • 「什麼」は後ろに名詞をとって「什麼+[名詞]」の形で使われる。
      • 什麼時候:いつでも。例:什麼時候都可以。/ 什麼時候都不會忘記。
      • 什麼地方:どこでも。例:什麼地方都能到達。/ 什麼地方都沒去。
      • 什麼方向:どの方向でも。例:人生路,什麼方向都可以走,唯獨沒有回頭路!
      • 什麼東西:なんでも。例:放什麼東西都沒有次序。/ 這個超市很大什麼都有。/ 什麼東西都不做二次處理,統統都要丟掉。
    • 哪nǎ:どちらでも、どれでも、どの、どんな。例:我哪個都喜歡。/ 哪個都一樣。/ 哪個都可以。
    • 「哪 (+ 一)+ [量詞] (+名詞)」の形で用いられる。例:哪個工作都很重要。/ 哪件衣服都不合適。
    • 「哪」は時点を表す名詞や「方向」と組み合わせて疑問句を作る。
      • 哪天:「どちらの日でも」を意味する。例:你選一天吧、對和說、哪天都一樣。/ 我哪天都行!
      • 哪個方向:「どの方向でも」を意味する。例:通往地獄的路,從哪個方向走都是暢通的。
  • 哪裡nǎli:どこでも、どこにも。例:哪裡都是人。/ 我哪裡都想去。
  • 哪儿nǎr:どこでも、どこにも(普通話で使用される)例:我哪儿都想去。/ 坐哪儿都可以。
  • 哪会儿nǎ huìr:いつでも(普通話で使用される)例:哪会儿都玩疯了。
  • 哪邊nǎbiān:どちら側でも。例:兩邊的山坡極度陡峭,極度險峻,然而我覺得從哪邊都可以爬下去。
  • 幾jǐ:いくつでも
    • 幾歲:何歳でも。例:學英文幾歲都不晚。
    • 幾點:何時でも。例:幾點都可以。
    • 「幾+量詞+[名詞]」の形で「いくつの[名詞]でも」を意味する。例えば「幾個人」で「何人でも」、「幾個芒果」で「いくつのマンゴーでも」のように。例:幾個人都無法逃脫法律的制裁。
  • 多少duōshao:いくらでも、いつくでも。いくら、どんなに。例:想要多少都可以免費拿回去。
  • 多duō(多麼duōme):いくら、どんなに。例:多遠都要在一起。
  • 怎麼zěnme、怎麼樣zěnmeyàng、怎樣zěnyàng、什麼樣shénmeyàng、哪樣nǎyàng:どんなに⋯⋯しても、いかに⋯⋯でも、どんな⋯⋯でも、どんなのでも。
    • 例:
      • 怎麼也不能接受。/ 感冒怎麼都好不了。
      • 我怎麼樣都想見你。
      • 有時候想靠自己解決煩惱,卻怎樣都找不到答案。
      • 我什麼樣的料理都喜歡。
      • 你挑選哪樣顏色都行。/ 我無所謂,哪樣都可以。
    • 「怎麼」と「怎樣」は、後ろに動詞や形容詞をとって「怎麼/怎樣+[動詞/形容詞]」の形でよく使われる。例:怎麼學都不會。/ 請告訴我怎麼做的。

「不管、無論、不論」と組み合わせて用いることができる

これらの疑問詞は「不管、無論、不論」と組み合わせて用いることができる。例:不論誰都得遵守規則。/ 不管路多遠,一定要堅持走到目的地。/ 不管怎麼說,他就是不聽。/ 不管怎麼樣你都會到達那裡的吧。/ 這衣服(不管)怎樣洗也洗不乾淨。/ 不管什麼樣的工作都很辛苦。

否定形で使われると全体否定を表す

疑問詞を平叙文で使うと「全ての⋯⋯、どんな⋯⋯」のように全体を、例外がないことを表すが、この否定形は「全てが〜ではない」というように、部分否定ではなく全体否定になる。また、否定形の場合は「都」ではなく「也」を用いる。

  • 誰都會來。(みんな来る)
  • 誰也不會來。(誰も来ない)
(B)前後の疑問詞が「任意の同じ人や物事」を指す

前後に二つの疑問詞を呼応させて、それらが「任意の同じ人、物、事柄、場所、方法」などを指す。後者が指す内容は前者によって決定され、無条件でそのようにすることを表す。例:誰先來誰先吃。/ 有什麼意見,就提什麼意見。/ 你要什麼,我給你什麼。/ 哪本書內容最好,就給我介紹哪本。/ 你走到哪裡,我們跟到哪裡。/ 说到哪儿,做到哪儿。/ 你要哪会儿来就哪会儿来。/ 貓娃草,隨風倒,風往哪邊吹,你往哪邊倒。/ 你們需要多少,我們供應多少。/ 老師怎麼念,我就怎麼念。/ 你愛怎麼樣就怎麼樣!/ 人家怎樣做,我也怎麼做。

(C)前後の疑問詞が「任意のそれぞれ別の人や物事」を指す

前項とは異なり、前後に呼応させる二つの疑問詞が「任意のそれぞれ別のもの」を指す。人や物について用いる場合が多い。例:我們兩個誰也沒見過誰。

3. 疑問代詞で「不定」を表す
  • 誰shéi:(誰であるかを)知らなかったり忘れたりして明確に言えない、よく知ってはいるが明確に言うことを避ける、不明確な人を示し、「誰か」を意味する。例:我希望誰能幫助我一下。
  • 什麼shénme:なにか、なにかの
    • 知らないので明確に言えない、明確に言うことを願わない「不明確な事物や人」を示す。「(不是/沒有) + 什麼 +[名詞]」の形で「なにか、なにかの」を意味する。例:屋子裡還有什麼人嗎?/ 我又不是什麼要緊的人物。/ 裡面正在開什麼重要會議。
    • 知らないので明確に言えない、明確に言うことを願わない「不明確な事物」を示す。「什麼」の後ろに名詞を伴わない。例:你說過什麼沒有?/ 我都清楚,你不必說什麼。/ 我餓了,想吃點兒什麼。
    • 「什麼」は後ろに名詞をとって「什麼+[名詞]」の形で使われる。
      • 什麼時候:いつか。例:什麼時候再見面吧。/ 我們什麼時候去玩吧。
      • 什麼地方:どこか。例:想在什麼地方喝茶。
      • 什麼方向:どの方向。例:現在站在什麼地方不重要,重要的是你要往什麼方向移動。
      • 什麼東西:なにか。例:因為肚子餓了去吃點什麼東西。/ 這個箱子裡裝了什麼東西。
  • 哪nǎ:どれか、どれかの。例:我不知道買哪個。
    • 「哪 (+ 一)+ [量詞] (+名詞)」の形で用いられる。例:/ 我困惑選哪一個。/ 我不知道該選哪一個。/ 我在這兩件衣服前走來走去,想著要買哪一件。
    • 「哪」は時点を表す名詞や「方向」と組み合わせて疑問句を作る。
      • 哪天:「いつか」を意味する。例:我們哪天再見面吧。
      • 哪個方向:「どの方向」を意味する。例:不知道該往哪個方向走。
  • 哪裡nǎli:どこか。例:我們要到哪裡去散步吧!/ 我好像在哪裡見過你。
  • 哪儿nǎr:どこか(普通話で使用される)例:一起去哪儿吧。/ 我知道你是在哪儿找到我的。
  • 哪会儿nǎ huìr:いつか(普通話で使用される)例:说不定哪会儿会有地震。
  • 哪邊nǎbiān:どこで。例:當一個應徵者來到你的公司面試時,他們會到處看看人們在哪邊工作,並想像他們自己在那邊工作。
  • 幾jǐ:いくつかの
    • 「幾+量詞+[名詞]」の形で「いくつかの[名詞]」を意味する。例えば「幾個人」で「何人か」、「幾個芒果」で「いくつかのマンゴー」のように。例:十幾個人
    • 幾歲:数歳。例:十幾歲前的孩子說有陌生人聯絡他們。
    • 幾點:数時間、いくつかの点。例:幾點前 / 他在演講中強調了幾點。
  • 多少duōshao:否定の後に用いて「さほど、いくらも」を意味する。例:這種商品已經沒有多少了。/ 沒走多少路,我累得走不動了。
  • 怎麼zěnme、怎麼樣zěnmeyàng、怎樣zěnyàng:明確に言うことができない、または言うことを願わない性質、状態、方法、行動を言う場合に用いて「どうして、何か(の)、どのように、なんとか」を意味する。例:
    • 你們還沒訂出怎麼借閱的辦法嗎?/ 不知道怎麼一來就滑倒了。
    • 我不知道怎麼樣說那個。
    • 我也沒覺到這部電影怎樣好。
    • (什麼樣:我很擔心變成什麼樣。)

不定の疑問詞は文末に語気助詞「嗎」を置くことができる

疑問詞を用いて作る疑問詞疑問文は、疑問詞によって文が疑問の語気を帯びるため、本来は文末に疑問を表す語気助詞「嗎」をつける必要はないが、疑問詞が不定用法で用いられている場合は、文末に語気助詞「嗎」を置くことができる。例:我出去時有誰來過嗎?

不定の疑問詞を否定文に用いると柔らかい言い回しや曖昧な表現になる

不定の疑問詞を否定文に用いると、「特に⋯⋯しない」というような柔らかい言い回しの否定表現や、「ほとんど⋯⋯ではない(が少しだけ⋯⋯である)」という含みを残した曖昧な表現になる。「不/沒 + [疑問詞]」の形で用いる。疑問詞には「什麼、多少、幾、哪裡、什麼地方、誰、什麼時候」がよく用いられる。例:我沒有什麼意見。/ 我沒有什麼問你的。/ 沒有誰能幫助你。

疑問詞と疑問文関連語

疑問詞は、疑問文において話者が文中で聞きたいことを置き換えるために使用される語。 例えば「誰、哪個、哪裡、什麼」など。詳しくは「代詞」の「疑問代詞」を参照してください。

疑問代詞

  • 哪nǎ、哪個nǎge、哪些nǎxiē:「どれ?/どちら?」を意味して「事物、状況、人」がどれなのか、どちらなのか尋ねる。例:哪一位是你的朋友?
  • 誰shuí、哪位nǎwèi、什麼人shénme rén:「誰?/何の人?」を意味して「人」について尋ねる。例:你找誰?/ 你知道他是什麼人嗎?
  • 哪裡nǎlǐ、哪邊nǎbiān、什麼地方shénme dìfāng:「どこ?/どこらへん?/何て言う場所?」を意味して「場所」について尋ねる。例:你在哪裡?/ 這裡是什麼地方?
  • 哪樣nǎyàng、什麼shénme、為什麼wèishénme、怎麼zěnme、怎樣zěyàng、怎麼樣zěnmeyàng:「どの種類?/何?/なぜ?/どのように?/どうですか?」を意味して「性質、状態、方式、動作、理由」などを尋ねる。例:這是什麼書?/ 為什麼要跟我結婚?/ 你怎麼不來我家玩?

数量の疑問詞

数量や数の程度を尋ねる疑問文に使われる。

  • 幾jǐ:いくつ?例:來了幾十個人?
  • 多少duōshǎo:いくつ?例:這所學校有幾(個)外國學生?
  • 多duō + [形容詞]:どのくらいの[形容詞]?例:這條路多麼長?

疑問文で使用される語気助詞

話者の感情を表現する特別な助詞のことを指す。詳しくは「品詞」の「助詞」を参照してください。

  • 「嗎ma」を文末に置く、最も基本的な疑問文。「諾否疑問文、当否疑問文」などと呼ばれる。例:那是你的書嗎?
  • 「呢ne」を名詞(句)の直後に置いて、前後の文脈や状況等から推測可能な質問内容を簡略化し、「あなたは?」のように相手へ手短かに聞き返す。「省略型疑問文」と呼ばれる。例:我下課以後去咖啡店喝咖啡,你呢?

その他の疑問文関連語

  • 「是不是shì búshì」を既知の確認したい情報の前か文末に置く、または「是嗎shìma?」「對不對duì búduì?」を文末に置いて、「⋯⋯だよね?」と話し相手に情報確認する。付加疑問文と呼ばれる。例:那是不是你的書?/ 那是你的書,對不對?
  • 「好嗎hǎoma?」「可以嗎kěyǐma?」「好不好hǎobùhǎo?」を文末に置いて、「⋯⋯いい?」とまず自分の提案、意見、推測、要求を言い,それに対する話し相手の意向を尋ねる。「諾否疑問文」と呼ばれる。例:我們下課以後一起去咖啡店喝咖啡,好不好?

動詞

動詞は、動作、行動、出来事を表現するために使用される単語。

動詞の種類

  • 自動詞(不及物動詞):目的語を取らない動詞。例:跑、坐、睡、笑
  • 他動詞(及物動詞):その節の中で目的語をとり、主語から目的語に向かう(あるいは及ぶ)動作を表す動詞。例:買、做、說
  • 自動詞にも他動詞にもなれる動詞:このような動詞は、目的語の有無で自動詞か他動詞かを判断する。
    • 門開了。(目的語がないので自動詞)
    • 他開了門。(目的語があるので他動詞)
  • 状態動詞:一般的には形容詞と呼ばれ、ある人や物の状態、様子を表す。詳しくは「品詞」の「形容詞(状態動詞)」を参照してください。例:大、小、高、低
  • 助動詞:動詞や形容詞の前に置かれて、可能、願望、義務、必要などを表す。詳しくは「品詞」の「助動詞」を参照してください。例:會、能、可以
  • 変化動詞:ある状態から別の状態への瞬間的な変化を指す。 動作動詞は動的、状態動詞は静的、変化動詞は動的かつ静的であると単純に考えることができる。例えば、動詞「死(死ぬ)」は「活(生きている)」から「死(死んだ)」への瞬間的な変化を示す。例:死、破、感冒、壞、忘記、變成、丟、結婚、生病、畢業
  • 離合動詞:二音節動詞の中で、前後2つの形態素が分離するもの。その分離した間に修飾語句などが挿入される。例えば、二音節動詞「幫忙」の「幫」と「忙」が分離し、その分離した間に修飾語句「你的」が挿入されて「我來幫你的忙。」となる。詳しくは次項の「離合動詞」を参照してください。

離合動詞

離合動詞は、二音節動詞の中で、前後2つの形態素[註1]が分離するもの。その分離した間に修飾語句などが挿入される。また、形態素は分離するだけでなく、後ろにあった形態素が前に移動することもある。二音節動詞の離合動詞には「幫忙、見面、吃飯、洗澡、唱歌、上網、打架、放心、幽默、生氣、結婚、生病、畢業」などがある。(當代中文課程,B1L9, 文法2)

[註1]形態素:言語学の用語で、意味をもつ表現要素の最小単位。ある言語においてそれ以上分解したら意味をなさなくなるところまで分割して抽出された、音素のまとまりの1つ1つを指す。

離合動詞の分類

離合詞は「動詞+目的語」で構成されるものと、「動詞+補語」で構成されるものに分類できる。

  1. 「動詞+目的語」型
    • 目的語をとる場合:
      • 「動詞+目的語」型の離合詞は目的語をとることができない。目的語は介詞を用いて動詞の前に置かれる。例:我跟他見面。
    • 連体修飾語で修飾する場合:
      • 「動詞+目的語」の「目的語」が連体修飾語で修飾される場合、離合詞は前後2つの形態素に分離されて、その分離した間に連体修飾語が挿入される。例:我來幫你的忙。
    • アスペクト助詞をとる場合:
      • アスペクト助詞を用いる場合、離合詞は前後2つの形態素に分離されて、その分離した間にアスペクト助詞が挿入される。例:我見過面他。
    • 量詞をとる場合:
      • 動量補語や時量補語として「数詞+量詞」を伴う場合、離合詞は前後2つの形態素に分離されて、その分離した間に「数詞+量詞が挿入される。
        • 我見過他一次面。
        • 我跟他見過一次面。(目的語をとる場合との併用)
    • 結果補語をとる場合:
      • 結果補語を伴う場合、離合詞は前後2つの形態素に分離されて、その分離した間に結果補語が挿入される。例:我吃完飯。
    • 「副詞+否定副詞」をとる場合:
      • 「副詞+否定副詞」を伴う場合、離合動詞は前後2つの形態素に分離されて、さらに離合動詞の目的語部分が前置され、その前置された離合動詞の目的語部分と動詞部分の間に「副詞+否定副詞」が挿入される。すなわち「離合動詞(目的語) + 副詞+否定副詞 + 離合動詞(動詞)」の形になる。例:我飯都沒吃。
  2. 「動詞+補語」型
    • 「動詞+補語」の動補構造をとるもののうちで「動詞+結果補語」と「動詞+方向補語」は離合動詞となり、動詞と補語が分離されて、その分離した間に修飾語句が挿入されたり、結果補語と方向補語の派生形である可能補語を作るために「不/得」が挿入される。
      • 動詞+結果補語:例えば「看懂」は「看(動詞)」と「懂(結果補語)」が分離されて、その分離した間に「不」が挿入されて「他看不懂英文書。」となる。
      • 動詞+方向補語:例えば「進來」は「進(動詞)」「來(方向補語)」が分離されて、その分離した間に場所を表す「屋裡」が挿入されて「外面冷,你進屋裡來吧。」となる。

動詞が使われる文型の種類

  • 動詞述語文:動詞(句)が述語となる文。詳しくは「文型」の「述語文」を参照してください。例:他來(去)。
  • 兼語文:述語部分が二つ以上の動詞(句)からなる文。詳しくは「文型」の「兼語文」を参照してください。例:這部電影太感人,讓許多人忍不住哭了出來。
  • 連動文:述語部分が複数の動詞や句からなり、それら複数の動詞句が並列、動目(動詞-目的語)、動補(動詞-補語)、主述(主語-述語)、修飾などの関係を持たない文。詳しくは「文型」の「連動文」を参照してください。例:他來看。

動詞の表現方法

動詞の重複:動詞を重複させて、動作行為が短時間で行われること、動作が軽微であることを表す。詳しくは「その他の表現」の「重複表現」を参照してください。例:找醫生看看吧。

形容詞(状態動詞)

形容詞(状態動詞)は、ある人や物の状態、様子を表す。形容詞はさらにその特性から、性質形容詞と状態形容詞に分類される。

形容詞の種類

  • 性質形容詞:人や事物の性質、属性を表す。単音節形容詞と二音節形容詞がある。
    • 単音節形容詞:「大、小、高、低、長、短、深、淺、早、晚、快、慢、好、壞、對、錯、冷、熱、忙、閒」など。例:哥哥比弟弟高。
    • 二音節形容詞:「高興、認真、漂亮、醜陋、可愛、涼快、幸福、重要、聰明、糊塗、愚蠢、寒冷、乾燥、方便、大膽、豐富」など。例:這裡的風景很漂亮。
  • 状態形容詞:人や事物の状態を表す。状態形容詞はすべて複音節。
    • 「雪白、筆直、冰涼、碧綠、通紅、火紅、煞白、漆黑」など。例:田裡一片雪白。
    • 単音節形容詞の重複表現:「大大、小小、高高、重重、輕輕、好好、深深、早早、快快、慢慢、高高興興、清清楚楚、乾乾淨淨、 飛快飛快」など。例:他長得高高大大。

形容詞の用法

  • 叙述用法:
    • 述語になり、形容詞述語文を形成する。形容詞述語文については「文型」の「述語文」を参照してください。例:我很高興。/ 這棟大樓非常高。
  • 限定用法:
    • 文を構成する一要素となる。以下の3通りの用法に分類できる。
      1. 連体修飾語:連体修飾語になり、名詞および名詞の性質を持つ語を修飾する。主に主語と目的語を修飾する。「形容詞 (+”的“) +名詞」の形になることが多い。例:美好的生活就是幸福的生活
      2. 連用修飾語:連用修飾語になり、動詞および動詞の性質を持つ語を修飾する。主に述語を修飾する。「連動修飾語 (+“地“) +動詞」の形になることが多い。例:你們要好好地工作。
      3. 補語:述語となる動詞もしくは形容詞の後ろに置き、補足説明を加える補語になる。「[動詞/形容詞] (+“得“+副詞) +形容詞」の形になることが多い。例:他說得很好。/ 她長得很好看。

形容詞の表現方法

形容詞の重複表現:形容詞を重複させると、形容詞の意味が強調される。また、これは話し手の主観的な感覚を表す。詳しくは「その他の表現」の「重複表現」を参照してください。例:那花小小的,紅紅的。

助動詞

助動詞は、動詞や形容詞の前に置かれて、可能、願望、義務、必要などを表す。

  • よく使われる助動詞
    • 技術習得の有無を表す「會huì」
    • 身体的な能力の有無を表す「能néng」
    • 許可に関連して「可能かどうか」を表す「可以kěyǐ」

可能や許可を表す:⋯⋯できる

  • 會huì:技術習得の有無を表す。例:你會不會講中文?/ 這孩子剛會走路,還不大會說話。
  • 能néng:
    • 身体的な能力の有無を表す。例:能走嗎?
    • 許可も表すことができる。例:能不能貨到付款?
  • 可以kěyǐ:
    • 許可に関連して「可能かどうか」を表す。例:休息室裡可以吸煙。
    • 許可に関する質問に「可以」と簡単に答えることもできる。例:Q.我可以進來嗎? A.可以。
    • 客観的な条件下で可能かどうかを表すこともできる。例:利用原子能,人們可以發電。
  • 能夠néng gòu:(書き言葉)「「能」と同じように身体的な能力の有無と、「可以」と同じように客観的な条件下で可能かどうかを表す。例:今天能夠做完的事,不要拖到明天。
  • 可kě:
    • 主に書き言葉で用いられて「可以」と同じ使い方。例:閱覽室的工具書不可攜出室外。
    • 話し言葉に用いる場合は、対照的な意味の語を並べて表現する場合に限る。例:可大可小

示唆や助言を表す:⋯⋯する価値がある、⋯⋯してみたら

  • 可以kěyǐ:
    • 動詞の重複形式や動量詞を伴った動詞句と一緒に用いて「⋯⋯する価値がある」と示唆する。「很、大、倒、真」をよく伴う。例:這個問題很可以研究一番。
    • 二人称(你)に対して「⋯⋯してみたら」と助言する。例:這本書寫得不錯,可以看看。
    • 否定には「不值得」を用いる。例:對我們來說那應該是不值得調查的。
    • 許可に関する質問には「可以」と簡単に答えることができたが、示唆や助言に関する質問では「可以」と簡単に答えることができない。
  • 可kě:「可+[動詞]+的」の形で「⋯⋯する価値がある」を意味する。例:我沒有什麼可介紹的了。

可能性を表す:⋯⋯できる

  • 會huì:起こりうべきことを予測する。例:今天不會下雨的。
  • 能néng:起こる可能性があることを示す。例:天這麼晚了,他還能來嗎? 我看他不能來了。
  • 要yào:ある事が必然的に起こることを示す。例:李先生今天要來的。
「會、能、要」の使い方
  1. 「不+[助動詞]」の形で否定形を作る:「會」と「能」の否定形はそれぞれ「不」を直前につけて「不會、不能」とするが、「要」は「不要」とすると禁止を表すため、可能性を表せない。可能性を表す「要」を否定形にする場合は「不會」を用いる。例:現在他不會在家裡。/ 我看他不能來了。
  2. 応答時に助動詞を単独使用する:「會」は単独で質問の答えに用いることができる。「能」は単独で質問に答えることは少ないができる。「要」は単独で用いることができない。例:Q.他會不會去? A.會(不會)。
  3. 助動詞と併用する:可能性を表す助動詞は一部の助動詞と併用して用いることができる。
    • 推測や判断を表す助動詞と一緒に用いる。可能性を表す助動詞は後ろに置く。例:這應該會顯示一個彈出視窗。/ 我不認為他應該能得到這份工作。/ 這題的意思很明白,你應該要做。
    • 願望、意志、意欲を表す助動詞と一緒に用いる。可能性を表す助動詞は前に置く。例:/ 很多受訪者表示會打算長期留在新加坡。/ 老師對我不公平對待,我只能敢怨而不敢言。/ 不要試著假裝問題沒有發生,要願意共同解決你們的問題。
    • 「會」と「要」を併用する。「會要」の語順になる。:例:看來今天會要下雨。
  4. 「[助動詞]+不+[助動詞]+[動詞]」の形で疑問形を作る:「會」は「會不會」、「能」は「能不能」の形をとれるが、「要」は「要不要」とせずに、通常は「是不是要」を用いる。例:他會不會去?/ 我們今天能不能見面?/ 明天他是不是要走了?/ 這樣粗率是不是要出問題?
  5. 「不+[助動詞]+不+[動詞]」の形で二重否定文を作る:可能性を表す助動詞は二重否定を作ることができる。
    • 不會不:可能性が非常に大きいことを表す。「⋯⋯しないはずがない、きっと⋯⋯するはずである。」を意味する。例:我想他不會不知道。
    • 不能不:可能性ではなくて、義務を表す。「⋯⋯しないはずはない、⋯⋯しなければならない」を意味する。例:這件事他不能不知道。
    • 不要不:禁止や阻止を表す。「⋯⋯しないことは許されない」を意味する。例:與親近之人,不要說氣話,不要說反話,不要不說話。

願望、意志、意欲を表す

  • 想xiǎng:⋯⋯したいと思う。例:我今天不想去看電影。
  • 要yào:ある事がしたいという意志を示す。「⋯⋯したい、⋯⋯したがる、⋯⋯するつもりである」を意味する。例:畢業以後,他還要回到台北來。/ Q.你要不要看? A.要看。
  • 願意yuànyì:「願いや望みにかない⋯⋯したいと思う、⋯⋯を願う」を意味する。例:我很願意幫助你。
  • 肯kěn:「すすんで⋯⋯する」を意味する。後ろに目的語を伴う。例:勸他別去,可是他不肯不去。
  • 敢gǎn:「あえて⋯⋯する」を意味する。例:你敢去嗎?我也不敢去!
  • 打算dǎsuàn:「⋯⋯する予定だ」を意味する。「打算」は動詞だが、動詞や動詞句を目的語とすることがあり、その場合は助動詞と同じ形式となるので、ここに分類する。例:你不打算去嗎?
「想、要、願意、肯、敢、打算」の使い方
  1. 否定形を作る:
    • 「要」の否定には「不要」ではなく「不想」や「不願意」を用いる。「不要」は禁止の意味になる。例:Q.他要去日本,你呢? A.我不想去。
    • 「願意」の否定には「沒」ではなく「不」を用いる。例:她不願意看到他,所以一直躲起來。/ 他不願意買,因為他捨不得錢。
    • 「敢」の否定には普通「不敢」を用いるが、「沒敢」が用いられることもある。「沒」は過去の否定を表すので「⋯⋯することができなかった」の意味になる。例:我晚上一個人不敢去上廁所。/ 孩子們聽了真是可笑,不過沒敢笑。
    • 「不敢不」は二重否定で「⋯⋯しないでいられない、余儀なく⋯⋯する」を意味する。例:我本來不想去,可是又不敢不去。
  2. 「要」と「想」「打算」は併用できる。例:想要見你。/ 我想打算去美國打工。
  3. 一部の助動詞は可能性を表す助動詞「會、能」などと併用できる。例:他能不想知道真相嗎?/ 他能不願意跟你說話了?/ 你可能不想擁抱目前的處境。
  4. 一部の助動詞は程度の副詞「很、非常」などで強調することができる。例:我很想回國。/ 我非常願意學習。
  5. 一部の助動詞は、返答に単独で用いることができる。例:Q.你要不要看? A.要。/ Q.我們跟你們挑戰,你們敢不敢應戰? A.敢!
  6. 「肯」を用いた疑問に対して否定の返答をする場合は「不肯」とはせずに「不行」または「不能」を用いる。例:Q.你肯不肯來把他帶到房間里去? A.肯(不肯)。

目的を表す

  • 好hǎo:⋯⋯するのに都合がよいように(⋯⋯しなさい)(話し言葉)複文の後節に用いて、前節で述べたことがどんな目的に達するためであるかを示す。例:請你把電燈開開,我們好過去。
  • 便于biànyú:⋯⋯するのに便利である、都合がよい(書き言葉、普通话で使われる)「便于」に続く動詞には二音節動詞を用いることが多い。例:这些煤田都接近地面,便于开采。/ 便于携带

推測や判断を表す

  • 應該yīnggāi:客観的状況から容易に推察できることを示す。「当然⋯⋯のはずだ」を意味する。例:已經四月了,天氣應該會暖和了。
  • 應當yīngdāng:「應該」と同じ。例:這個問題應解決的。
  • 該gāi:
    • 起こり得るべきことを予想することを示す。「きっと⋯⋯するはずである、⋯⋯するに違いない」を意味する。例:再過半個月,該放暑假了。
    • 副詞「又」で修飾することができる。例:下星期一又該考試了。
    • 「(有)多(麼)⋯⋯啊」の前に用いることができる。感嘆文に用いて「起こり得るべきことを予想する。「なんと⋯⋯であろう、どんなに⋯⋯であろう」を意味する。例:我要是能講那麼好的英文該有多好!
    • 仮定を表す複文の後節に用いることができる。例:他要是知道了,該多傷心呢!

必要、義務、当然を表す

  • 要yào:事実上から言って「⋯⋯すべきである、⋯⋯しなければならない」を意味する。例:屋裡要乾淨。
  • 得děi:意志上、事実上、道理上「ぜひとも⋯⋯しなければならない」を意味する。例:我們還得考慮考慮。
  • 應該yīnggāi:事実、道理から言って「当然⋯⋯するべきである」を意味する。例:今天應該小王值班。/ 按他平常的成績,這次考試應該會更好。
  • 應當yīngdāng:「應該」と同じ。例:你應當感謝她。
  • 該gāi:道理上、事実上から「当然⋯⋯しなければならない」を意味する。例:時間不早了,我該走了。
  • 應yīng:(書き言葉)多くは4字句(四字格)に用いる。事実、道理から言って「当然⋯⋯すべきである、⋯⋯しなければならない」を意味する。例:不應不去 / 遇到這樣的情況應冷靜。
  • 當dāng:(書き言葉)「当然⋯⋯すべきである」を意味する。例:早當開會解決。
  • 須xū:(書き言葉)事実、道理から言って「⋯⋯しなければならない、⋯⋯すべきである」を意味する。例:一成決議,就須堅決執行。
  • 理當lǐdāng:理屈から言って「当然⋯⋯すべきである」を意味する。例:理當承擔一切責任。
  • 理應lǐyīng:「理當」と同じ。例:理應如此。
  • 理該lǐgāi:「理當」と同じ。例:好像只要她的腳合適的穿上了水晶鞋,就理該感激涕零的跟王子回宮,然後永遠在幸福中誠惶誠恐。
必要、義務、当然を表す助動詞の使い方
  1. 一部の助動詞は併用されることがある。例:上課了,大家應該要回教室了。/ 考上大學,來之不易,可得要繼續努力。
  2. これらの助動詞の否定形は「必要、義務、当然」の否定を表さず、「⋯⋯してはならない、⋯⋯すべきではない」という「禁止や阻止」を表す。しかし「得」は否定の副詞で否定できない。例:不要浪費時間。/ 那條河,水流很急,你不該到那裡去游泳。/ 你不該一個人去。
  3. 前項で述べたように「要」の否定形「不要」は禁止や阻止を表すので、「⋯⋯しなくてもよい、⋯⋯する必要がない、⋯⋯するまでもない」などのような不要を表す場合、「不用、不必、無須(書き言葉)、用不著」などの語を用いる。例:大家都是熟人,不用客氣。/ 你不必去了。/ 不必擔心。/ 道理很明顯,無須我多說。/ 用不著請別人幫助,自己可以做。

助詞

助詞は、単独では文中に現れることができず、必ず他の語(名詞、動詞、形容詞など)に付属して現れて、助詞を従えている名詞や動詞に意味を付け加えたり、語と語の文法的な関係を表示する。中国語では「虚辞」とも呼ばれる。

構造助詞「的de」

  1. 名詞/代詞の前に置かれて、名詞/代詞を修飾する修飾語と名詞を繋ぎ、所属や修飾関係を表す。例:我的書 / 鐵的紀律
  2. 「是⋯⋯的」構文で使われる。詳しくは「文型」の『「是⋯⋯的」構文』を参照してください。例:我是昨天買的。
  3. 推測や可能性を表す「要、會、能」などの助動詞と組み合わされる。さらに、これは主観的な推断を表す副詞「一定」を加えて「一定+[助動詞]+[動詞]+的」の形でよく使われる。例:人類智能永遠不會閑置的。/ 大家一定不會選他的。
  4. 「⋯⋯的」が単独で述語となる。
    • [名詞/代詞]+的:
      • 所属関係や原料を表す。這本書,誰的?/ 這雙靴子牛皮的吧?
    • [形容詞]+的:
      • 形容詞が単音節の場合:例:這碗牛肉麵辣的。/ 他的孩子矮矮的。
      • 形容詞が二音節形容詞の場合:前に「怪、挺、夠」などの副詞や、一部の助動詞を置く必要がある。例:這熊貓怪可愛的。/ 她挺能吃苦的。
    • [動詞/主述句]+的:
      • 例:咖啡我要的。
    • 4字句(四字格)+的:
      • 例:他的房間亂七八糟的。

構造助詞「地dì」

連用修飾語を作る:動詞(形容詞)の前に置かれて、動詞(形容詞)を修飾する修飾語と動詞を繋ぐ。

  1. 単音節形容詞の後ろに用いる:
    • 「単音節形容詞+動詞」の形では「地」を用いない。例:快走吧!
    • 「很+[単音節形容詞]+地+[動詞]」の形で用いる。例:他很快地解決了問題。
    • 「[単音節形容詞の重複] (+地) +[動詞]」の形で用いる。例:你們要好好(地)工作。
  2. 複音節形容詞の後ろに用いる:
    • 「[複音節形容詞] (+地) +[動詞]」の形で用いる。例:她從來沒有直接(地)找他。
    • 「[複音節形容詞の重複] (+地) +[動詞]」の形で用いる。例:你們痛痛快快(地)玩一天吧!
  3. 「[動詞(句)] + 地 + [動詞/形容詞]」の形で用いる。例:雨不停地下。
  4. 「[名詞] + 地 + [動詞]」の形で用いる。例:這個任務部分地完成了。/ 這個問題,我們要歷史考察。
  5. 「副詞 + 動詞/形容詞」の形では一般に「地」を用いない。例:他已經回去了。
  6. 「[疑声語] + 地 + [動詞]」の形で用いる。例:寒風呼呼地整整刮了一天。
  7. 「[4字句(四字格)などの語句] (+地) +[動詞/形容詞]」の形で用いる。例:或多或少有了一些進步。/ 認識要一步一步地深入。

構造助詞「得de」

  1. 動詞または形容詞の後ろに用いて可能を示す。
    • 能力、条件、許容の点から「⋯⋯できる」を意味する。この可能表現は現代語ではあまり用いず、肯定には「能、可以、得了」、否定には「不得」を用いる。例:這種蘑菇吃得,那種有毒吃不得。
    • 道理上許容されるので「⋯⋯できる」を意味する。この可能表現は、一部の疑問文を除いて否定形式でのみ使われて「不得」を用いる。例:這個人你可小看不得。
  2. 動詞または形容詞の前に置かれて、様態補語の構造助詞として使われる。「[動詞/形容詞]+得+[結果補語/方向補語]」の形で、結果補語/方向補語が示す事態が客観的に実現し得ることを示して「⋯⋯できる」を意味する。例:我眼睛還看得清楚,耳朵也聽得見。
    • この可能表現の否定には「得」の代わりに「不」を用いる。例:聲音太小,聽不見。
    • 「能、可以」を「動詞/形容詞」の前に用いて可能を強く主観的に主張することがあるが、その場合疑問文として使うと、多く反語文や強い疑いを含んだ問いになる。例:他的話,你聽得懂嗎?

語気助詞「了le」

  • 文末に置かれて、状態の変化と新たな事態の発生を表す。例:他已經來了。/ 來了! 來了!
  • 将来の状況や事態に変化が起こることを表す。近接未来を表す助動詞「要、快要、就要要」などとよく組み合わせられる。例:他快去台北了。
  • 催促、制止、強制、勧告などを表す。例:別再別說這個了!/ 走了! 走了!
  • 性質や状態の程度を強調する。「太、可」などの副詞と組み合わせられる。例:路太遠了。
  • 話し言葉で事柄を列挙するときに用いる。例:雪花膏了,口紅了,香波了什麼的,她買了一大堆。
  • 文終止のための「了」:完了や実現を表すアスペクト助詞「了」が修飾詞のない目的語を伴うと、文がまだ続くニュアンスを持つため文を終了させることができない。文末に語気助詞「了」を置くことで、文を言い切りにして終わらせる。例:他買了字典了。

語気助詞「啊a」

  1. 文末で使われる:
    • 感嘆文で用いる:感嘆を表す副詞「多、多麼、真」などと一緒に用いられる。例:他們的生活多麼幸福啊!/ 真厲害啊。
    • 疑問文で用いる:様々な疑問文で用い、語気を和らげる。
      • 諾否疑問文例:你好啊?相手の意を確かめる。
      • 選択疑問文:要買蘋果還是買芒果啊?
      • 反復疑問文:你去不去啊?
      • 疑問詞疑問文:他是誰啊?
      • 反語文:客人來了,怎麼不倒茶?
    • 疑問の語気で「⋯⋯なんですか?」を意味する。例:你不去啊?
    • 陳述文に添えて用いる:
      • 自明の理だという気持ちを示す。例:我懂啊!
      • 相手にそれと気づかせる。例:本來你也知道啊,也用不著再說啊。
      • 警告を示す。例:你不出去可不行啊!
    • 命令文で用いる:文末に用いて語気を和らげる。
      • 催促のニュアンスを含める。例:吃啊! 別客氣!/ 快走啊。
      • 注意喚起したり、念を押す。例:選大了的啊。/ 請各位往裡邊坐,別溜邊啊。
    • 肯定のニュアンスを含める。例:你說得對啊。
    • 誇張を表す。「這(個)/那個+[形容詞/動詞]+啊」の形で「この/その⋯⋯ときたら」を意味する。例:大家那個高興啊!弁解のニュアンスを含める。例:我找他是因為有事啊。
  2. 複文の前節で使われる:
    • 呼称の後ろに置いて、「OOさんさぁ」という親しみのニュアンスを含める。例:老李啊! 別那麼說!
    • 前の文に置かれて後続の言葉に相手の注意を向ける。例:這個瓜啊,甜得很呢。
    • 話し手のためらいを表す。例:我說啊,他說的話啊,都是靠不住的。
    • 列挙のために用いる。例:胃啊,腸啊,肝臟啊,都沒有毛病。
    • 動作の過程が長いことを表す。「[動詞]+啊+[動詞]+啊/的」([動詞]は同じ単音節動詞)の形で「引き続き⋯⋯する」を意味する。ある目的の達成を目指し懸命に努力する様子を描写する。例:他追啊,追啊,追了半天也沒追上。/ 走啊走的,天色可就黑下來啦。
「啊」の発音変化

「啊」は直前で発音される音の影響を受けて、発音される音が「a」から変化する。変化後は音だけでなく字も別の字で表記される(そのまま表記されることも多々ある)。

直前に発音される音変化後の音と字
a, e, i, o, üya呀
u, ao, ouwa哇
nna哪

語気助詞「呢ne」

  1. 疑問文の文末に用いる:いろいろ考えたがなおよくわからず、いったいどうなのかといぶかる気持ちで答えを催促する。
    • 選択疑問文:各事項の後ろに用いる。例:是這本書好呢,還是那本書好呢?
    • 反復疑問文:你到底去不去呢?
    • 疑問詞疑問文:「什麼、誰、哪、怎麼、為什麼」などの疑問代詞と組み合わされる。例:為什麼不來呢?
    • 省略型疑問文:名詞句の直後に置いて、前後の文脈や状況等から推測可能な質問内容を簡略化し、「あなたは?」のように相手へ手短かに聞き返す。例:我今天很忙,你呢?
    • 反語文:「誰/哪裡/怎麼/何必⋯⋯呢?」の形で用いる。例:這碼事誰不知道呢?
  2. 平叙文の文末に用いる:
    • 事実を相手に確認させたり、事実を指し示して相手を説得しようとする。やや誇張の語気を帯びる。例:
      1. 「還/才/可 + [形容詞] + 呢」の形で、目の前の事実を指し示して「⋯⋯なんだよ」を意味する。:例:忙什麼,時間還早呢!/ 今天可冷呢!
      2. 「還 + [動詞] + 呢」の形で「それどころかまだ⋯⋯するよ」を意味する。例:我已經買了兩本書了,還要買呢。
      3. 「還不/才不 +[動詞] +呢」の形で「それでも⋯⋯しないんだよ」「どうあっても⋯⋯しないよ」を意味する。例:他還不相信。/ 我才不買呢。
      4. 「還沒(有) + [動詞] + 呢」の形で「(今後起こり得るだろうが)今のところまだ⋯⋯していない」を意味する。例他們還沒走呢。
      5. 「有 + [数詞+量詞] + 呢」の形で「十分⋯⋯の程度に達しているよ」を意味する。例有十個人呢,坐不下。
    • 動作や状態が一定の時にちょうど継続していることを強調する。進行表現を表す「在、正在」や持続を表す「著」などと組み合わせて「正/在/正在 + [動詞] (+著) (+目的語) + 呢」の形で「⋯⋯しているよ」を意味する。例:我們一起討論著學習經驗呢。/ 外面下著雨呢,我們別出去了。/ 安靜點,他睡覺呢。
    • 動作が終わってその結果生まれた状態が存続していることを強調する。「[動詞] + 著 (+目的語) + 呢」の形で「⋯⋯しているよ」を意味する。例:門開著呢。
    • 文中にポーズを置くときに用いる(主語の後ろ、仮定条件句の後ろなど)
      1. 多く2つのことを並べて取り上げる。「⋯⋯はと言えば、⋯⋯なら」を意味する。例:這種事情看起來容易辦,其實呢,並不那麼簡單。/ 現在呢,他比以前老多了。
      2. 仮定文の仮定節の末尾に用いて、仮定した事実が現実となる場合のことを考える。「⋯⋯したらだな」を意味する。例:你有呢,就借給我,沒有呢,我到別處去借。

語気助詞「吧ba」

  1. 文末に用いる:
    • 命令文の文末につけて命令、請求、催促、提案を表す。「⋯⋯しなさいよ」「どうか⋯⋯してください」「⋯⋯したらどうですか」「⋯⋯しましょう」を意味する。例:今天累了,早點睡吧!/ 回去吧,別在這裡待著。
    • 文末につけて賛成または承知を表す:「好、行、可以」などの後ろに添えて「よかろう」「いいでしょう」と応答する。例:好吧,就這麼辦。
    • 文末につけて推量や推察を表す:
      • ある事柄に一応の判断を持っているが自信がなくてはっきりと言い出せず「たぶん⋯⋯でしょう」と推測して言う。「嗎」に比べて推測の気分が強く、同意を求める語気を帯びる。「大概、大約、也許、恐怕、或者」などの推量や推測を表す副詞が文中にある場合は必ず「吧」を用いる。例:大約十天以前吧,他有給我一封信。
      • 自信がなくてはっきり言い出せず「⋯⋯でしょうか?」と相手がはっきりと断定することを希望する。前項に比べて疑問の気持ちが強い。例:這房子是新蓋的吧?
  2. 文中に用いる:
    • 文中に用いてポーズを作ることにより、相反する二つの事柄を対比させて、それらがどちらも困難であることを表す。ためらいやジレンマを表す文でのみ使用される。例:我不去吧,對不起人家;我去吧,路太遠。
    • 文中に用いて、例を挙げて相手に注目させる。例:譬如喝茶吧,他最懂得喝茶。
    • 譲歩を表す複文に用いてポーズを作ることにより、譲歩の内容に注意を向けさせる。例:即使你是長輩吧,也不能那麼說話。
    • 容認の気持ちを表す。「[動詞]+就+[動詞]+吧」([動詞]は同じ動詞)の形で用いる。例:丟了就丟了吧,我再買新的給你。
    • 動詞の後に置いて、その意味を軽くする。例:湊吧湊吧就有了一百多塊錢了。

感嘆を表す語気助詞

感嘆を表す語気助詞は、文末に置いて感嘆文を作り、強い感情を表すために使われる。

  • 啊a(呀ya、哇wa、哪nǎ):感嘆を表す。「多(多麼)」とよく呼応して用いられる。例:他們的生活多麼幸福啊!/ 真厲害啊。/ 大家快來呀!/ 這是什麼書哇?/ 好得很哪。
  • 了le、咧liě:状況の変化や事態の発生を表す。一部の副詞と呼応して変化や発生を強調する。例:他已經來了。/ 他快去台北了。/ 路太遠了。/ 來了! 來了!/ 好咧。
  • 啦la:緊張と興奮の意味を含んだ感嘆または阻止を表す。断定的な語気。例:啊! 太陽出來啦!/ 不要再亂花錢!
  • 嘍lóu:相手の注意を喚起する。例:咧,收住口嘍,往車去嘍!/ 汽車鳴著笛來嘍。
  • 嘞lei:相手の注意を喚起する。例:雨停了,走嘞!
  • 唄bei:わかりきっているという気持ちや、しぶしぶ受け入れる気持ちを表す。例:天不好就坐車唄!/ 拿不了就少拿點唄! 反正還要走一趟。

疑問文で使用される語気助詞

話者の感情を表現する特別な助詞のことを指す。

  • 「嗎ma」を文末に置く、最も基本的な疑問文。「諾否疑問文、当否疑問文」などと呼ばれる。例:那是你的書嗎?
  • 「呢ne」を名詞(句)の直後に置いて、前後の文脈や状況等から推測可能な質問内容を簡略化し、「あなたは?」のように相手へ手短かに聞き返す。「省略型疑問文」と呼ばれる。例:我下課以後去咖啡店喝咖啡,你呢?

無条件を表す助詞

2つ以上連用して、いかなる条件や状況下でも変わりがないことを表す。「⋯⋯といい⋯⋯といい」「⋯⋯にしろ⋯⋯にしろ」「⋯⋯であれ⋯⋯であれ」「⋯⋯にせよ⋯⋯にせよ」「⋯⋯でもよし⋯⋯でもよし」を意味する。

  • 也好yěhǎo:(話し言葉)例:明天去圖書館也好,去大使館也好,都沒問題。
  • 也罷yěbà:(書き言葉)例:明天也罷,後天也罷,總之三天之內你得交。
「也好」「也罷」の使い方
  • 「(無論/不論/不管)⋯⋯也罷⋯⋯也罷,都(也/總/反正)⋯⋯」の形で用いられる。例:無論同學也罷,老師也罷,什麼人也說不服他。
  • 「也罷」は「也好」よりも諦めや、いやいやながら承知する気持ちが強い。
  • しかしながら、諦めや、いやいやながら承知する気持ちがなくても使える。例:說也罷,不說也罷,反正你的想法大家都知道。/ 不管老人家也罷,小孩也罷,都喜歡聽相聲。

副詞

副詞は、主に動詞や形容詞の前に置かれて、状態、程度、時間、場所などを表す修飾的な要素を形成し、被修飾語の内容を詳しく説明する働きをする

程度を表す

  • 很hěn:とても
  • 非常fēicháng:非常に
  • 特別tèbié:特別
  • 最zuì:最も
  • 太tài⋯⋯了le:⋯⋯すぎる
  • 比較bǐjiào:比較的
  • 較jiào:「比較」の書き言葉

頻度を表す

  • 常chéng:いつも
  • 常常chángcháng:常々
  • 經常jīngcháng:頻繁に
  • 剛好gānghǎo:ちょうどよく
  • 正好zhènghǎo:あいにく
  • 偏偏piānpiān:予想に反して
  • 往往wǎngwǎng:往々にして
  • 總是zǒngshì:いつも

重ね加えることを表す

  • 更gèng:さらに
  • 越來越yuèláiyuè [形容詞]:ますます[形容詞]だ
  • 還hái:なお、さらに
  • 又yòu:又A又B(AでもあるしBでもある)
  • 既jì:既A又B(AだけでなくBも)、既A且B(AでBだ)、既A也B(Aであり、Bでもある)
  • 再zài:再一個(もう一つ)、再一次(もう一回)、再就是(さらに)

反復を表す

  • 又yòu:また
  • 再zài:再び、不再⋯⋯了(もう⋯⋯しない)

強調を表す

  • 都dōu:すべて、連⋯⋯都~(⋯⋯でさえ~だ)
  • 也yě:⋯⋯も、連⋯⋯也不~(⋯⋯でさえ~でない)、一點也不+[動詞/形容詞](少しも⋯⋯ない)
  • 甚至shènzhì:甚至⋯⋯都(也)~(⋯⋯でさえも~だ)
  • 可kě:感情を強調する(華語ではあまり使わない)

完了を表す

  • 已經yǐjīng:すでに
  • 已yǐ:「已經」の書き言葉
  • 早就zǎojiù:とっくに

過去を表す

  • 曾經céngjīng:かつて

必要や義務を表す

  • 必bì:必ず⋯⋯しなければならない
  • 必須bìxū:必ず

示唆や助言を表す

  • 最好zuìhǎo:一番望ましい
  • 不必búbì:⋯⋯する必要がない
  • 不用búyòng:⋯⋯しなくてもよい
  • 別bié:⋯⋯しないで

包括を表す

  • 都dōu:すべて、みんな
  • 全quán:すべて
  • 通通tōngtōng(統統tǒngtǒng):すべて

推量や推測を表す

  • 也許yěxǔ:もしかしたら⋯⋯かもしれない
  • 可能kěnéng:⋯⋯かもしれない
  • 恐怕kǒngpà:おそらく
  • 怕pà:おそらく⋯⋯かもしれない
  • 大概dàgài:たぶん、おそらく

不確かな推測や確信のない判断を表す

  • 像xiàng:⋯⋯しそうだ、⋯⋯のようだ
  • 好像hǎoxiàng:⋯⋯のようだ、⋯⋯らしい
  • 似乎sìhū:⋯⋯のようである

継続や持続を表す

  • 一向yīxiàng:いつも
  • 一直yìzhí:ずっと
  • 始終shǐzhōng:終始
  • 從來cónglái: 從來沒+[動詞]+過⋯⋯(今まで一度も⋯⋯を[動詞]したことがない)

動作行為や状態の持続や未変化を表す

  • 還hái:まだ
  • 還是háishì:やはり
  • 仍然réngrán:まだ同じ、依然としてまだ⋯⋯

限定や例外を表す

  • 只zhǐ:だけ、のみ
  • 只是zhǐshì:ただ⋯⋯するだけ
  • 就jiù:⋯⋯しかない(話し手の主観)
  • 就是jiùshì:ただ⋯⋯だけが
  • 光guāng:だけ

数量や範囲について大まかに推定することを表す

  • 大概dàgài:おおかた
  • 大約dàyuē:大体
  • 大致dàzhì:大体
  • 大体dàtǐ:大体、おおかた

無条件でそうなることを表す

  • 反正fǎnzhèng:どうあろうと⋯⋯

ある動作や事柄がすぐに発生することを表す

  • 馬上mǎshàng:すぐに
  • 立刻lìkè:直ちに
  • 立即lìjí:直ちに、即座に(書き言葉)
  • 即刻jíkè:即刻
  • 頓時dùnshí:直ちに
  • 登時dēngshí:すぐさま
  • 就jiù:すぐに(話し手の主観)

僅差であることを表す

  • 差一點chà yīdiǎn:もう少しで⋯⋯だった

不幸な結果を免れることを表す

  • 幸虧xìngkuī:幸いなことに

ちょうど良いことを表す

「動作に関する品詞と表現」の「近接過去表現」も参照してください。

  • 剛gāng:ちょうど
  • 剛剛gāng:ちょうど
  • 剛好gānghǎo:ちょうど

結論を表す「就jiù」

  • 因為⋯⋯,就~:⋯⋯なので〜だろう
  • 如果(要是)⋯⋯,就~:もし⋯⋯ならば、〜だろう
  • 只要⋯⋯,就~:⋯⋯〜⋯⋯しさえすれば、〜だろう
  • 再不zàibù⋯⋯就jiù~了le:⋯⋯しなければ〜になる
  • 既然jìrán⋯⋯,(就jiù)~:⋯⋯なので、(では)〜するだろう

動作や物事が短時間のうちに交互に現れることを表す

  • 一下yíxià⋯⋯一下yíxià~:⋯⋯したり〜したりする
  • [動詞1]+又+[動詞2],[動詞2]+又+[動詞1]:[動詞1]したかと思えば[動詞2]し、[動詞2]したかと思えばまた[動詞1]する

複数の動作や物事が相次いで起こることを表す

  • ⋯⋯就~:⋯⋯するとすぐに~する
  • ⋯⋯再~:⋯⋯したら、また~する
  • ⋯⋯又~:⋯⋯して、また~する
  • ⋯⋯才~:⋯⋯したら、ようやく~する
  • 一⋯⋯,就~:⋯⋯するや否や~する(最初の出来事Aが起こると、その完了を待たずとも次の出来事Bが起こる)
  • 才⋯⋯就~:ようやく⋯⋯したのにすぐに〜した
  • 等⋯⋯,就~:⋯⋯するのを待ってすぐに~する、⋯⋯したらすぐに~する
  • 說……就……(“……“部分は動詞か動詞句):あっと言う間に……する、そんなに簡単に……する
  • 等⋯⋯再~:……を待ってから〜する
  • 先⋯⋯,再~:まず⋯⋯、それから〜(最初の出来事Aが起きたすぐ直後ではなく時間が空いて次の出来事Bが起きる)
  • 了⋯⋯,就~:⋯⋯した後すぐに〜する(最初の出来事Aが「完了」してから次の出来事Bが起こる)

合計を表す

  • 一共:合計で(“一共“の後ろには数量がくる)

物事を特に取り立てて強調する

  • 尤其是yóuqíshì:特に
  • 特別tèbié:特別に

同時または同じ所で動作することを表す

  • 一起yìqǐ:一緒に
  • 一同yītóng:一緒に
  • 一齊yīqí:一緒に

同時進行を表す

  • 著zhe:[動詞1]+著+[動詞2]+[目的語]([動詞1]しながら[目的語]を[動詞2]する)
  • 一邊yībiān:一邊⋯⋯,一邊~(⋯⋯しながら~する)
  • 一面yīmiàn:一面⋯⋯,一面~(⋯⋯しながら~する)

以前の状況との相違を表す

  • 本來běnlái:本来は
  • 原來yuánlái:元々は
  • 原先yuánxiān:元は
  • 原本yuánběn:元は

感嘆を表す副詞

  • 多duō⋯⋯!:どれほど⋯⋯か!
  • 多麼duōme:多麼+[形容詞](どれほど[形容詞])
  • 好hǎo:とても、なんて
  • 真zhēn:本当に
  • 可kě:なんと(感嘆文に用いて程度が高いことを強調し、場合によっては誇張の意味を含む。文末に語気助詞「啊、啦、了、呢」などを伴う)
  • 太tài:すごく、たいへん

同じことを表す「也yě」

  • 也yě:⋯⋯も

意外性を表す「還hái」

  • 還hái:思いのほか⋯⋯、案外⋯⋯

未来を表す「再zài」

  • 再zài:また

ある条件を前提として何かが起こることを表す「才cái」

  • 才cái:ようやく、やっと
  • 只有⋯⋯,才~
  • 因為⋯⋯,才~:因為有剝削制度,舊社會才出了許多不合理的事。
  • 由於⋯⋯,才~:由於語言難懂,經過很吃力的交談,我們才互相溝通了狀況。
  • 為了⋯⋯才~

満足の気持ちを表す「還hái」

  • 還好:まあまあ
  • 還可以:まずまず

消極的で否定的な意味合いを表す

  • 有一點yǒuyīdiǎn:少し

「也yě,都dōu,常chéng」の語順

「也yě,都dōu,常chéng」が1つの文中に置かれる時は「也yě,都dōu,常chéng」の語順で置かれる。例えば「他常吃牛肉麵,我也常吃牛肉麵。」のように。

接続詞

接続詞は単語、句、文、段落などを接続し、接続された言語単位間の関係(仮定、条件、因果などの論理関係)を示すために使用される。また、単語や句を接続する接続詞は、文を接続する接続詞とは異なる。

仮定を表す

  1. 単純な仮定条件を表す(第二文節に”那、那麼、就、則“をよく伴う)
    • 要是yàoshì⋯⋯(的話dehuà):もし⋯⋯ならば(話し言葉)例:要是你有興趣(的話),我們一起去。
    • 如果rúguǒ⋯⋯(的話dehuà):もし⋯⋯ならば(ややフォーマル)例:如果你今天不去,那什麼時候再去呢?
    • 假如jiǎrú:もし⋯⋯ならば(ややフォーマル)例:假如你不能來,提前告訴我。
    • 若是ruòshì:もし⋯⋯ならば(書き言葉)例:若是明天不下雨,我們就去郊外踏青。
    • 要yào:もし⋯⋯ならば(話し言葉)前節に「(主語+)要+[述語]」の形を用いて後節が続く。例:你要有問題,可以問他。/ 要不快走,就趕不上了。
    • 如’:もし⋯⋯ならば(書き言葉)例:如不努力,就要落後。
    • ruò:もし⋯⋯ならば(書き言葉、古典中国語)例:你若不信,可去問他。
    • 使shǐ:もし⋯⋯ならば(書き言葉、古典中国語)例:使舉國之少年而果為少年也,則吾中國為未來之國,其進步未可量也。——清·梁啟超《少年中國說》
  2. 仮定譲歩を表す
    • 就是jiùshì:たとえ⋯⋯としても(話し言葉)「就是⋯⋯也~」の形で用いる。例:就是你做出一些成績,也要努力學習。
    • 就算jiùsuàn:たとえ⋯⋯としても(話し言葉)「就算⋯⋯也~」の形で用いる。例:就算他有本事,一個人也乾不了。
    • 即使jíshǐ:たとえ⋯⋯としても(書き言葉)「即使⋯⋯也~」の形で用いる。例:即使只生一個孩子,也不能嬌生慣養。
    • 就jiù:たとえ⋯⋯としても(書き言葉)「就⋯⋯也~」の形で用いる。例:你就再說,他也不會同意。
    • 便biàn:たとえ⋯⋯としても(書き言葉)「便(是)⋯⋯也~」の形で用いる。例:便是試驗失敗了,也會得到教訓。
    • 即jí:たとえ⋯⋯としても(書き言葉)「即⋯⋯亦~」の形で用いる。例:即遇困難,亦力求如期完成。
  3. 後節の先頭に置いて、前節で述べたことと相反することを仮定し、その結果や結論(望ましくないこと)を述べる
    • 要不yàobù:さもなければ。「要不(的話),就/會/要⋯⋯」の形で用いる。例:我得馬上走,要不就趕不上火車了。
    • 要不然yào bùrán:さもなければ。「要不然,就/會/要⋯⋯」の形で用いる。例:請穿著雪服,不然會感冒的哦。
    • 不然bùrán:さもなければ。「不然的话、要不然、要不」よりも語気が弱い。「不然就⋯⋯」の形で用いる。例:快走吧,不然就遲到了。
    • 否則fǒuzé:さもなければ(書き言葉)「否則(就)⋯⋯」の形で用いる。例:學外語一定要下苦工夫,否則很難學得好。
  4. 現実の事態と反対の仮定をする(反実仮想)
    • 要不是yào bùshì:もし⋯⋯でなかったら。例:要不是他來到台北,我還不知道會成什麼樣子。

条件を表す

  1. 無条件を表す(第一文節に疑問代詞、A“還是“B、A-not-Aのいずれかを伴い、第二文節に”都、也、還是“をよく伴う)
    • 不管bùguǎn:⋯⋯にかかわらず(話し言葉)例:不管什麼人,也不該看不起群眾。/ 不管他信不信,我一定要說。
    • 無論wúlùn:⋯⋯にかかわらず(書き言葉)例:無論發生什麼情況,你都要保持冷靜。
    • 不論bùlùn:⋯⋯にかかわらず(書き言葉)例:不論有什麼問題都請隨意向我諮詢。
  2. 必要条件を表す
    • 只要zhǐyào⋯⋯,就jiù〜:⋯⋯しさえすれば、〜だろう。例:只要虛心,就會進步。/ 只要大家同心,什麼事都能辦。
  3. 絶対条件を表す
    • 只有zhǐyǒu:⋯⋯がある時だけ、〜できる。「只有⋯⋯,才~」の形で用いる。例:只有努力工作,才能取得成績。
    • 除非chúfēi:もし⋯⋯でなければ(後節に“否則“がよく使われる)例:除非你去請他,他才會來,否則他是不會來的。

譲歩を表す

  1. 仮定譲歩を表す
    • 「仮定を表す」の「仮定譲歩を表す」を参照してください
  2. 逆接譲歩を表す(第二文節には“可是、但是、但、然而、而、仍然、還是、卻“などがよく使われる)
    • 雖然suīrán:⋯⋯だけれども。例:雖然是盛夏季節,山上還是很涼爽。
    • 儘管jǐnguǎn:⋯⋯だけれども。例:自然條件儘管這樣好,卻沒有充分的利用。
    • 雖suī:⋯⋯だけれども(書き言葉、古典中国語)主語の前に用いることはできない。述語が単音節の場合に使われる。例:問題雖小,但很典型

逆接を表す

  • 可是kěshì:しかし。例:看上去不怎麼樣,可是吃起來挺不錯。
  • 但是dànshì:しかし。
    • 前節で述べたことと衝突することを述べて反転の意味を示す。反転の程度は「可是」よりも強い。例:他年紀大,但是每天和大家一起勞動。
    • 前節で述べたことを後節で補充、修正して軽い反転を示す。例:他心裡有話,但是又不好意思講出來。
  • 不過bùguò:しかし(話し言葉で使われて、比較的軽い逆接を表す。)
    • 前節で述べたことと矛盾、衝突することを後節で述べる。例:你們希望我到這裡來講一講,不過我也沒有什麼東西可講。
    • 前節で述べたことを後節で補充、修正して軽い反転を示す。反転の程度は「但是」よりも軽い。例:我很想看他去,但沒有時間不能去。
  • 然而rán’ér:しかし(書き言葉)前節で述べたことと衝突することを述べて反転の意味を示す。反転の程度は「可是」よりも強い。例:什麼藥都用過了,然而沒有見效。
  • 只是zhǐshì:しかし。
    • 「只是⋯⋯而已/罷了/就是了」の形で後節に用いる。例:他肚子裡明白,只是嘴裡說不出罷了。 你應該原諒他。
    • 前節で述べたことを後節で補充、修正して軽い反転を示す。反転の程度は「不過」よりも更に軽い。例:話說得好聽,只是常常不照辦。
  • 但dàn:しかし(書き言葉)例:我們的任務是艱鉅的,但也是光榮的。
  • c.f.「但」と「但是」の相違点
    • 「但」は「但是」と異なり、主として書き言葉に用いる以外にも次のような用法の違いがある。(1)「但」の後には休止を置かない、(2)後節の述語に「是」を用いる場合は「是」の重複を避けるため「但」を用いる、(3)「簡單但是有力的發言」のような連体修飾語に用いる句では「但是」を用いる。
  • 而ér:しかし(書き言葉)語、句、節を接続して反転関係を示す。例:他在舊社會沒吃沒穿,年年逃荒,而現在呢,生活富足,銀行有存款。
  • 可kě:しかし(書き言葉)逆接を示し、主語の前後どちらにも用いることができる。例:水果店新到了一批桃子,但我沒買。/ 文字雖短,內容可不錯。
  • 然rán:しかし(書き言葉、古典中国語)例:人雖小,然卻有志氣。

逆接譲歩を表す

  • 「譲歩を表す」の「逆接譲歩を表す」を参照してください

重ね加えることを表す(文は複文になる)

  1. 前節に置かれる(重ね加えることを表す接続詞「而且、並且」や副詞「還、也」などを後節によく伴う)
    • 不但bùdàn:⋯⋯だけでなく。例:他不但接受批評,而且改正錯誤。
    • 不僅bùjǐn:⋯⋯ばかりでなく。例:不僅是身體,心情也變好了。/ 我認為我不僅需要知識還需要實踐。
    • 不光bùguāng:⋯⋯だけでなく。(話し言葉)例:不光想吃芒果還想吃香蕉。
    • 不單bùdān:⋯⋯だけでなく。例:警察的任務不單要維護治安,還要維持交通順暢。
    • 不只bùzhǐ(不止bùzhǐ):⋯⋯だけでなく。例:不只省錢,而且省事。
    • 不獨bùdú:⋯⋯だけでなく。例:讀書不獨變人氣質,且能養人精神,蓋理義收攝故也。
    • c.f. 程度の強調:
      • 複文の後節に「連⋯⋯也/都~」「甚至⋯⋯也~」「就是/即使⋯⋯也~」などを伴うことで、程度が強いことを強調する。「不單、不只」にこの用法はない。例:他不但不會寫信,連自己的名字也寫不來。/ 這種設備不但在國內,就是在國際上也是第一流的。/ 對於我們的成就,不但我們的朋友高興,甚至我們的敵人也無法否認。
    • c.f. 否定と肯定の組み合わせ:
      • 重ね加えることを表す複文において、前節が否定文で後節が肯定文の場合は、後節に「反而」を用いることができる。「不單、不只」にこの用法はない。例:風不但沒停,反而刮得更大了。/ 他平時呼朋喚友,但一旦友人有了急難,不但不救,反而落井投石。/ 艱困的處境不僅沒讓他退縮,反而使他愈戰愈勇。
    • c.f. 省略:
      • 前節の接続詞は省略できるが、これに呼応する後節の接続詞や副詞は省略できない。「不只」にこの用法はない。例:(不但)價錢便宜,而且東西也好。
  2. 後節に置かれる(重ね加えることを表す接続詞「不但、不僅、不光、不單」や副詞「還、也、又、更」などを前節によく伴う)
    • 而且érqiě:なおかつ、その上
      • 形容詞、動詞、助詞などを接続して並列関係を示し、「なおかつ」を意味する。例:你特別直爽而且容易親近。
      • 節を接続し、ある事柄がその範囲にとどまらず更に累加されることを示し、「その上」を意味する。例:價錢便宜,而且東西也好。
    • 並且bìngqiě:なおかつ、並びに、その上
      • 並列関係にある動詞(句)を接続し、動作行為などが同時または相前後して行なわれることを示し、「なおかつ、並びに」を意味する。例:我們趕上並且超過了其他工廠。
      • 並列関係にある語、句、節、文などを接続し、ある事柄がその範囲にとどまらず更に一歩進めることを示し、「その上」を意味する。例:任務艱鉅,時間緊迫。
    • 況且kuàngqiě:その上。「又、也、還」とよく一緒に用いて、一歩突っ込んで理由を述べたり、理由を追加したりする。例:我不喜歡那件衣服樣子,況且顏色也太深。
    • 而ér:かつ、その上、⋯⋯して~する(書き言葉)
      • 形容詞を接続して並列関係を示し、「⋯⋯かつ~」を意味する。複音節形容詞を接続するときは「而」を省いてもよい。例:這件衣服長而瘦。/ 這個辦法公平(而)合理。
      • 節を接続し、ある事柄がその範囲にとどまらず更に累加されることを示し、「その上⋯⋯」を意味する。例:我國的手工業原來有基礎,又有發展前途。
      • 動詞や節を接続し、「而」の前に述べたことを受けたり、更に一歩進めて述べたりすることを示し、「⋯⋯して~する」を意味する。例:取而代之。
    • 且qiě:なおかつ(書き言葉)例:河水深且涼。
    • 並bìng:⋯⋯かつ~、⋯⋯ばかりでなく、その上~(書き言葉)
      • 並列関係にある単語や句または同一の主語に属する節と節を接続し「⋯⋯かつ~」を意味する。例:會議討論並通過這個提案。
      • 前節に「不但」などを伴い「不但⋯⋯,並~」の形で「⋯⋯ばかりでなく、その上~」を意味する。ある事柄がその範囲にとどまらず更に一歩進めることを示す。例:不但能完成任務,並能超額完成。
    • 進而jìn’ér:物事の完成を表す前節に続けて、さらに一歩進むことを表す。「⋯⋯,進而~」の形で「さらに進んで~、その上で~、ひいては~」を意味する。「又、再」を直後によく伴う。「進而」の語義上、前節と後節の動詞は同義、類義のものがよく使われる。例:大家深入進行了調查研究,進而做出了正確的判斷。/ 這項設計完成以後,他們又進而致力於另一項工程的設計。/ 先學好第一外語,再進而學習第二外語。
    • 甚至shènzhì:
      • 「⋯⋯,甚至~」や「⋯⋯,A、B、C、甚至 D~」の形で「⋯⋯であり、~でさえ」や「⋯⋯であり、AやBやC、Dでさえ~」を意味する。並列する名詞、動詞、形容詞、句の最後の項目の前に用いて、最後の項目を際立たせる。後節に強調を表す副詞「都、也」をよく伴う。例:他學會了煮飯、洗衣,甚至學會了種菜。/ 這便是秋雨。 沒有春霖可帶來的希望,也沒有夏雨可帶來的繁榮,甚至連冬雪可帶來的醞釀也蕩然無存。/ 我心裡很甜,因為我有這樣一雙眼睛疼愛、照顧、警告、甚至批評。
      • 前節に「不但」を用いて「不但⋯⋯甚至 A 也/都~」の形で「⋯⋯だけでなく、更にその上Aも~」を意味する。例:這種活動,不但學生參加,甚至工人也參加了。
    • 何況hékuàng:
      • 「⋯⋯,何況~?」の形で「⋯⋯だから、~は言うまでもないでしょう? —> ~は言うまでもない」を意味する修辞的疑問を形成する。例:東京都下雪了,何況北海道?
      • 「⋯⋯,何況〜」の前節(“⋯⋯“部分)に「連⋯⋯也/還~」「⋯⋯都~」「就是⋯⋯也~」「⋯⋯尚且~」を用いて「まして〜はなおさらのことである」を意味する。「何況」の前に「更」や「又」、後ろに「又」や「還」などを伴う。例:我走還走不動,更何況跑!
  3. 前節と後節どちらにも置かれる
    • 別說bié shuō:⋯⋯は言うまでもなく、⋯⋯は言うまでもない
      1. 前節に置かれる場合:「別說(是) A,就是/即使 B 也/都⋯⋯」または「別說(是) A,連 B 也/都⋯⋯」の形で「Aは言うまでもなく、Bさえも⋯⋯である」を意味する。例:魯迅的《阿正傳》,別說(是)在國內,就是國外也是很有名的。/ 別說(是)黃酒,連白酒我也能喝半斤。
      2. 後節に置かれる場合:「連 B 也/都⋯⋯,別說(是) A」の形で「Bさえも⋯⋯だから、Aは言うまでもない」を意味する。「別說」を主節(後節)に用いる時は文末に「了」を伴う。例:這件事他連自己愛人都沒告訴,別說(是)你了。
  4. 前節と後節に置かれるものを組み合わせて使用する
    • 「不但⋯⋯,而且~」の形で「⋯⋯だけでなく~もまた」を意味する。例:這個蘋果不但很大,而且很甜。
    • 「不但+不/沒⋯⋯,反而~」の形で「⋯⋯ではないどころか、〜だ」を意味する。例:他遇到危險你不但不救他,反而落井下石,你這樣做對嗎?
    • 「不但⋯⋯,並~」の形で「⋯⋯ばかりでなく、その上~」を意味する。例:不但能完成任務,並能超額完成。
    • 「不但⋯⋯甚至 A 也/都~」の形で「⋯⋯だけでなく、更にその上Aも~」を意味する。例:這種活動,不但學生參加,甚至工人也參加了。

因果関係を表す

  1. 原因や理由を表す
    • 因為yīnwèi:⋯⋯なので
      • 「因為⋯⋯,(所以)~」「因為⋯⋯就~」の形で用いて「⋯⋯のために、⋯⋯なので」を意味する。前節で原因や理由を、後節で結果や結論を述べる。例:因為工作忙,我已經好幾個月沒看電影了。/ 因為臨時有事,就在台北待了兩天。
      • 「因為⋯⋯才~」の形で用いて「⋯⋯だからこそ~である」を意味する。例:因為有剝削制度,舊社會才出了許多不合理的事。
      • 「~,因為⋯⋯」の形で「~なのは、⋯⋯のためだ」を意味する。前節で結果や結論を、後節で原因や理由を述べる。例:他沒有去,因為他生病了。
    • 由於yóuyú:⋯⋯だから、⋯⋯なので(書き言葉)
      • 「由於⋯⋯,(所以/因此/因而/以致)~』の形で「⋯⋯だから、〜だ」を意味する。前節で原因や理由を述べ、後節で結果や結論を述べる。例:由於我學習不夠,很難發表意見。
      • 「由於⋯⋯,才(也/就)~」の形で「⋯⋯だから、〜だ」を意味する。前節で原因や理由を述べ、後節で結果や結論を述べる。例:由於語言難懂,經過很吃力的交談,我們才互相溝通了狀況。
  2. 結果や結論を表す
    • 所以suǒyǐ:したがって~、そのために、それだからですよ
      • 前文で原因を述べ、後文の文頭に「所以」を用いて前文を接続し結果を述べ、「したがって、そのために」を意味する。例:我們要飲用乾淨的水,呼吸新鮮的空氣。 所以,良好的自然環境對我們的生活有很大的關係。
      • 「(因為/由於)⋯⋯,所以~」の形で「したがって~、そのために」を意味する。前節で原因を、後節で結果を述べる。例:這孩子從小就受到良好教育,所以很有禮貌。
      • 「所以」を単独で文として用いて「原因はそこにある」の意を示し、「それだからですよ」を意味する。例:所以呀,要不然我怎麼這麼說呢!
    • 因此yīncǐ:そのために、それによって
      • 「(由於/因為)⋯⋯,因此~」の形で「そのために、それによって」を意味する。前節で原因を、後節でその結論を述べる。例:這本小說內容生動,因此受到了讀者的歡迎。
      • 文と文との間の因果関係を示すために「因此」を後ろの文の文頭に用いて「それによって」を意味する。例:計劃制定以後一定要確保貫徹執行。 因此必須定期檢查。
      • 節と節との関係を述べるのではなく、後節で前節の内容に基づいて連用修飾語として用いて「それによって」を意味する。例:這次你得到了表揚,但是千萬不要因此驕傲起來。
    • 因而yīnér:それだから、それゆえに、それによって
      • 「(由於/因為)⋯⋯,因而~」の形で「それだから、それゆえに」を意味する。前節で原因を、後節でその結論を述べる。例:我們要學習別人的先進經驗,因而常開經驗交流會是必要的。
      • 節と節との関係を述べるのではなく、後節で前節の内容に基づいて連用修飾語として用いて「それによって」を意味する。例:生產力無法發展,科學技術因而也很落後。
  3. 組み合わせて使用し、因果関係を表す
    • 「因為⋯⋯,所以~」の形で「⋯⋯なので、〜だ」を意味する。前節で原因や理由を述べ、後節で結果や結論を述べる。例:因為他肯下功夫,所以進步很快。
    • 「由於⋯⋯,因此/因而(/所以)~」の形で「⋯⋯なので、〜である」を意味する。書き言葉で使われて、前節で原因や理由を述べ、後節で結果や結論を述べる。例:由於電力不足,燈光暗淡,所以晚上幾乎不能工作。
    • 「[名詞句] 之所以 [結果・結論],是因為(/由於) [原因・理由]」の形で「[名詞句]が[結果・結論]なのは[原因・理由]なためである」を意味する。書き言葉で使われて、前節で結果や結論を述べ、後節でそれがいかなる原因や理由によるものかを強調して述べる。例:班機之所以晚到,是因為到西安後天氣不好,沒有準時起飛。/ 這部小說之所以受歡迎,是由於情節吸引人。
    • 「其所以 [結果・結論],是因為(/由於) [原因・理由]」の形で「こんなに[結果・結論]なのは[原因・理由]なためである」を意味する。書き言葉で使われて、前節で結果や結論を述べ、後節でそれがいかなる原因や理由によるものかを述べる。例:其所以大受歡迎,是因為它內容富有教育意義。
    • 「⋯⋯,[原因・理由] 是所以 [結果・結論] 的原因」の形で「⋯⋯であることは、[原因・理由]が[結果・結論]であることの理由である」を意味する。書き言葉で使われて、前節で結果や結論を述べ、後節でそれがいかなる原因によるものかを述べる。例:土壤含有水分和養料,這就是作物所以能夠生長的原因。
  4. 時間的な前後関係を表す
    • 於是yúshì:「⋯⋯,於是~」の形でいくつかの動作が継起することや、前節で述べたことから後節で述べることが引き起こされることを示し、「それで」を意味する。「於是」は2つの動作の関係がそれほど緊密でなく、前の動作を受けて中間で一休みして次の動作に移るという気持ちがある。また、「於是」の後に更に副詞「就、才、又」などを伴って前節と後節の関係を詳しく示したり、「於是」の後にカンマを置いて音声の休止を示すことがある。例:我聽完了這個報告,於是就回宿捨了。
    • 從而cóng’ér:多くは「由於⋯⋯,從而~」などの形で「それによって~」を意味する。書き言葉で使われて、因果関係を少し含みつつ時間的な前後関係を表す。例:他們改進了方法,從而提高了工作效率。/ 由於採用了新技術,從而大大提高了勞動生產力。
  5. 原因と結論を表す(前節ですでに実現したか確実となった前提を述べ、後節でその前提に基づく結論を出す)
    • 既然jìrán:「既然⋯⋯,就(也/又/還)~」の形で「⋯⋯なので、では〜するだろう」を意味する。話し手が現在の状況を受け入れて、さらにその後どうするかを表す。例:你既然來了,就別走了。
    • 既jì:「既⋯⋯就(則)~」の形で、「⋯⋯するからには、⋯⋯である以上」を意味する。書き言葉によく使われて、前節で原因や理由を述べ、後節でその結果や結論を推論する。「既」は主語の前に用いることはできない。例:既要寫,就要寫好。

時間的な前後関係や順序を表す(前節に先行を表す副詞先、首先」を置いたり、後節に副詞「又、再、還」などをよく伴う)

  1. 「⋯⋯,然後ránhòu~」の形で「⋯⋯して、その後(それから)~する」を意味する。順番を明示する。例:他在台北停留一天,然後又飛往台南了。
  2. 「⋯⋯,接著jiēzhe~」の形で「⋯⋯して、引き続いて~する」を意味する。一つの動作に続いて別の動作が引き続くことを表す。例:下了一夜大雪,接著又刮起了刺骨的寒風。
  3. c.f. 順序がある文を複数繋げる方法
    • 先(首先)⋯⋯,然後⋯⋯,最後⋯⋯。
    • 首先⋯⋯,再次⋯⋯,接著⋯⋯,然後⋯⋯,最後⋯⋯。
    • 先⋯⋯,再⋯⋯,接著⋯⋯,然後⋯⋯,最後⋯⋯。
    • 先⋯⋯,然後⋯⋯,再⋯⋯,又⋯⋯,接著⋯⋯,最後⋯⋯。
    • 首先……,其次……,再次……,最後……。
    • 首先……,第二……,第三……,最後⋯⋯。
    • 第一,第二,第三,第四……。(繋げる文節が多い場合は「第+[数字]」で繋げていく)

選択を表す

  1. 比較と選択を表す
    • 與其yǔqí:「與其 A 不如(/無寧) B」の形で「AよりはむしろBした方がいい」を意味する。フォーマルな語で、前節と後節の内容を比較して、前節を捨てて後節を選択することを表す。無寧は書き言葉に用いる。例:與其在這裡這樣等著公車,不如慢慢走。
    • 寧可nìngkě:むしろ⋯⋯する
      • 「與其⋯⋯寧可~」の形で「⋯⋯するよりはむしろ~する」を意味する。。2つの事柄の利害得失を比較し、後節の「寧可」に続く文で述べている方を選択することを表す。例:與其在這兒等車,寧可走著去。
      • 「寧可(/寧願)⋯⋯,也要~」の形で「むしろ⋯⋯する、〜のために」を意味する。後節が肯定形の場合に用いる。例:她寧可不睡覺,也要照顧好病人。
      • 「寧可⋯⋯,也不(決不/不)~」の形で「たとえ⋯⋯しても、〜しない」を意味する。後節が否定形の場合に用いる。例:他寧可自己吃點虧,也不叫人吃虧。
      • 比較すると2つの事柄のうち一方が不明確である場合、「寧可」を単独で用いるか「寧可⋯⋯(的)好」の形で用いて「むしろ⋯⋯する、⋯⋯した方がよい」を意味する。例:訂計劃時寧可多留一點餘地。/ 我们宁可警惕一点的好。
  2. 代替選択を表す
    • 「仮定を表す」の「後節の先頭に置いて、前節で述べたことと相反することを仮定し、その結果や結論(望ましくないこと)を述べる」を参照してください
  3. 同格または選択を表す
    1. 平叙文に用いる(これらの語は疑問文では使えない)
      • 或是huòshì:あるいは。例:用戶編號或密碼有誤。
      • 或huò:あるいは(書き言葉)例:或多或少有了一些進步。
      • 或者huòzhě:あるいは。例:我明天或後天去台北。
    2. 主に疑問文に用いる(平叙文に用いる場合は、未確認もしくは未確定なものに用いて、比較、選択対象を示す)
      • 還是háishì:それとも。例:先去台北,還是先去台南?/ 死還是活。
  4. さまざまな選択を表す「是shì」
    • 二者択一:「不是⋯⋯,就是~」の形で「⋯⋯か~かどちらかだ」を意味する。例:小王總是很忙,每天放學後,不是在寫作業,就是在做家事。
    • 前者選択:「是⋯⋯,不是~」の形で「⋯⋯であり、~ではない」を意味する。例:他是人,不是神,所以也有做不到的事。/ 勞動成果是用汗水換來的,不是輕易得到的。
    • 後者選択:多くは書き言葉で使われて「不是⋯⋯,而是~」の形で「⋯⋯ではなく、~だ」を意味する。例:我不是不會做,而是不願意做。

並列を表す

  • 和hàn:⋯⋯と~。例:我和他都是学生。/ 每天早上,我們必須跑和跳。/ 他比誰都堅定和頑強。
  • 跟gēn:⋯⋯と~。例:上海話、福建話跟廣東話他都會說。/ 我跟他都是北京人。
  • 同tóng:⋯⋯と~(書き言葉、方言)例:我同他是朋友。
  • 與yǔ:⋯⋯と~(書き言葉)例:過度使用網路會影響生活與健康。/ 和平實現與和平鞏固是兩回事。/ 我們的任務是這樣偉大與繁重。
  • 以及yǐjí:⋯⋯および~(書き言葉)例:他們用封建的、資產階級的、以及一切反動的思想來腐蝕你們。
  • 及jí:⋯⋯および~(書き言葉)例:工人、農民、及知識分子是建立國家的重要力量。
  • cf. 用法上の注意点
    • 互いに対等の関係にあって主従の別がない場合は「和、跟、同、與、及」を用いる。例:我和他都是学生。
    • 意味上軽重の差がある場合は、前に主要なものを置き、接続詞に「及、以及」を用いる。例:這本書在新華書店總店及各地分店都可以買到。/ 保有財產以及全部的附屬權利 / 我和戀人以及朋友去紐約旅行了。
    • 接続詞と介詞が同一文中に併存する場合は、接続詞に「和」を用い、介詞には「跟、同、與」を用いる。例:我的方案與老李和老張的方案很相似。

以下、各介詞が何を伴えるのかまとめた。

意味話し言葉or書き言葉名詞(句)代詞動詞(句)形容詞(句)介詞(句)
和hàn⋯⋯と~OOOO
跟gēn⋯⋯と~主に口語OO
同tóng⋯⋯と~書き言葉OO
與yǔ⋯⋯と~書き言葉OOOO
及jí⋯⋯および~書き言葉OO
以及yǐjí⋯⋯および~書き言葉OOOOO

判断を表す(前節に結論を表す「既然」を置くこともある)

  • 可見kějiàn⋯⋯:「⋯⋯,可見~」の形で「したがって~であると結論付けることができる」を意味する。後節の先頭に置き、前節を受けて判断や結論を表す。例:最近我常常發病,可見身體不如以前了。
  • 由此可見yóucǐ kějiàn:以上のことからわかるように。例:由此可見,這是沒有科學根據的。

目的を表す

  1. 望ましい状況を実現する
    • 以yǐ:⋯⋯するために
      • 2つの動詞句の間に用いることが多い。例:注意安全,以避免發生事故。
      • 「四字格」などでは前節を省き後節だけで用いる。例:以備萬一
    • 以便yǐbiàn:⋯⋯するために。例:今晚做好準備,以便明天一早動身。
  2. 望ましくない状況を避ける
    • 免得miǎndé:⋯⋯しないで済むように(話し言葉)例:快點走,免得遲到。
    • 以免yǐmiǎn:⋯⋯をしないように。例:過馬路要看清紅綠燈,以免發生意外。

介詞

名詞(句)や代詞を目的語として伴って介詞句を構成し、場所、方向、時間、対象、目的などの意味を表す

方向や目標を表す

  • 往wǎng:⋯⋯の方へ
    • 方位詞や場所を表す語を直後に置いて介詞句を形成し、動作が向かう方向を表す。例:往前一直走,過了第一個紅綠燈,就看見便利商店了。
  • 向xiàng:⋯⋯に向かって
    • 「向」の直後に「前、後、左、右、東、南、上、下」などのような方向に関する語が来て、動作の方向を表す。例:站在那棟房子前,向前看,會看到一條河。/ 向後轉!
    • 動作の目標(人や物)を表す。例:警察向民眾說明賽車的原因。/ 這條路通往山頂。/ 向命運挑戰。
  • 朝cháo:⋯⋯に向かって
    • 動作の方向を表す。「朝 + [方位詞、場所名詞]」の形で用いる。「朝著」という形は単音節方位詞の前には用いない。また「著」の有無は意味に関係しない。例:朝前看 / 人群陸續朝飛機場走去。/ 朝著冠軍加油!
    • 動作の対象(相手)を表す。「朝+[人称代名詞や人を指す名詞など]+[身体動作を示す具体的動詞]」の形で使われる。「朝」が「著」を伴う場合は、「朝著」の後ろは複音節語になる。例:他朝我打了個招呼。/ 他背朝著我坐下了。

動作の対象や関係を表す

  • 跟gēn、和hàn、同tóng、與yǔ:⋯⋯と、⋯⋯に
    • 動作を共にする相手を導く。例:我想今天跟你一起吃飯。/ 我和家人一起去旅行。/ 我去年和他住在一起。/ 我們要與世界各國和平共處。
    • 動作の向かう相手を導く。例:他跟太太不常說話。/ 他正在和孩子講述那些動人的故事。/ 我同他商量一下。/ 母親教導我與困難奮鬥的經驗。
    • 提供元を導く。人や事物から恩恵を得る、人から何かを聞き出す、何かを学ぶことを表す。例:我跟他借了一百塊錢。/ 我跟你打聽一件事。
    • 関係の及ぶ対象を導く。例:我跟他沒有關係。/ 我和這件事沒關係。/ 我同這件事無關。/ 輕工業與人民的日常生活有著密切的關係。
    • 比較の対象を導く(比較を表す「比、相同、不同、一樣、差不多、相比、相像」などと組み合わされる)。例:我跟你的看法有點不同。/ 這本書和那本書不一樣。/ 同去年同期相比,還差得遠。 / 這種東西與石頭一樣堅硬。
    • 否定辞の位置と意味の違い:「不」を介詞の後に用いる時は客観的に事実を述べるだけだが、介詞の前に用いる時は話し手の意志を表す。
  • 對duì:⋯⋯に対して、⋯⋯について
    • 動作(陳述)の向けられる相手や対象を表す。例:他對你說了什麼?
    • 対応や待遇、対人関係について表す。例:他對人很熱情。
    • 関係する人や事物(陳述が誰にまたは何に及ぶのか)を示す。例:他對語言學有興趣。/ 我們應該對黨、對人民忠誠老實。
    • 主題(人)を強調し、主題(人)の主観的な意見を表す。「對⋯⋯來說(⋯⋯について言えば、⋯⋯にとっては)」または「對⋯⋯說來」の形で使われる。例:對哥哥來說,運動是一件十分容易的事。(主題が人)
    • 「對⋯⋯的」の形で定語となる。例:我對他的印像不錯。
  • 對於duìyú:⋯⋯に関して
    • 動作(陳述)の対象を示す。例:我對於這個問題還沒有完全理解。
    • 関係する人や事物(陳述の向けられる相手または及ぶ範囲)を示す。例:我們對於他們表示深切的謝意。/ 對於國際情勢,大家都談了自己的看法。/ 適當的運動,對身體是必要的。
    • 主題(人や物)を強調する。「對於⋯⋯而言(⋯⋯Aに関して言えば)」の形で使われる。例:我們對於他們表示深切的謝意。(主題が人)/ 對產品經理而言,提出問題與解決問題的能力,哪個比較重要?(主題が物事)
    • 「對於⋯⋯的」の形で定語となる。例:他對於文學的興趣十分濃厚。
    • 「對於⋯⋯的[名詞]」を文章の表題に用いて「⋯⋯に関しての[名詞]、⋯⋯について」を意味する。例:對於過敏物質的處理方式
  • 向xiàng、朝cháo:⋯⋯に向かって、⋯⋯に
    • 動作の向かう対象(人や物)を導く。例:他向我介紹過你的情況。/ 向命運挑戰。
    • 提供元を導く。人や事物から恩恵を得る、人から何かを聞き出す、何かを学ぶことを表す。例:不懂的問題可以向老師請教。
  • 朝cháo:⋯⋯に向かって、⋯⋯に
    • 動作の向かう対象(人)を導く。「朝+[人称代名詞や人を指す名詞など]+[身体動作を示す具体的動詞]」の形で使われる。「朝」が「著」を伴う場合は、「朝著」の後ろは複音節語になる。例:他朝我打了個招呼。/ 他背朝著我坐下了。
  • 給gěi:⋯⋯に、⋯⋯に対して
    • 動作の対象を導く。例:學生給老師行了個禮。

動作行為の受け手を表す

  • 給gěi:⋯⋯に、⋯⋯のために(伝達や物などの受け手、受益者、動作行為の被害者を示す)
    • 手紙・電話などでの伝達や物などの受け手を導く。例:請在抵達車站後立即打電話給我。/ 我買給朋友一些禮物了。
    • 動作行為の受益者を導く。例:醫生給大家檢查身體。
    • 動作行為の被害者を導く。例:他把杯子給你打破了。
    • 強い叱責口調の命令文に用いる(給+我+[動詞])。例:快給我進來!
  • 為wèi:⋯⋯のために
    • 動作行為の受益者を示す。例:為人民服務。/ 為他們買健康保險。
  • 替tì:⋯⋯のために
    • 動作行為の受益者を示す。例:大家替他高興。/ 她們在國際賽事中替祖國爭取了榮譽。

動作の相手、行動を共にする相手、事物の提供元を表す

  • 跟gēn、和hàn、同tóng、與yǔ:⋯⋯と
    • 動作を共にする相手を導く。例:「動作の対象や関係を表す」の「動作を共にする相手を導く。」を参照してください。
  • 跟gēn、和hàn、同tóng、與yǔ、向xiàng、朝cháo、對duì、給gěi:⋯⋯と、⋯⋯に
    • 動作の向かう相手を導く。例:全ての語が「動作の対象や関係を表す」と同じ使い方で、「跟gēn、和hàn、同tóng、與yǔ」は「動作の向かう相手を導く。」を参照し、「對duì」は「対応や待遇、対人関係について表す。」を参照し、「向xiàng、朝cháo」は「動作の向かう対象(人や物)を導く。」を参照し、「給gěi」「動作の対象を導く。」を参照してください。
  • 跟gēn、和hàn、同tóng、與yǔ、向xiàng:⋯⋯と、⋯⋯に
    • 提供元を導く。人や事物から恩恵を得る、人から何かを聞き出す、何かを学ぶことを表す。例:「動作の対象や関係を表す」の「提供元を導く。」を参照してください。
  • 跟gēn、和hàn、同tóng、與yǔ:
    • 比較の対象を導く。例:「動作の対象や関係を表す」の「比較の対象を導く。」を参照してください。

起点や始点を表す

  • 從cóng、由yóu:⋯⋯から(“由”は書き言葉でよく使われる)
    • 場所や出所を示す。例:我剛從學校回來。/ 由人民公園出發。
    • 時間の始まりを示す。例:我從八點鐘就在這裡等他。/ 由今天開始。
    • 範囲を示す。例:傳統市場從早上六點開始到九點結束。/ 由早上一直工作到晚上。由南到北。
    • 発展・変化の始点を示す。例:從根本上改變了農村的經濟關係。/ 青蛙是由蝌蚪變來的。
  • 自zì:(書き言葉)
    • 場所や出所を示す。例:本次列車自南京開往北京。
    • 時間の始まりを示す。例:他自小在這裡長大。
  • 自從zìcóng:
    • 「過去の時点」を起点とする。例:自從去年秋天到現在,

除外を表す

  • 除了chúle:⋯⋯を除いて、⋯⋯のほかに、⋯⋯だけでなく(“外wài、以外yǐwài、之外zhīwài、而外érwài“を後ろによく伴う)
  • 除chú:「除了」の書き言葉
    • 特別な例を除き、その他は同様であることを強調する(“都、全”を後節に伴う)。例:這個博物館除了星期一以外,每天都開放。
    • 既知のものを除いて、それ以外のものを補う(“還、再、也”を後ろに伴う)。例:除了他以外,還有兩個人。
    • 唯一の特別な例であることを強調する(“不、沒有”を伴う)。例:每天晚上我除了學英文外,沒有別的事。

動作主(行為者)を表す

  • 被bèi、讓ràng、叫jiào
    • 受身表現で行為の主体を導く。例:「文型」の「受身文」を参照してください。
    • 「把」構文と併用される。例:「文型」の「『把』構文」を参照してください。
  • 給gěi:⋯⋯に
    • 受身表現で行為の主体を導く。例:「文型」の「受身文」を参照してください。
  • 為wèi:⋯⋯によって(書き言葉)
    • 「為/被 +[名詞]+ 所 +[動詞]」の形で受身文を形成する。例:茅屋為秋風所破。
  • 於yú:⋯⋯に(書き言葉)
    • 「[動詞]+於+[動作主]」の形で受身文を形成する。例:「文型」の「受身文」を参照してください。
  • 由yóu(少し丁寧な言い方)
    • 動作主または動作の行為者を示す。例:由小玲介紹詳細經過。

目的を表す

  • 為了wèile:⋯⋯のために
    • 例:為了提高產品質量,工廠大力改進了生產設備。
  • 為wèi:⋯⋯のために(書き言葉)
    • 「為⋯⋯(而)~」の形で行為の目的を示す。例:他們為建設自己的祖國(而)努力奮鬥。
    • 主語の前に「為+[動詞/形容詞]+起見」の形で置かれて目的を強調する。例:為省事起見,就請你通知他。
    • 「是為了⋯⋯」の形で目的を後置する。例:我們這樣做,是為了你。

原因や理由を表す

  • 因為yīnwèi、由於yóuyú、因yīn、為wèi、以yǐ:⋯⋯なので(“而“を後ろによく伴う)
    • 原因や理由を表す。例:因為這件事,我受到了批評。/ 由於勞動,語言產生了。/ 他今天因病請假。/ 我們都為這件事感到高興。/ 他為自己的懷才不遇而憤忿不平。/ 馬來西亞以盛產橡膠聞名於世。/ 不以失敗自餒,不以成功自滿。
  • 「因為」と「由於」は「是 因為/由於⋯⋯」の形で「理由」を後置する。例:他不換工作是因為考量年齡及未來計劃。/ 他能夠考上研究生,主要是由於他平時的刻苦鑽研。
  • 「因」は「因+[単音節名詞]+[動詞]」の形で使われる。例:會議因故延期舉行。

根拠を表す

  • 根拠とする規準や基準を表す
    • 按照ànzhào:⋯⋯に基づいて,⋯⋯に照らして(“按照“の後ろに置けるのは複音節名詞だけ)例:按照國家的規定,學生每學期都要繳交學雜費。
    • 按àn:「按照」の省略形(書き言葉)
    • 根據gēnjù:⋯⋯に基づいて、⋯⋯によれば。例:根據憲法,我國各民族都是平等的。
    • 據jù:「根據」の省略形(書き言葉)
    • 依照yīzhào:⋯⋯に従って、⋯⋯に基づいて(“依照“の後ろに置けるのは複音節名詞だけ)例:必須依照計劃進行。
    • 依據yījù:⋯⋯に従って、⋯⋯に基づいて。例:老師依據班委會反映的情況,又親自做了實際調查,才著手處理問題。
    • 依yī:「依照、依據」の省略形(書き言葉)
    • 照zhào:⋯⋯に照らして、⋯⋯通りに(書き言葉)例:判決照例要報請上級核准。
    • 以yǐ:⋯⋯によって、⋯⋯に従って(書き言葉)例:以工計酬。
    • 憑píng:(書き言葉)例:他憑常識便作出了正確的判斷。
    • 由yóu:(書き言葉)例:由讀者來信看,這種書很受歡迎。
    • 論lùn:(書き言葉)例:論件計酬。/論技術,誰也比不過他。
  • 「按、依、照、憑」は「著」を伴うこともあるが、それらの目的語が単音節名詞の場合は「著」を伴わない。例:按著規則。/ 按人定量。/ 一切都依著他的指示進行。/ 誰都該依法辦事。
  • 「按、據、依、照、由」などは「看、說、講」と一緒に使われて、意見、見方、理屈、根拠などを示す。このパターンは通常、文頭に置かれて、一緒に使われた動詞の後ろにポーズを置いて独立した句とする。また、その動詞の後ろに「來」を伴うこともある。例:按本質來說,這個市場的發展會循序漸進。/ 據我看,這種不良的社會風氣很快就會改變的。/ 依我看,大家的水平都不低。/ 照他說來,那是他特有的果敢。/ 由工商普查資料看臺灣中小企業之發展特色與變遷趨勢。
  • 「按、照、以、論」は、ある単位を計算の基準とすることを表す。例:按人定量。/ 按月結算。/ 照每年增產10%計算。/ 平均每戶以四口計算。/ 我們工廠論件計資。/ 西瓜論斤出售。
  • 定型表現:按期交工 / 據理交涉 / 據統計 / 依法行政原則

過程、手続、媒介、手段を表す

  • 經過jīngguò:⋯⋯を通じて、⋯⋯を経て、⋯⋯の結果。例:經過幾年的努力,我們才完成了任務。
  • 經jīng:「經過」の省略形(書き言葉)
  • 通過tōngguò:⋯⋯を通じて、⋯⋯を通して、⋯⋯によって。例:我們透過譯者交談了半個小時。/ 透過老張介紹,我認識了他。

手段や方法を表す

  • 用yòng:⋯⋯で、⋯⋯によって。例:用鉛筆寫字。/ 用手輕輕拍桌子。/ 要用正確的思想武裝我們的頭腦。/ 用不同的方法(去)解決不同的矛盾。
  • 拿ná:⋯⋯を用いて、⋯⋯で。(話し言葉)例:拿布縫衣服。/ 別拿話激他,讓他生氣
  • 把bǎ:⋯⋯で。(適用範囲は狭い)例:船家把繩子綁了船。
  • 將jiāng:⋯⋯で、⋯⋯を用いて。(昔の書き言葉)例:將雞蛋碰觸石頭,哪有不碎的?

処置を表す

  • 把bǎ:⋯⋯を。例:我把他批評了。/ 請把書放在桌上。
  • 將jiāng:(書き言葉)例:將書拿來。/ 不得將參考書攜帶出閱覽室。/ 他已經將照相機寄來修理。
  • 拿ná:⋯⋯を。「拿」が修飾する動詞(句)は「當(見なす)、沒辦法(どうにもできない)、怎麼樣(どうにかする)、開心(からかう)、開玩笑(笑いものにする)」など少数のものに限られる。例:他拿我的話當兒戲。/ 真拿他們沒辦法。/ 你拿我怎麼樣?/ 別老是拿他開玩笑。
  • 管guǎn:⋯⋯を。「管 A 叫 B(AをBと呼ぶ)」の形で、人や事物の名称を表す。例:那位老太太,大伙兒管她叫李媽媽

関係を表す

  • 對duì:⋯⋯に対して、⋯⋯について
    • 対応や待遇、対人関係について表す。例:「動作の対象や関係を表す」の「対応や待遇、対人関係について表す。」を参照してください。
    • 関係する人や事物(陳述が誰にまたは何に及ぶのか)を示す。例:「動作の対象や関係を表す」の「対応や待遇、対人関係について表す。」および「関係する人や事物(陳述が誰にまたは何に及ぶのか)を示す」を参照してください。
    • 主題(人)を強調し、主題(人)の主観的な意見を表す。例:「動作の対象や関係を表す」の「主題(人)を強調し、主題(人)の主観的な意見を表す。」を参照してください。
    • 「對⋯⋯的」の形で定語となる。例:「動作の対象や関係を表す」の『「對⋯⋯的」の形で定語となる。』を参照してください。
  • 對於duìyú:⋯⋯に対して、⋯⋯について
    • 関係する人や事物(陳述の向けられる相手または及ぶ範囲)を示す。例:「動作の対象や関係を表す」の「関係する人や事物(陳述の向けられる相手または及ぶ範囲)を示す。」を参照してください。
    • 主題(人や物)を強調する。例:「動作の対象や関係を表す」の「主題(人や物)を強調する。」を参照してください。
    • 「對於⋯⋯的」の形で定語となる。例:「動作の対象や関係を表す」の『「對於⋯⋯的」の形で定語となる。』を参照してください。
    • 「對於⋯⋯的[名詞]」を文章の表題に用いて「⋯⋯に関しての[名詞]、⋯⋯について」を意味する。例:對於過敏物質的處理方式
  • c.f.「對」と「對於」の相違点
    1. 「對」句は助動詞や副詞の後ろにも置けるが、「對於」句は助動詞や副詞の後ろには置けない。どちらも主語の前には置ける。
      • 我們對這件事會作出安排的。(助動詞の前後)
      • 大家對這個問題都很有興趣。(副詞の前後)
      • 對這件事,我們會作出安排的。(主語の前)
      • 大家對於這個問題都很有興趣。(副詞の前)
      • 對於這個問題,大家都很感興趣。(主語の前)
    2. 「對」には「対応や待遇、対人関係について表す。」の意味を持っているが、「對於」には「対応や待遇、対人関係について表す。」の意味がない。
      • 他對人很熱情。(対人関係)
    3. 「對⋯⋯來說」は話し言葉で「⋯⋯」部分には[人]だけしか置けない。一方で、「對於⋯⋯而言」はとてもフォーマルな書き言葉で、「⋯⋯」部分には[人]と[物]も置ける。
      • 對哥哥來說,運動是一件十分容易的事。(人)
      • 對大家來說,這題目都還太困難了。(人)
      • 我們對於他們表示深切的謝意。(人)
      • 對產品經理而言,提出問題與解決問題的能力,哪個比較重要?(物事)

介詞の「對」は動詞の「對」から派生したものなので、動詞としての性質が強く残っている。そのため、「對」が動作行為の方向や目標を導く(“向“の意味を示す)時、あるいは人と人、人と物の相対する関係を示す(“對待”の意味を示す)時、「對」は「對於」と置き換えることができない。「對於」は「對」の文法化過程から派生したものであり、それゆえに用途が限定されている。

  • 關於guānyú:⋯⋯に関して、⋯⋯に関する
    • 関係のある事物を示す。例:關於這個問題,我們可以參考下列書刊。
    • 「關於⋯⋯」を文章の表題に用いて「⋯⋯に関して、⋯⋯について」を意味する。例:《關於提高教學品質》(《 》は題名を表す「標點符號[註2]」)
      • [註2]標點符號(標点符号):句読点、疑問符、感嘆符などの文章記号の総称。日本語では「くぎり符号」と呼ばれる。
    • 名詞を修飾する。「關於⋯⋯的」の形で「⋯⋯に関する、⋯⋯についての」を意味する。例:最近讀了一些關於國際議題的資料。
    • 述語に用いる。「是關於⋯⋯的」の形で「⋯⋯に関するものである、⋯⋯についてである」を意味する。例:今天廠裡開了一個會,是關於節約用煤的。
  • c.f.「對於」と「關於」の相違点
    1. 明確な対象を指し示す場合には「對於」を用い、関連や関係を表す場合には「關於」を用いる。
      • 對於文化遺產,我們必須研究分析。(明確な対象)
      • 關於牽牛織女星,民間有個美麗的傳說。(関係)
    2. 「對於」句は文の最初でも途中でも使用できるが、「關於」句は文の最初でのみ使用される。 例えば「我對於這件事的前因後果非常清楚。」は「*我關於這件事的前因後果非常清楚。」とは言えない。
    3. 「對於」と「關於」はいずれも文章の表題に用いて「⋯⋯に関して、⋯⋯について」を意味するが、「關於」はヒントを与える性質を持っているため、(「關於」を用いた介詞句の後ろに名詞を必要とせず)「關於」を用いた介詞句単独で文章の表題として使用できる。一方で、「對於」は「對於⋯⋯的[名詞]」のように「對於」を用いた介詞句の後ろに[名詞]が必要となり、一般に単独で文章の表題として使用できない。例:對於過敏物質的處理方式 / 關於提高教學品質
  • 至於zhìyú:⋯⋯に至っては、⋯⋯となると、⋯⋯については
    • 後節、下文の初めや段落が変わる時に用いて、前の話題と関係のある別の話題に転じる場合に使われる。接続詞に分類されることもある。例:文章要寫得通順暢達,至於生動感人,那是進一步的要求。/ 這件外套的大小,樣子都很合適。至於顏色,我覺得淺了一點。
  • c.f.「對於」「關於」と「至於」の相違点
    • 「至於」は関連する事柄を追加したり、話題を転換するものだが、「對於」と「關於」にはこのような機能はない。
  • 就jiù:⋯⋯について
    • 論述、研究、整理などのテーマや範囲を導く。例:大家就創作方法進行熱烈的討論。
    • 分析したり説明したりする場合のテーマや範囲を導く。例:這本書就內容來說,值得一看。
      • 就⋯⋯說/來說/說來:⋯⋯ついて言うと
      • 就⋯⋯看/來看/看來:⋯⋯ついて言うと
      • 就⋯⋯而言:⋯⋯について言えば
      • 就⋯⋯而論:⋯⋯から論ずれば
  • 跟gēn、和hàn、同tóng、與yǔ:⋯⋯と
    • 「動作の対象や関係を表す」の「関係の及ぶ対象を導く。」を参照してください。

間隔を表す

  • 離lí、距jù:⋯⋯から(“離“は“著“を直後に伴うこともある)
    • 二点間の空間的な隔たり、時間的な隔たり、抽象的概念の隔たりを表す。
      1. 空間的な隔たり(ある場所からの距離)を示す。例:我家離博物館不遠。/ 學校離我家有一里地。/ 距橋頭只有五十步的光景。/ 此處距郵局不足一英里。/ 飯店東距市區3公里,離名的天涯海角風景區6公里,到鳳凰國際機場僅2公里,交通極為方便。
      2. 時間的な隔たり(現在からある時点までの期間)を示す。例:離上課還有十分鐘。/ 距今已有二年。/ 眼看二十二點了,距離零點還有兩小時。
      3. 抽象的概念の隔たり(現状と目標、標準、要求などの隔たり)を示す。例:他的成績離錄取線還差一點。

経路を表す

  • 順shùn、沿yán:⋯⋯に沿って(抽象的な物事に「沿う」場合は必ず直後に“著“を伴う)
    • 動作がどのような場所、経路、方向に沿うかを示す。例:順著大路往東走。/ 居民們沿河邊栽了柳樹。/ 你沿著那條新修的道路走
    • 動作が順序や人の考えに沿ってなされることを示す。例:請大家順著次序參觀。/ 順著他的意思處理問題。/ 全國人民正沿著黨指引的方向奮勇前進。

地点や時点を表す

  • 在zài⋯⋯で、⋯⋯に、⋯⋯には(動詞の前後のいずれにも置ける、後ろに単独の時間詞を置ける)
    1. 場所を表す語を導く
      • 動作行為が行われる場所や、事物や現象が存在する場所を示す。例:這種服裝在台北很流行。/ 在休息室裡,大家談得很高興。/ 我在宿舍裡面。/ 我爸爸在家做飯。
      • 動詞の後ろに用いて、動作の主体または受け手が動作の結果として到達する場所、方向、位置を示す。例:他住在北京。/ 履歷表先留在我這裡。有適合的工作再告訴你。
      • c.f.「在」位置によって意味が異なる場合がある。例えば「他在馬背上打了一槍。(彼は馬の上で1発撃った。)」と「他一槍打在馬背上。(彼は馬の背中を1発撃った。)」のように。前者は「彼が撃った位置」を強調し、後者は「命中した位置」を述べている。
      • c.f. 述語動詞がアスペクト助詞「了、著、過」、目的語、方向補語を伴う場合は、「在⋯⋯」を常に動詞の前に用い、動詞の後ろに用いることはできない。例えば「自行車在棚子裡放著。」「自行車在棚子裡放了一年。」「他在北京住過。」「他在北京住下去。」と言うことはできても、「*自行車放著在棚子裡。」「*自行車放了一年在棚子裡。」「*他住過在北京。」「*他住下去在北京。」と言うことはできない。
    2. 時間を表す語を導く
      • 「在+ [時間を示す語句]」を述語動詞、形容詞の前や文頭に用いて、事件、動作行為の発生や持続する時間を示す。⋯⋯に、⋯⋯には。例:火車在下午四點半到站。/ 在那時,病情還不嚴重。/ 在十八、九億年以前,地球上已出現了植物。
  • 於yú:⋯⋯に、⋯⋯において(書き言葉、動詞の前後のいずれにも置ける、後ろに単独の時間詞を置ける)
    • 場所や時間を表す語を導く(動作や事態の発生する場所、時間を示す)
      • 「[動詞]+ 於」の形で用いる。魯迅1881年生於紹興。/ 中華人民共和國成立於1949年。
      • 「於 +[名詞]+[動詞]」の形で用いる。運動會將於五月十日舉行。/ 通知已於昨日發出。
      • c.f. 場所を示す場合には「於 +[名詞]+[動詞]」の形より「[動詞]+ 於」の形の方が一般的である。
  • 當dāng(書き言葉)
    1. 時間を表す
      1. 「當⋯⋯時(的時候)」の形で「⋯⋯の時に」を意味する。例:當我回來的時候,他已經睡著了。
      2. 「當⋯⋯以前(之前)、當⋯⋯以後(之後)」の形で「⋯⋯以前に、⋯⋯以後に」を意味する。例:當這事實沒有發生以前,誰也不會想到要演這般的慘劇。/ 當我們認真度過每一天以後,我相信我們的學業成績必將越來越好。
      3. 「當」の前に「正」を伴って動作行為の発生時を強調する。「ちょうど⋯⋯の時に」を意味する。例:正當黃昏時分,天忽然下起雨來了。
    2. 場所を表す:⋯⋯に向かって、⋯⋯の目の前で
      1. 「當著」の形で表す。例:你要當著大家說清楚。
      2. 「當(著) +[名詞]+ 面」の形で表す。例:請你把情況當著他們的面再講一講。

機会を表す

  • 趁chèn、就jiù:⋯⋯のうちに、⋯⋯に乗じて、⋯⋯を利用して
    1. 「趁、就」の目的語が2音節以上の場合、「趁、就」は「著」をよく伴う。
      • 我軍趁著漆黑的夜色,悄悄接近敵人的陣地。/ 就著春節回家探親的機會,對當地的方言詞彙作了調查。
    2. 「趁、就」の目的語には名詞だけでなく、形容詞、動詞句、節もなれる。
      • 請讓我趁此機會講幾句話。/ 他趁著開車前的一個鐘頭,把這本小說一目十行地瀏覽了一遍。/ 趁能睡的時候多睡一覺。/ 就著美味的潮菜,感受著汕頭經濟特區的日新月異,是一件樂事。(名詞)
      • 趁熱喝吧。/ 我們得不失時機,得趁熱打鐵。(形容詞)
      • 趁還沒換裝,他匆匆翻了一下文件。(動詞句)
      • 趁他還沒來,我先告訴你。/ 就著原有地勢挖成盆形,盆底作比賽場,四周則順坡築成看台,每一處莫不巧借地形,獨運匠心。(節)

包括や包含を表す「連lián」

  • ⋯⋯を加えて、⋯⋯を含めて、⋯⋯込みで。例:這輛汽車連司機能坐五個人。/ 連皮吃。
    • 「連」が導く句を前置することができる。例:連一技之長都沒有,你怎麼安身立命?
    • 「帶、在內、一起、一共」などを伴う。例:我寧可連身體帶靈魂都下地獄,也不再看你一眼。/ 他吃魚連骨頭都一起吃了。/ 連你一共多少人?
    • 極端な例をあげて強調する。強調表現を作る副詞「都、也」をよく伴う。詳しくは『極端な例をあげて強調する「連」』を参照してください。例:她走時連句感謝話都沒說。/ 我摔角後連路也走不動了。

極端な例をあげて強調する「連lián」

  • 〜でさえも
    • 動作行為の主体を強調する:連 +[名詞]+ 都/也/還⋯⋯。例:連我都知道了,他當然知道。
    • 動作行為の対象を強調する:連+[名詞]+ 都/也/還⋯⋯。例:天上沒有月亮,連星星也沒有。
    • 述語の否定を強調する:連 +[動詞]+ 都/也 + 不(沒) +[動詞](前後の動詞は同じもので、後半の動詞は省略されることもある)例:他連看都沒看。
    • 疑問代詞を含む目的語節に用いて強調する:連 +[疑問代詞を含む節]都/也/還⋯⋯。例:連他住在哪裡我也不知道。
    • 否定を強調する:連一 +[量詞]+ 都/也⋯⋯。例:連一次都沒去過。

手段や方法を表す「用yòng」

「用」は意味的に抽象化が進み、動詞としてのみならず介詞としての役割も有している。(※「手段や方法を表す」も同時に参照してください。)

  • 動詞句が複数並ぶ連動文の前の動詞句の動詞に使用されて、後ろの動詞句が表す動作行為の道具、手段、材料を表す。⋯⋯で。例:用鉛筆寫字。/ 用手輕輕拍桌子。
  • 抽象名詞(“觀點、精神、思想、態度、行動、標準“など)を伴って、方法、方式、規準などを示す。⋯⋯で、⋯⋯によって、⋯⋯でもって。例:要用正確的思想武裝我們的頭腦。
  • 「用」が導く句と述語動詞の間に「來、去」が使われることもある。「來」は道具(観点)などの使用が話し手に向かってなされること、「去」は道具(観点)などの使用が話し手から離れる方向でなされることを示す。例:元末明初的文人用白話(來)寫小說。/ 用不同的方法(去)解決不同的矛盾。
  • c.f. 動詞「用」を使った形式上の類似表現
    1. 「用」と「來、以」を組み合わせて「用來、用以」とし、述語動詞の前に使用して「上文で述べられているものを用いて⋯⋯する」を意味する。
      • 用來:それによって⋯⋯する。例:指南針可以用來指示方向。
      • 用以:⋯⋯のためにそれを用いる。例:「其他」這個詞,可用以指人,也可用以指物。
    2. 「用作 +[目的語]」の形で使われて「用いて⋯⋯とする、⋯⋯として用いる、⋯⋯に用いる」を意味する。例:臨時把食堂當作會場。
    3. 「用+在/於⋯⋯」の形で使われて「⋯⋯のところに用いる、⋯⋯において用いる」を意味する。例:錢要用在適當的地方。/ 有些詞語只用於口語,而有些詞語只用於書面語。

量詞

量詞は、数を表す語の後ろに付けてどのような事物の数量であるかを表す語要素。量詞はさらに、事物(名詞)を数える単位である「名量詞」と、動作の回数を数える単位である「動量詞」の2つに分類される。

名量詞

事物(名詞)を数える単位。よく用いられる名量詞は以下の通り。

  • 個ge:人、物、抽象的な物に用いる。例:一個人 / 一個芒果 / 兩個月
  • 件jiàn:衣服、事柄に用いる。例:一件衣服 / 一件事
  • 本běn:書籍類に用いる。例:一本書
  • 張zhāng:平面的なものに用いる。例:兩張照片
  • 條tiáo:細長いものに用いる。例:一條大河 / 一條黃瓜
  • 塊kuài:塊状のもの、区切られた平面を持つものに用いる。例:三塊錢 / 一塊布
  • 隻zhī:対のものの片方、動物に用いる。例:一隻鞋 /一隻羊
  • 雙shuāng:対のものに用いる。例:一雙手
  • 把:柄や取っ手のついている物に用いる。例:三把傘
  • 杯bēi:茶や酒などの分量に用いる。例:四杯咖啡
  • 支zhī:棒状のものに用いる。例:五支手機
  • 點diǎn:少量のものに用いる。例:一點東西
  • 台tái:機械や設備に用いる。例:一台機器
  • 家jiā:家庭、商店、企業に用いる。例:一家商店 / 兩家工廠
  • 片piàn:平たく薄いもの、一続きになって広がっている地面・水面・空間などに用いる。例:一片麵包 / 一片草地
  • 種zhǒng:同一種類に属する個物の集合、抽象的事物を用いる。例:各種蔬菜 / 一種意見 / 這種效果

動量詞

動作の回数を数える単位。よく用いられる動量詞は以下の通り。

  • 下xià:動作行為の回数を数える。非瞬間的な動作行為に対して用いる場合は数詞「一」を伴う。例:撞了三下鐘。(瞬間的)/ 等一下。(非瞬間的)
  • 趟tàng:往復する回数を数える。例:他到台南去了一趟。
  • 遍biàn:動作の初めから終わりまでの過程全体を1回として数える。例:請你再說一遍。
  • 次cì:反復して出現し得る事物や動作の数を数える。例:兩次電子郵件都收到了。/ 幾次打電話。
  • 頓dùn:食事、叱責、忠告などの動作の回数を数える。例:一天吃三頓飯。/ 說了他一頓。

広く使われる「個ge」

「個ge」は最も広く用いられる量詞である。

  • 広く専用の量詞のない名詞を数えるために用いられる。
    • 例:一個芒果 / 兩個月 / 三個禮拜
  • 他の量詞の代用として使われる。
    • 一所學校 —> 一個學校
    • 一項計畫 —> 一個計畫
「個」の特殊な用法
  • 概数の前:動詞/形容詞の後ろで、概数を示す語句の前に用いる。ぞんざいな気持ちで「……かそこら」という意味を示す。例:他在台北住了個兩三天。
  • 動詞と目的語の間:主に話し言葉で、動詞と目的語(もともと他の量詞を用いるかまたは量詞を用いなくてもよい目的語)の間につけて、「ひとつ……」「ちょっと……」などのようにその動作を軽い気持ちで行うこと、その動作が大した意味を持たないことを示す。この場合、本来「個」のつけられない場合でも「個」をつけることがある。例:我跟他見了個面。/ 你先坐著,我洗個澡就來。
  • 動詞と補語の間:主に話し言葉で、時には助詞「得」と連用して、動作の程度や結果を具体的に生き生きと示す。例:吃個飽 / 笑個不停 / 叫個不住
  • 「沒(有)」と動詞/形容詞の間:「沒(有)」と動詞/形容詞の間に用いる。例:他一說就沒個完。
  • 「一個」を名詞、動詞、名詞句、動詞句の前に用いて、それらが更に後に続く述語動詞を修飾し、動作が突然または急激に行なわれることを示す。例:一個不留神滑倒了。

物事を表す量詞

量詞は具体的な物に限らず、形のない抽象的な物事を数えるためにも用いる。「項xiàng、條tiáo、件jiàn、則zé、把bǎ、筆bǐ、宗zōng」などを用いる。例:一項制度 / 一條政策 / 我只想說一件事。/ 五則試題 / 你我都一把年紀了。/ 做了幾筆生意。/ 一宗心事

量詞の特殊な用法

  1. 動詞や形容詞を修飾する:
    • 「数詞+量詞」は動詞や形容詞を修飾することもできる。また数詞が「一」の時は「一気に、力を入れて」を意味する。例:一口吹熄了油燈。
  2. 不特定の量を表す:
    • 「一 + [量詞] + [名詞]」は「ある[名詞]」のように不特定のものを表す。例:我有提案。
    • 「一點」「一些」は不特定の数量(わずかな量)を表す。例:喝一點。/ 這個地方還涼快一些。
  3. 量詞の重複:
    • [量詞] + [量詞]:量詞を重複させて「[量詞] + [量詞]」の形で「全部」「あらゆる」「それぞれ」を意味する。例:條條江河歸大海。/ 種種困難擺在面前。
    • 一 + [量詞] (+一) + [量詞]:「数詞+量詞」の数詞が「一」の場合、「一 + [量詞]」を重複させて「一 + [量詞] (+一) + [量詞]」の形で「次々に、次第に」を意味する。同種の物事が一つ一つあるいは一区切りごとに独立しつつ幾つも存在したり,同じ動作や状況が一回々々次から次へと続くさまを描写する。この用法は名詞、動詞、形容詞を修飾することができる。
      • 名詞を修飾する。例:一次次的失敗,並沒有嚇倒他。
      • 動詞や形容詞を修飾する。例:物價一天一天地飛漲。/ 一個一個地數

時間詞

時間の位置、言い換えると「時間の点」を表す。

時間詞の使い方

  • 時間詞の位置:時間詞が状語になる場合、「主語の後ろで述語の前」か「主語の前」のいずれかに置かれる。どちらに置かれても意味は変わらない。例:昨天我回來了。/ 我昨天回來了。
  • 複数の時間詞の順番:複数の時間詞が状語となる場合、時間の長い時間詞から順番に並べる。例えば「今日の午後8時」と言いたい場合、時間の長い「今日」が最初、その後に「午後」、最後に「8時」の順番で並べて「今天下午八點」になる。例:二〇二四年四月十八號星期四下午八點二十分 / 去年八月 / 上個月八號
  • 時間詞と場所関連語句の併用:時間詞と場所を表す語句が状語として併用される場合、通常は「時間詞+場所関連語句」の語順になる。例:我去年去美國工作。/ 我昨天去台南旅行。
  • 時量詞との併用:時量詞は時量詞のルール通り、動詞が目的語を伴わない場合は動詞の直後、動詞が目的語を伴う場合は動詞を繰り返したその直後に置かれる。例:我去年去美國工作六個月。/ 我昨天去台南旅行八個小時。/ 今年我想在臺灣學中文學九個月。

主な時間詞

年、月、日、曜日、時刻
  • 年(西曆・農曆):漢数字で表す。数字の桁(単位)は用いない。例:二〇二四年
    • 現代ではアラビア数字で表記することも多い。例:2024年
    • 西暦(西曆)や旧暦(農曆)を言う場合は、数字を前から1つずつ発音する。例えば「2024年」は「èr líng èr sì nián」と数字を前から1つずつ発音して言う。
  • 月:[数字] + 月
    • 一月yíyuè
    • 二月èryuè
    • 三月sānyuè
    • 四月sìyuè
    • 五月wǔyuè
    • 六月liùyuè
    • 七月qīyuè
    • 八月bāyuè
    • 九月shíyuè
    • 十月shíyuè
    • 十一月shíyīyuè
    • 十二月 shíèryuè
  • 日:[数字] + 號(日)
    • 話し言葉の場合(表記にも用いる):
    • 五號wǔhào
      • 十五號shíwǔhào
      • 二十號èrshíhào
      • 二十五號èrshiwǔhào
    • 書き言葉の場合:
      • 五日wǔrì
      • 十五日shíwǔrì
      • 二十日 èrshírì
      • 二十五日èrshiwǔrì
  • 曜日:星期(禮拜) + [数字]
    • 星期一xīngqīyī:月曜日
    • 星期二xīngqīèr:火曜日
    • 星期三xīngqīsān:水曜日
    • 星期四xīngqīsì:木曜日
    • 星期五xīngqīwǔ:金曜日
    • 星期六xīngqīliù:土曜日
    • 星期天xīngqītiān(星期日xīngqīrì):日曜日
    • ※星期xīngqí = 禮拜lǐbài
  • 時刻
    • 點diǎn:時
    • 分fēn
    • 秒miǎo
    • 半bàn:30のこと。例:「七點半」で「7時半」を表す。
時間軸
  • 年単位の時間軸
    • 前年qiánnián:一昨年
    • 去年qùnián
    • 今年jīnnián
    • 明年míngnián:来年
    • 後年hòunián:再来年
    • 每年měi nián:毎年
  • 月単位の時間軸(“個“が必要)
    • 上個月shàg ge yuè:先月
    • 這個月zhè ge yuè:今月
    • 下個月xià ge yuè:来月
    • 每個月měi ge yuè:毎月
  • 週単位の時間軸(“個“が必要)
    • 上(個)星期shàg(ge)xīngqī:先週
    • 這(個)星期zhè(ge)xīngqī:今週
    • 下(個)星期xià(ge)xīngqī:来週
    • 週末zhōumò:週末
    • 每個週末měige zhōumò:毎週末
    • 每週měizhōu:毎週
    • 每星期五měi xīngqīwǔ:毎週金曜日
  • 日単位の時間軸
    • 前天qiántiān:一昨日
    • 昨天zuótiān:昨日
    • 今天jìntiān:今日
    • 明天míngtiān:明日
    • 後天hòutiān:明後日
    • 後後天hòu hòutiān:しあさって
    • 每天měi tiān:毎日
時間帯
  • 上午shàngwǔ:午前
  • 中午zhōngwǔ:正午
  • 下午xiàwǔ:午後
  • 早上zǎoshàng:朝
  • 晚上wǎnshàng:夜
  • 白天báitiān:昼間
  • 半夜bànyè:深夜
季節
  • 春天chūntiān:春
  • 夏天xiàtiān:夏
  • 秋天qiūtiān:秋
  • 冬天dōngtiān:冬
祝祭日
  • 春節chūnjié(新春xīnchūn):旧正月
  • 端午節duānwǔ jié(夏節xiàjié):端午の節句
  • 中秋節zhōngqiū jié(秋節qiūjié):中秋の十五夜
  • 冬至dōngzhì(冬節dōngjié)
その他
  • 現在xiànzài
  • 過去guòqù
  • 未來wèilái
  • 以前yǐqián
  • 剛才gāngcái:さっき
  • 剛剛gāng gāng:ついさっき
  • 平時píngshí:普段
  • 整天zhěngtiān:一日中

時量詞

動作行為の持続時間や期間、言い換えると「時間の長さ」を表す。

時量詞の使い方

時量詞の位置の位置は以下の通り。

  • 動詞が目的語を伴わない場合:時量詞は直接動詞の後ろに置かれて「主語+動詞+時量詞」の語順になる。例:我去美國工作六個月。/ 我去台南旅行三天。
  • 動詞が目的語を伴う場合:
    1. 目的語が一般事物ならば、動詞を繰り返して「主語+動詞+目的語+動詞+時量詞」の語順をとる。例:我打算教中文教一年。
    2. 目的語が人称代名詞(人名も)ならば、「動詞+目的語+時量詞」の語順をとる。例:我在咖啡店等了他三個小時。
  • 離合動詞が時量詞をとる場合:時量詞は「的」を伴うか伴わないかのいずれかで、離合動詞の動詞と目的語の間に挿入される。例:我每星期上五天(的)課。
  • 否定形の場合:動量詞は「不/沒」の前に移動して「主語+時量詞+“不/沒“+動詞+目的語」の語順をとる。例:他太忙了,所以他兩天不能來上課。
  • 時間詞との併用:時間詞は時間詞のルール通り、主語の前後に置かれる。例:我去年去美國工作六個月。/ 我昨天去台南旅行八個小時。/ 今年我想在臺灣學中文學九個月。

継続時間や経過時間を表す

時量詞は動詞の性質によって、動作の持続時間を表す場合と、動作終了後からの経過時間を表す場合の2通りに分類される。

  1. 継続時間:動作が一定時間継続する意味の動詞につくと、動作の持続時間を表す。例:我住了兩個多月。/ 我每天學一個小時的中文。/ 昨天我只睡了四個小時。
  2. 経過時間:動作が継続せず一瞬で終わる意味の動詞につくと、その動作が終わってからどのくらい時間が経過したかという経過時間を表す。例:這雙鞋子買了兩年了。

所要時間を表す

所要時間は、時間詞を目的語にして構成する。動詞には「要、需要」などを用いる。例:去那裡要兩個半小時。/ 到台北要三個小時。/ 走一公里要20分鐘。/ Q.從台南開車到台北要幾小時? A.大概三個半小時。/ Q.從台南大巴士到台北需多久? A.大概四個小時。

主な時量詞

  • __年nián:「__年間」の意味。例:「兩年」は「2年間」を意味する。
  • __個月ge yuè:「__ヶ月間」の意味。例:「三個月」は「3ヶ月間」を意味する。
  • __個星期ge xīngqīyī(__個禮拜ge lǐbài):「__週間」の意味。例:「四個星期」は「4週間」を意味する。
  • __天tiān:「__日間」の意味。例:「五天」は「5日間」を意味する。
  • __個小時ge xiǎoshí:「__時間」の意味。例:「六個少時」は「6時間」を意味する。
  • __分鐘fēn zhōng:「__分間」の意味。例:「七分鐘」は「7分間」を意味する。
  • __秒鐘miǎo zhōng:「__秒間」の意味。例:「兩年」は「8秒間」を意味する。
  • c.f. 半bàn:「30」のこと。例:「一個半小時」で「1時間半」、「半個小時」で「30分」を意味する。
  • c.f. 多duō:端数のあることを示し「⋯⋯あまり」を意味する。例:「一百多天」で「100日間あまり」を意味する。

方位詞

方位詞は、基準点のある方向や、相対的な位置関係、場所、方角を表す。方位詞はさらに単純方位詞と合成方位詞に分類される。

方向詞の種類

単純方位詞

単純方位詞は単音節の方位詞のこと。単純方位詞は以下の通り。

  • 上shàng
  • 下xià
  • 前qián
  • 後hòu
  • 左zuǒ
  • 右yòu
  • 裡lǐ:内側
  • 內nèi
  • 中zhōng
  • 外wài
  • 東dōng
  • 西xī
  • 南nán
  • 北běi
  • 間jiān
  • 旁páng:かたわら
単純方位詞が結合した方向詞

単純方位詞が2つ結合してできる方位詞もある。

  • 上下shàngxià
  • 左右zuǒyòu
  • 前後qiánhòu
  • 裡外lǐwài
  • 中間zhōngjiān
  • 東西dōngxī
  • 東南dōngnán
  • 西南xīnán
  • 西北xīběi
  • 南北nánběi
合成方位詞

単音節の単純方位詞に、接尾辞「面miàn」「邊biān」「部bù」「頭tóu(普通话のみ)」などがついた二音節の合成方位詞のこと。合成方位詞は以下の通り。

上面上邊上頭上方上部以上之上
下面下邊下頭下方下部以下之下
前面前邊前頭前方前部以前之前
後面後邊後頭後方後部以後之後
左面左邊左頭左方左部
右面右邊右頭右方右部
裡面裡邊裡頭
內部以內之內
中部之中當中
外面外邊外頭外部以外之外
東面東邊東頭東方東部以東
西西面西邊西頭西方西部以西
南面南邊南頭南方南部以南
北面北邊北頭北方北部以北
之間
旁邊
  • その他の合成方位詞
    • 附近fùjìn

方向詞の機能

  • 方位詞は「桌子上面、大樹下」のような空間表現と、「春節前、三天以後」のような時間表現が可能である。
  • 単純方位詞は「家裡」のように熟語化していたり「上有政策,下有對策(上に政策あれば、下に対策あり)」のように対で用いる場合を除いて、通常単独では用いない。しかし、合成方位詞は単独で用いることができる。例:外面有人。/ 學校右邊有一家咖啡店。/ 宿舍在學校後面。
  • 一部の方位詞は、物を表す名詞につけて場所性を付加したり、一部の名詞につけて範囲、分野、方面、条件などを表すことができる。
    1. 場所性を付加する:
      • 「裡、上、下」などを「物を表す名詞」につけることで、場所を表すことができる(場所詞として扱う)。例:房間裡 / 桌子上面 / 大樹下
      • 「家」や「學校」のようなその語自体が場所を表す意味を持つ名詞の場合、方位詞は付けても付けなくても良い。例:在家(裡)吃飯。/ 在學校(裡)聊天。
      • 国名や地名には方位詞をつけない。
        • O:我在台北工作。
        • X:我在台北裡工作。(地名に方向詞をつけているので間違い)
    2. 範囲を表す:
      • 範囲内を表す:「上、裡、內」などを用いる。例:珠穆朗瑪峰是世界上最高的山峰。/ 照片裡找不到你。/ 不要在教室內跑動。
      • 範囲外を表す:「外」を用いて「除(了)⋯⋯(以)外」「(在)⋯⋯(以)外」などの形でよく使われる。例:除了蘋果以外,還有很多蔬菜。/ 預算外的開支。
    3. 分野や方面を表す:「上」を用いて「在/從 +[名詞]+ 上」の形でよく使われる。例:他來台灣時間短,在生活上還不太習慣。/ 這個問題要從思想上解決。
    4. 方向や方面を表す:「裡」を用いて「往 +[形容詞]+ 裡」の形で使われる。形容詞は一部の単音節形容詞に限る。例:往大里寫 / 往長裡看 / 往好裡想
    5. 条件を表す:「下」を用いて「在 (+之) +下」の形で使われる。例:在老師的幫助下,她的中文成績提高了。
    6. 時間を表す:「裡、內、(以)前、(以)後」などを用いる。例:上個月裡他來過一次。/ 一個星期內 / 春節前 / 三天以後
    7. 距離を表す:「後」を用いて「[数詞]+[量詞]+外」の形で「[数詞]+[量詞]より先に」を意味する。例:走出三十里外。
    8. 過程や状態の持続を表す:「中」を用いて「[動詞]+中」の形で「[動詞]している最中である」を意味する。例:教材在印刷中。

場所詞

場所詞とは、場所や容器など空間的な要素を持つ名詞のこと。場所詞は方位詞と重複する部分がある。

場所詞の定義

朱德𤋮(1982)は、統語的観点から、場所詞を次のように定義している。

  • 「在」「到」「住」の目的語となりうる。
  • 「哪裡」で尋ねることができる。
  • 「這裡」「那裡」で代替できる。

場所詞の分類

朱德𤋮(1982)の場所詞の定義を踏まえて、場所詞は大きく以下の4つに分類される。

  1. 地名:地図に掲載される地名はもちろん、観光地などの名称も場所詞として機能する。また、小さな町名や道路名も話者同士で認識があるなら場所詞として機能する。例:台灣 / 台北 / 和平東路
  2. 建造物:学校、病院、駅、デパートなどの公共機関の名詞はそのまま場所詞として機能する。また、個人的な建物名も話者同士で認識があるなら場所詞として機能する。例:國立臺灣師範大學 / 台北車站 / 101大樓
  3. 合成方位詞:任意の場所として方位詞の合成方位詞は、そのまま場所詞として機能する。例:上面 / 下面 / 右邊 / 左邊 / 旁邊。
  4. 名詞+方位詞/合成方位詞:一般的に普通名詞は場所としての機能がないが、名詞の後ろに方位詞/合成方位詞をつけて場所詞として扱う。この名詞を場所として扱えるようにすることを「名詞の場所化」または「場所化」と呼ぶ。よく使われる方位詞として「上」「面」「裡」がある。例:冰箱裡 / 桌子上面 / 黑板上

また、「當地dāngdì、空中kōngzhōng、家鄉jiāxiāng、身上shēnshàng、門口ménkǒu」など場所や空間を直接的に表す名詞も場所詞に含まれる。

人称代詞の場所化

「這裡」「那裡」を人称代名詞(名詞も)の直後に用いると場所化されて「⋯⋯のところ」を意味する。ものが話し手側にあるときは「這裡」、聞き手側にあるときは「那裡」を用いる。例:陽台這裡陽光充足。/ 我剛從哥哥那裡回來。

感嘆詞

喜怒哀楽のような感情や、承諾や反対、呼び掛けなどを表す。主語、述語、目的語、修飾語になることも、他の語の修飾を受けることもなく、単独で文になり得る。口語で頻繁に使用される。

感嘆詞は基本的に当て字で、同じ、もしくは近似する音が複数の文字で表記されるが、厳密な区分は存在しない。発音の強弱、長短、高低がその場面や状況に応じて変化するものも多い。

感嘆詞発音表す意味
ā驚きを表す
á問い詰めたり、聞き返したりするときに発する声
ǎ驚愕や意外を表す
à(1)同意の気持ちを表す、(2)思い当たったり、気づいたりしたときに発する声、(3)驚嘆したり、感心したりするときに発する声
āi(1)意外や不満を表す、(2)呼びかけや注意を喚起する声
哎呀āiyā(āiya)驚きや意外な気持ちを表す
āiyā不満や不機嫌を表す
哎喲āiyō(āiyo)驚きや苦痛を表す
唉(欸)āi(1)承諾を表す、(2)ため息をつく声
ài悲しみや惜しみを表す
ēi呼びかけや注意を喚起する声
éiいぶかる気持ちを表す
ěi反対や不同意を表す
èi承諾や同意を表す
ǎi反対または否定を表す
ài悔しいときに発する声
唵(咹)ān(1)承諾を表す、(2)相手の注意を喚起したり、相談する婉曲的な語気を表す
ǎn疑問を表す
得意または満足な気持ちを表す
嗨喲haīyō大勢で力仕事をするときの掛け声
咳(咍、嗨)haī呼びかけや注意を喚起する声。時に不満を表す
haī(hài)悲しみ、後悔、驚きを表す
hēng疑惑、不満、怒り、軽蔑を表す
噢(喔)ō理解や了解の気持ちを表す
ó半信半疑の気持ちを表す
ǒ驚きや半信半疑の気持ちを表す
哦(喔)ò思い当たったときに発する声
wèi(wéi)呼び掛けの声。電話で「もしもし」の意味で使う
驚きやいぶかりを表す
yōu驚嘆を表す
使用例:
  • 啊! 景色多麼美!
  • 哎,你怎麼不早跟我說呢?
  • 哎呀! 我沒有把書帶來。
  • 他在「哎喲,哎喲」的叫喚。
  • 唉,都怪我。
  • 欸,你這話不對!
  • 噯! 你別那麼說。
  • 唵!請你再說一遍。
  • 哈哈,我猜著了。
  • 嗨喲嗨喲地吆喝著號子。
  • 咳,可惜他今天沒來。
  • 哼,誰信你的!
  • 噢,我懂了。
  • 哦,是這樣嗎?
  • 嚄,這是他告訴你的?
  • 哦,鑰匙忘在家裡了。
  • 餵,國立臺灣師範大學嗎? 請接四二八分機。
  • 咦,這火柴怎麼劃不著?
  • 呦! 怎麼門開了?

数詞

数詞とは数を表す語のこと。現代では漢数字を用いず、アラビア数字で表記することも多い。

基本的な数詞

  • 零líng :0
  • 一yī :1
  • 二èr:2
  • 三sān:3
  • 四sì:4
  • 五wǔ:5
  • 六liù:6
  • 七qī:7
  • 八bā:8
  • 九jiǔ:9
  • 十shí:10
  • 十一shíyī:11
  • ⋯⋯
  • 二十èrshi:20
  • 二十一èrshi yī :21
  • ⋯⋯

単位

  • 十shí
  • 百bǎi
  • 千qiān
  • 萬wàn

小数点を表す

  • 三點一四:3.14
  • 零點十二:0.12

序数を表す

序数は、順序を表す数のこと。例えば「第一、第二、第三⋯⋯」「一月、二月、三月⋯⋯」「一年級、二年級、三年級⋯⋯」のように順序があるもの。

「二」と「兩」

「2」だけは「二」と「兩」を使い分ける。使い分けは以下の通り。また、度量衡単位では「二」と「兩」のどちらも使用可能。

  • 順序を表す場合、つまり序数の場合は「二」を用いる。「二」は順番の「2番目」を表す。例:第二 / 二月 / 二年級(2年生)
  • 順序がなくて、ただ数える場合は「兩」を用いる。「兩」は数や量の「2つ」を表す。例:兩個 / 兩天(2日間) / 兩個月(2ヶ月間)

分数、倍数、割引を表す

  • 分数:「A分のB」は「分之fēnzhī」を用いて「A 分之B」と表す。例えば「10分の1」は「十分之一」となる。
  • 倍:「A倍」は「倍bèi」を用いて「A倍」と表す。日本語と同じ。
  • 割:「A割」は「成chéng」を用いて「A成」と表す。例えば「9割」は「九成」となる。
  • 割引:「A割引」は「折zhé」を用いて「A折」と表す。例えば「1割引」は「九折」となる。

概数を表す

  • 隣り合った数を並べる:隣り合った数を並べることで概数を表す。例:二三 / 三十三四 / 四五十
  • 左右zuǒyòuを用いる:「[量詞] + 左右」の形を数の直後につける。例:一年左右。
  • 前後qiánhòuを用いる:「前後」を数の直後につける。量詞は使えない。例:十三前後
  • 上下shàngxiàを用いる:「上下」を数の直後につけて「⋯⋯くらい」を意味する。主に年齢、高さ、重さなどに用いる。量詞も使える。例:二十(歲)上下 / 五十公斤上下
  • 幾jǐを用いる:「幾」を数の前後につけて、10以下の不定の数を示す。例:十幾個 / 幾十個 / 幾十本書
  • 多duōを用いる:「多」を量詞か量詞の直後につけて「⋯⋯あまり」を意味する。例:十多個 / 一個多月 / 一年多 / 三十多瓶啤酒
  • 來láiを用いる:「來」を数の直後につけて「⋯⋯ほど」を意味する。例:十來個 / 四十來歲 / 二十來張票

座席番号、部屋番号、電話番号、西暦の言い方

劇場、列車、飛行機などの座席番号、ホテルやマンションの部屋番号、電話番号、西暦は、数字を1つ1つ読み上げる。例えば「101」号室 は「yī líng yī hào shì」と言う。

接尾辞

名詞、動詞、形容詞などの後ろにつけて、文法、語義、語感にさまざまな変化をもたらす要素。

主な接尾辞

  • 儿ér(普通話の北方方言で、話し言葉でのみ使われる)
    • 単音節名詞を二音節化する。例:天儿、花儿
    • 小さいこと、かわいらしいことを表す。例:鸟儿、刀儿、小河儿
    • 動詞や形容詞を名詞化する。例:座儿、吃儿、干儿、热闹儿
    • 事物を抽象化するために用いる。例:门儿(内部事情)、根儿(基盤)
    • 異なる事物であることを表す。例:白面(小麦粉) —> 白面儿(ヘロイン)
    • 少数の動詞の接尾語に用いる。例:玩儿
    • 形容詞の重複の直後に用いる。例:慢慢儿的、干干净净儿的
    • 親しさを表す。例:老头儿、小孩儿
  • 子zi
    • 名詞の後ろにつける。例:桌子、筷子、蝦子
    • 動作や状況を表す動詞/形容詞を名詞化する。例:筛子、梳子
    • 身体的特徴などを表す形容詞の後ろにつけると、軽視、軽蔑、嫌悪の意味を含む。例:胖子(でぶ)
  • 頭tóu
    • 名詞の後ろに用いて、丸い塊状またはとがった塊状のものを示す。例:饅頭、木頭、舌頭
    • 名詞の後ろに用いて抽象名詞を作る。例:風頭、花頭、口頭
    • 動詞/形容詞の名詞化。味・考え方・分量など抽象的な事物を表す。例:念頭、想頭、苦頭
    • 一部の動詞はその動作をする価値を表す。例:看頭(見どころ)、聽頭(聞きばえ)、吃頭(食べてみる価値)
    • 普通话で使われて「[方位]+頭」の形で方位詞を作る。例:上头(上)、前头(前)、里头(中)
  • 件jiàn
    • より大きい事物の一部分になるもの。例:部件(組立品)、配件(付属品)
    • 事件、書類などに用いる。例:案件(訴訟事件)、信件(郵件)、稿件(原稿)
    • 輸送する貨物、荷物に用いる。例:小件(小型荷物)、快件(速達便)
  • 們men
    • 複数を表す。例:我們、人們、學生們
  • 者zhě
    • 形容詞/動詞/名詞について「⋯⋯の状態にある人(事物)」「⋯⋯の動作をする人」を意味する。例:記者、強者
    • 「工作」「主義」などの語について「従事者」「(活動)家」「⋯⋯思想の持ち主」を意味する。例:新聞工作者、醫務工作者
  • 化huà
    • 名詞/形容詞/動詞につけて動詞を作る。性質や状態が「そのようなものになる」「そのようなものにする」ことを表す。例:現代化、少子化、自動化
  • 麼me
    • 特定の代詞や副詞の後に用いる。例:這麼(このように)、那麼(あんなふうに)、什麼(なに)、怎麼(どう)、多麼(なんと)、要麼(どう)