【華語文法】代詞

もくじ

代詞

代詞は、指示および置換として機能する語で、その機能に応じて「人称代詞、指示代詞、疑問代詞」の3つのカテゴリに分類される。

人称代詞

内容や文脈の中に存在する人や物、状況を指示または指定する。種類は以下の通り。

人称単数複数
一人称我wǒ我們wǒmen
咱們zánmen(普通話の方言)
二人称你nǐ(男性)
妳nǐ(女性、華語で使用)
你們nǐmen(男性)
妳們nǐmen(女性、華語で使用)
二人称
(敬語表現)
您nín您們nínmen
各位gèwèi(フォーマル)
zhūwèi(フォーマル)
三人称他tā(男性)
她tā(女性)
它tā(人間以外)
他們tāmen(男性)
她們tāmen(女性)
它們tāmen(人間以外)
  • 例:
    • 我哥哥是你同學。
    • 你是誰?
    • 我好像見過妳。
    • 您幾位樓上坐。
    • 這是他的書。
    • 這些桔子壞了,把它丟了吧!/ 他不想聽從命運的安排,他想反抗它,改變它。
  • その他の人称代詞
    • 大家dàjiā:「我們、你們、他們」の意味で使われる。例:大家好。
    • 人家rénjiā:(普通話で用いて)「我、他、他們」の意味で使われる。一人称で用いると親密さと不満な気持ちを表し、三人称で用いると尊敬する気持ちあるいは逆に疎んじる気持ちを表す。例:人家等你半天了,你才來。(一人称)/ 像我這樣的人參加球隊,人家會要嗎?(三人称)
    • 別人biérén:「他の人」の意味で用いる。例:別人有了困難,我們應該要熱情幫助。

指示代詞

内容や文脈の中に存在する人や物、場所などを置き換える。

(1)人や物、事柄を表す指示代詞

単数複数
近称這zhè這個zhège(これ)這些zhè(これら)
遠称那nà那個nàge(それ)那些nàxiē(それら)
疑問形哪nǎ哪個nǎge(どれ)哪些nǎxiē(どんな、どれくらい、どれ)
  • 例:
    • 這張椅子。
    • 那個戴眼鏡兒的人是誰?
    • 你都去過哪些國家?
  • 量詞を伴わない「這、那」は「是」構文の主語の位置に用いる。目的語の位置などでは用いることができない。
    • O:這是馬鈴薯。
    • O:這個馬鈴薯。
    • O:我要這個。
    • X:我要這。
  • 疑問形の「哪」は「是」構文の主語としても単独で用いることはできない。常に「哪個」の形で用いられる。
    • O:哪個是他的?
    • X:哪是他的?
  • 「這些、那些、哪些」は複数の人や物を指す。「少しの、いくらかの」など複数あるもののまとまりを指す語なので、具体的な数を指すことはできない。一方で、「這(個)、那(個)、哪(個)」は具体的な数を指すことができる。
    • O:這些芒果。
    • O:這些三個芒果。
    • X:這三個芒果。

(2)場所を表す指示代詞

華語、普通話で使用普通話で使用
近称這裡zhèlǐ(ここ)这儿zhèr
遠称那裡nàlǐ(そこ)那儿nàr
疑問形哪裡nǎlǐ(どこ)哪儿nǎr
  • 例:
    • 這裡河水深。/ 来,这儿坐。
    • 那裡住的都是男學生。/ 从那儿起,往南走二百米就有商店。
    • 你(從)哪裡來的?/ 你家在哪儿?
  • 場所を表す指示代詞は、人称代名詞、名詞の後ろに用いて場所語(場所を示す成分)を作り、「⋯⋯のところ」を意味する。例:我剛從哥哥那裡回來。

(3)状態や方法を指す指示代詞

這麼/那麼這樣/那樣這麼樣/那麼樣
近称這麼zhème這樣zhèyàng這麼樣zhèmeyàng
遠称那麼nàme那樣nàyàng那麼樣nàmeyàng
疑問形怎麼zěnme怎樣zěnyàng怎麼樣zěnmeyàng
  • 這麼/那麼
    • 動作の方式を示す。「這麼/那麼 + [動詞]」「這麼一/那麼一 + [動詞]」「[動詞] + 這麼/那麼 + [数詞+量詞]」の形で「こんなに/そんなに」を意味する。例:我看了一眼,心裡就這麼明白了。/ 他那麼一笑,我心裡就軟了。/ 頭那麼一揚就走了。
    • 「[動詞] + 這麼/那麼 + [数詞+量詞] (+名詞)」の形で用いて「このような/そのような」を意味する。例:就是這麼回事。/ 我們也要栽上那麼幾種樹。
  • 這樣/那樣
    • 性質や状態を示す。「這樣/那樣 (+的)+[数詞+量詞]+[名詞]」の形で「こんな/そんな[名詞]」を意味する。名詞の前に「“一“+量詞」があるときは「的」を省ける。例:這樣的事情我從來沒聽說過。/ 原來他是這樣一種人。/ 他給我那樣一些雜誌。
    • 状態を指す。「あのように、そのように」を意味する。例:他那樣隨便可不好。
    • ある動作や状況を具体的に言う代わりに用いる。主語、述語、目的語に用いて「この(その)ようにする、この(その)ようである」を意味する。例:好,就這樣吧!/ 以後我不再那樣。
  • 這麼樣/那麼樣
    • 「這樣/那樣」と同じ。
  • 怎麼
    • 特殊疑問文に用い、動作の方法を尋ねる。「怎麼+[動詞]」の形で「どう、どのように、どんな風に」を意味する。「怎麼」を動詞の否定形と一緒に用いたり主語の前に用いたりすることはできない。例:怎麼走? 這麼走還是那麼走?/ 你是怎麼來的? 騎自行車來的嗎?
    • 明確に言うことができない、または言うことを願わない性質、状態、方法、行動を言う場合に用いて「何かの、なんとか」を意味する。例:你們還沒訂出怎麼借閱的辦法嗎?
    • 人や事物の性質、状態を尋ねる。「怎麼 (+ 一) + [量詞] + [名詞]」の形で「どんな、どのような、どんな風な」を意味する。例:他是怎麼一個人?
  • 怎樣(書き言葉)
    • 人や事物の性質を尋ねる。「怎樣 + [名詞]」「怎樣(的) 一 + [量詞]」などの形で「どんな、どのような、どんな風な」を意味する。例:他是怎樣一個人?/ 那是一種怎樣的生活?/ 那座橋是怎樣的結構?
    • 動作行為の方法を尋ねる。「怎樣 + [動詞]」の形で「どう、どのように、どんな風に」を意味する。例:你們是怎樣訓練運動員的?
    • 述語、目的語、「得」補語に用いて、人や事物の状況を尋ねる。例:她的病怎樣?/ 以後打算怎樣?/ 準備工作做得怎樣了?
  • 怎麼樣(話し言葉)
    • 人や事物の性質を尋ねる。例:他是個怎麼樣的人?/ 她是個怎麼樣的孩子呢?/ 你進行了怎麼樣的活動?/ 以怎麼樣的順序來實施呢?
    • 動作行為の方法を尋ねる。例:他們怎麼樣學中文?/ 他們是怎麼樣製作影片的呢?
    • 人や事物の状況を尋ねる。例:你怎麼樣?/ 她的病怎樣?/ 你要怎麼樣去那裡?/ 我去那裡怎麼樣?/ 跟我一起吃飯怎麼樣?/ 今天在學校怎麼樣?/ 這電影怎麼樣?

(4)程度を指す指示代詞

這麼/那麼這樣/那樣
近称這麼zhème(話し言葉)這樣zhèyàng(書き言葉)
遠称那麼nàme(話し言葉)那樣nàyàng(書き言葉)
疑問形多duō/多麼duō
  • 這麼/那麼
    • 性質や状態の程度を示す。「(沒)有⋯⋯這麼/那麼 + [形容詞/動詞]」あるいは「(不)像⋯⋯這麼/那麼 + [形容詞/動詞]」の形で「⋯⋯のようにこんなに/そんなに[形容詞/動詞]、⋯⋯ほどこんなに/そんなに[形容詞/動詞]」を意味する。例:她已經有你這麼高了。/ 這個任務沒有那麼困難。/ 我沒有他那麼喜歡看電影。/ 事情是像你說的這麼複雜嗎?/ 你不像你哥哥那麼穩重。
  • 這樣/那樣
    • 程度や方法を指す。「這樣/那樣 + [形容詞/動詞]」の形で「このように/そのように[形容詞/動詞]」を意味する。例:不應該這樣做。/ 菜那樣鹹,怎麼吃呢!/ 像他那樣做。
  • 多/多麼
    • 事物の数量や程度を尋ねる。一般的には「多」を使用し、形容詞「大、高、長、遠、深、厚、粗、寬」などの前に用いて「どのくらい、どれだけ」を意味する。「多」の直前に「(どれほどの数量に)なる」を意味する「有」をつけることもできる。例:這座山(有)多高?/ 這輛車有多重?/ 這條路多麼長?
  • c.f. 怎麼
    • 「不怎麼 + [形容詞]」の形で用いて「(程度が)それほど⋯⋯でない,さほど⋯⋯でない」を意味する。例:今天他不怎麼舒服 。
    • 「不怎麼 + [動詞]」の形で用いて「(動作行為の頻度や程度が)それほど⋯⋯しない、さほど⋯⋯しない」を意味する。例:他們平常不怎麼來。/ 他還不怎麼會說中文。

(5)数量を指す指示代詞

近称這麼zhème
遠称那麼nàme
疑問形幾jǐ/多少duōshǎo
  • 這麼/那麼
    • 数量の多さまたは少なさを強調する。「[動詞] + 這麼/那麼 + [数詞+量詞] (+名詞)」の形で「このような/そのような」を意味する。例:我們好容易釣了這麼兩條小魚。/ 老師家裡有那麼一屋子書。
    • 特定疑問文に用いて10以下の数を尋ねる。「幾+量詞+[名詞]」の形で「いくつの[名詞]?」を意味する。例えば「幾個人?」で「何人?」、「幾個芒果?」で「いくつのマンゴー?」のように。例:來了幾十個人?/ 你幾歲?(華語)/ 你几岁了?(普通话)
  • 多少
    • 特定疑問文に用いて10以上の未知の数(値段や数量)を質問する。「どれくらい、いくら、どれほど」を意味する。例:這個多少錢? / 這所學校有幾(個)外國學生?

(6)時間を指す指示代詞

華語で使用普通話で使用
近称這(個)時候zhè(ge)shíhòu/這時zhèshí这会儿zhè huir
遠称那(個)時候nà(ge)shíhòu/那時nàshí那会儿nà huir
疑問形什麼時候shénme shíhòu/幾時jǐshí/多久duōjiǔ/多長時間duōcháng shíjiān/幾個小時jǐ gè xiǎoshí多会儿duō huir/几时jǐshí 
  • 這(個)時候/這時
    • 「この時」を意味する。例:他這時候的心情不悠閒。/ 這時,有個人跑進家來。
  • 那(個)時候/那時
    • 「その時」を意味する。例:我們那時候再談一下吧。/ 他那時還是個孩子。
  • 什麼時候/幾時
    • 時間の点を尋ねて「いつ」を意味する。例:他們什麼時候回來?/ 你幾時回來的?
  • 多久/多長時間/幾個小時
    • 期間を尋ねて「どれぐらいの期間、何時間」を意味する。例:我們要等多久呢?/ 需要多長時間?/ 花了幾個小時?

疑問代詞

疑問代詞は(1)疑問、(2)例外がないことと任意、(3)不定を表す。

1. 疑問代詞で「疑問」を表す

  • 誰shéi:「人」について尋ねて「誰?」を意味する。例:你找誰?/ 誰給你做飯呢?
  • 什麼shénme:
    • 「事物の性質、人の身分や職務、相手との関係」などを尋ねる。「什麼+[名詞]」で「何?/どんな?/どういう[名詞]?/何という[名詞]?」を意味する。例:這是什麼書?/ 你知道他是什麼人嗎?
    • 「什麼」は「時候、地方、方向」と組み合わせて疑問句を作る。
      • 什麼時候:「時間」を問うて「いつ?」を意味する。例:他們什麼時候回來?/ 什麼時候有空?
      • 什麼地方:「場所」を問うて「どの場所?」を意味する。例:這裡是什麼地方?/ 這個夏天要去什麼地方嗎?
      • 什麼方向:「方向」を問うて「どの方向?」を意味する。例:超市在什麼方向?
      • 什麼東西:「もの」を問うて「なに?」を意味する。例:那是什麼東西?/ 我帶什麼東西去那裡呢?
  • 哪nǎ:
    • 「同類の事物や物事の中からどれか」を相手に尋ねる。「哪 (+数詞) +量詞 (+名詞)」の形で「どの?/どれ?/どちらの⋯⋯?」を意味する。例:哪一位是你的朋友?/ 哪個國家?/ 哪個比賽開始了?/ 你選哪個顏色?
    • 「哪」は時点を表す名詞や「方向」と組み合わせて疑問句を作る
      • 哪天:「日にち」を問うて「いつ?」を意味する。例:你哪天好呢?
      • 哪個方向:「方向」を問うて「どの方向?」を意味する。例:臥室床頭朝哪個方向好?
  • 哪裡nǎli:「場所」について尋ねて「どこ?」を意味する。例:你在哪裡?/ 你(到)哪裡去?
  • 哪儿nǎr:「場所」について尋ねる。普通話で使用されて「どこ?」を意味する。例:现在去哪儿?
  • 哪会儿nǎ huìr:「時間」について尋ねる。普通話で使用されて「いつ?」を意味する。例:你哪会儿走?
  • 哪邊nǎbiān:「方向や場所」について尋ねて「どの辺?/どちら側?/どちら?」を意味する。例:哪邊是你們的大學?
  • 哪樣nǎyàng:「性質や状態」について尋ねて「どんな?/どのような?」を意味する。例:你喜歡哪樣花色的布?/ 咖啡還是茶? 你們喜歡喝哪樣呢?
  • 幾jǐ:
    • 特定疑問文に用いて「10以下の数」を尋ねる。「幾+量詞+[名詞]」の形で「いくつの[名詞]?」を意味する。例えば「幾個人?」で「何人?」、「幾個芒果?」で「いくつのマンゴー?」のように。例:來了幾十個人?
    • 幾歲:「何歳?」を意味する?例:你幾歲?(華語)/ 你几岁了?(普通话)
    • 幾點:「何時?」を意味する。例:現在幾點?
    • 幾時:「いつ?」を意味する。例:你幾時回來的?
    • 幾個小時:「何時間?」を意味する。例:花了幾個小時?
  • 多少duōshao:10以上の未知の「値段/数量」について尋ねて「どれくらい?/いくら?/どれほど?」を意味する。例:這個多少錢? / 這所學校有幾(個)外國學生?
  • 多duō(多麼duōme):「事物の数量や程度」を尋ねる。一般的には「多」を使用し、形容詞「大、高、長、遠、深、厚、粗、寬」などの前に用いて「どのくらい?/どれだけ?」を意味する。「多」の直前に「(どれほどの数量に)なる」を意味する「有」をつけることもできる。例:這座山(有)多高?/ 這輛車有多重?/ 這條路多麼長?
    • 多久/多長時間:期間を尋ねて「どれぐらいの期間」を意味する。例:我們要等多久呢?/ 需要多長時間?
  • 怎麼zěnme:
    • 「動作の方法」や「方法、性質、状況、原因」などについて尋ねる。「怎麼+[動詞]」の形で「どう?/どのように?/何で?/どんな?/どうですか?/どうしましたか?/なぜ?」を意味する。例:怎麼走? 這麼走還是那麼走?/ 你是怎麼來的? 騎自行車來的嗎?/ 你怎麼不來我家玩?
    • 「人や事物の性質、状態」を尋ねる。「怎麼 (+ 一) + [量詞] + [名詞]」の形で「どんな、どのような、どんな風な」を意味する。例:他是怎麼一個人?
  • 怎麼樣zěnmeyàng/怎樣zěnyàng:「方法、性質、状況」などについて尋ねて「どんな?/どう?/どのように?/どうですか?」を意味する。「 怎麼樣」は話し言葉、「怎樣」は書き言葉で使われる。
    • 怎麼樣zěnmeyàng(話し言葉):
      • 人や事物の性質を尋ねる。例:他是個怎麼樣的人?/ 她是個怎麼樣的孩子呢?/ 你進行了怎麼樣的活動?/ 以怎麼樣的順序來實施呢?
      • 動作行為の方法を尋ねる。例:他們怎麼樣學中文?/ 他們是怎麼樣製作影片的呢?
      • 人や事物の状況を尋ねる。例:你怎麼樣?/ 她的病怎樣?/ 你要怎麼樣去那裡?/ 我去那裡怎麼樣?/ 跟我一起吃飯怎麼樣?/ 今天在學校怎麼樣?/ 這電影怎麼樣?
    • 怎樣zěnyàng(書き言葉):
      • 人や事物の性質を尋ねる。「怎樣 + [名詞]」「怎樣(的) 一 + [量詞]」などの形で「どんな、どのような、どんな風な」を意味する。例:他是怎樣一個人?/ 那是一種怎樣的生活?/ 那座橋是怎樣的結構?
      • 動作行為の方法を尋ねる。「怎樣 + [動詞]」の形で「どう、どのように、どんな風に」を意味する。例:你們是怎樣訓練運動員的?
      • 述語、目的語、「得」補語に用いて、人や事物の状況を尋ねる。例:她的病怎樣?/ 以後打算怎樣?/ 準備工作做得怎樣了?
  • 什麼樣shénmeyàng:「性質、状況」などについて尋ねて「どのような?」を意味する。例:你打算做什麼樣的工作?
  • 怎zěn:「原因や理由」を尋ねて「なぜ?/どうして?」を意味する。例:我們晚啦,最後一班車開走了。 怎辦?/ 你怎不早說?
  • 為什麼wèi shénme:「原因や理由」を尋ねて「なぜ?/どうして?/どういうわけで?」を意味する。例:為什麼要跟我結婚?
  • 幹嗎gànmá(幹什麼gàn shénme):「原因や理由」を尋ねて「なぜ?/どうして?」を意味する。「幹嗎」は「幹什麼」の短縮形。例:幹嗎不找他幫忙?/ 你跑到這裡幹嗎?/ 他不在,你找他干什么?

2. 疑問代詞で「例外がないこと」と「任意」を表す

(A)「ある範囲内で例外がないこと」を表す

疑問詞を平叙文で使うと「全ての⋯⋯、どんな⋯⋯」のように全体を、例外がないことを表す。また、全体を、例外がないことを強調するために、後ろに「都、也」を伴う。強調のニュアンスを含むことも多い。

  • 誰shéi:誰でも。例:誰都可以發表意見。
    • 「誰也」の前に一定の範囲を示す語句を用って「その範囲で例外なく」を意味する。例:大家誰也不講話,都盯著她。
  • 什麼shénme:なにも、いかなるものも。
    • 「什麼」の使い方だけ注意が必要です。動詞の目的語(O)を「全ての物」の意味で「什麼」で表現する時、「什麼」は動詞の後ろに置かれるのではなく前に移動します。「都dōu」を使っているならば「都dōu」の前に移動します。つまり「S + 什麼 + 都 + V。」の語順になります。例えば「我想去超市買東西(私はスーパーに行って物を買いたいと思っている)」の「東西(物)」を「全ての物」の意味で「什麼」で表現する場合、「什麼」は動詞の後ろに置かれるのではなく前に移動させて「我想去超市什麼都買」と言います。例:他什麼事也辦不成。
    • 「什麼」は後ろに名詞をとって「什麼+[名詞]」の形で使われる。
      • 什麼時候:いつでも。例:什麼時候都可以。/ 什麼時候都不會忘記。
      • 什麼地方:どこでも。例:什麼地方都能到達。/ 什麼地方都沒去。
      • 什麼方向:どの方向でも。例:人生路,什麼方向都可以走,唯獨沒有回頭路!
      • 什麼東西:なんでも。例:放什麼東西都沒有次序。/ 這個超市很大什麼都有。/ 什麼東西都不做二次處理,統統都要丟掉。
    • 哪nǎ:どちらでも、どれでも、どの、どんな。例:我哪個都喜歡。/ 哪個都一樣。/ 哪個都可以。
    • 「哪 (+ 一)+ [量詞] (+名詞)」の形で用いられる。例:哪個工作都很重要。/ 哪件衣服都不合適。
    • 「哪」は時点を表す名詞や「方向」と組み合わせて疑問句を作る。
      • 哪天:「どちらの日でも」を意味する。例:你選一天吧、對和說、哪天都一樣。/ 我哪天都行!
      • 哪個方向:「どの方向でも」を意味する。例:通往地獄的路,從哪個方向走都是暢通的。
  • 哪裡nǎli:どこでも、どこにも。例:哪裡都是人。/ 我哪裡都想去。
  • 哪儿nǎr:どこでも、どこにも(普通話で使用される)例:我哪儿都想去。/ 坐哪儿都可以。
  • 哪会儿nǎ huìr:いつでも(普通話で使用される)例:哪会儿都玩疯了。
  • 哪邊nǎbiān:どちら側でも。例:兩邊的山坡極度陡峭,極度險峻,然而我覺得從哪邊都可以爬下去。
  • 幾jǐ:いくつでも
    • 幾歲:何歳でも。例:學英文幾歲都不晚。
    • 幾點:何時でも。例:幾點都可以。
    • 「幾+量詞+[名詞]」の形で「いくつの[名詞]でも」を意味する。例えば「幾個人」で「何人でも」、「幾個芒果」で「いくつのマンゴーでも」のように。例:幾個人都無法逃脫法律的制裁。
  • 多少duōshao:いくらでも、いつくでも。いくら、どんなに。例:想要多少都可以免費拿回去。
  • 多duō(多麼duōme):いくら、どんなに。例:多遠都要在一起。
  • 怎麼zěnme、怎麼樣zěnmeyàng、怎樣zěnyàng、什麼樣shénmeyàng、哪樣nǎyàng:どんなに⋯⋯しても、いかに⋯⋯でも、どんな⋯⋯でも、どんなのでも。
    • 例:
      • 怎麼也不能接受。/ 感冒怎麼都好不了。
      • 我怎麼樣都想見你。
      • 有時候想靠自己解決煩惱,卻怎樣都找不到答案。
      • 我什麼樣的料理都喜歡。
      • 你挑選哪樣顏色都行。/ 我無所謂,哪樣都可以。
    • 「怎麼」と「怎樣」は、後ろに動詞や形容詞をとって「怎麼/怎樣+[動詞/形容詞]」の形でよく使われる。例:怎麼學都不會。/ 請告訴我怎麼做的。

「不管、無論、不論」と組み合わせて用いることができる

これらの疑問詞は「不管、無論、不論」と組み合わせて用いることができる。例:不論誰都得遵守規則。/ 不管路多遠,一定要堅持走到目的地。/ 不管怎麼說,他就是不聽。/ 不管怎麼樣你都會到達那裡的吧。/ 這衣服(不管)怎樣洗也洗不乾淨。/ 不管什麼樣的工作都很辛苦。

否定形で使われると全体否定を表す

疑問詞を平叙文で使うと「全ての⋯⋯、どんな⋯⋯」のように全体を、例外がないことを表すが、この否定形は「全てが〜ではない」というように、部分否定ではなく全体否定になる。また、否定形の場合は「都」ではなく「也」を用いる。

  • 誰都會來。(みんな来る)
  • 誰也不會來。(誰も来ない)
(B)前後の疑問詞が「任意の同じ人や物事」を指す

前後に二つの疑問詞を呼応させて、それらが「任意の同じ人、物、事柄、場所、方法」などを指す。後者が指す内容は前者によって決定され、無条件でそのようにすることを表す。例:誰先來誰先吃。/ 有什麼意見,就提什麼意見。/ 你要什麼,我給你什麼。/ 哪本書內容最好,就給我介紹哪本。/ 你走到哪裡,我們跟到哪裡。/ 说到哪儿,做到哪儿。/ 你要哪会儿来就哪会儿来。/ 貓娃草,隨風倒,風往哪邊吹,你往哪邊倒。/ 你們需要多少,我們供應多少。/ 老師怎麼念,我就怎麼念。/ 你愛怎麼樣就怎麼樣!/ 人家怎樣做,我也怎麼做。

(C)前後の疑問詞が「任意のそれぞれ別の人や物事」を指す

前項とは異なり、前後に呼応させる二つの疑問詞が「任意のそれぞれ別のもの」を指す。人や物について用いる場合が多い。例:我們兩個誰也沒見過誰。

3. 疑問代詞で「不定」を表す

  • 誰shéi:(誰であるかを)知らなかったり忘れたりして明確に言えない、よく知ってはいるが明確に言うことを避ける、不明確な人を示し、「誰か」を意味する。例:我希望誰能幫助我一下。
  • 什麼shénme:なにか、なにかの
    • 知らないので明確に言えない、明確に言うことを願わない「不明確な事物や人」を示す。「(不是/沒有) + 什麼 +[名詞]」の形で「なにか、なにかの」を意味する。例:屋子裡還有什麼人嗎?/ 我又不是什麼要緊的人物。/ 裡面正在開什麼重要會議。
    • 知らないので明確に言えない、明確に言うことを願わない「不明確な事物」を示す。「什麼」の後ろに名詞を伴わない。例:你說過什麼沒有?/ 我都清楚,你不必說什麼。/ 我餓了,想吃點兒什麼。
    • 「什麼」は後ろに名詞をとって「什麼+[名詞]」の形で使われる。
      • 什麼時候:いつか。例:什麼時候再見面吧。/ 我們什麼時候去玩吧。
      • 什麼地方:どこか。例:想在什麼地方喝茶。
      • 什麼方向:どの方向。例:現在站在什麼地方不重要,重要的是你要往什麼方向移動。
      • 什麼東西:なにか。例:因為肚子餓了去吃點什麼東西。/ 這個箱子裡裝了什麼東西。
  • 哪nǎ:どれか、どれかの。例:我不知道買哪個。
    • 「哪 (+ 一)+ [量詞] (+名詞)」の形で用いられる。例:/ 我困惑選哪一個。/ 我不知道該選哪一個。/ 我在這兩件衣服前走來走去,想著要買哪一件。
    • 「哪」は時点を表す名詞や「方向」と組み合わせて疑問句を作る。
      • 哪天:「いつか」を意味する。例:我們哪天再見面吧。
      • 哪個方向:「どの方向」を意味する。例:不知道該往哪個方向走。
  • 哪裡nǎli:どこか。例:我們要到哪裡去散步吧!/ 我好像在哪裡見過你。
  • 哪儿nǎr:どこか(普通話で使用される)例:一起去哪儿吧。/ 我知道你是在哪儿找到我的。
  • 哪会儿nǎ huìr:いつか(普通話で使用される)例:说不定哪会儿会有地震。
  • 哪邊nǎbiān:どこで。例:當一個應徵者來到你的公司面試時,他們會到處看看人們在哪邊工作,並想像他們自己在那邊工作。
  • 幾jǐ:いくつかの
    • 「幾+量詞+[名詞]」の形で「いくつかの[名詞]」を意味する。例えば「幾個人」で「何人か」、「幾個芒果」で「いくつかのマンゴー」のように。例:十幾個人
    • 幾歲:数歳。例:十幾歲前的孩子說有陌生人聯絡他們。
    • 幾點:数時間、いくつかの点。例:幾點前 / 他在演講中強調了幾點。
  • 多少duōshao:否定の後に用いて「さほど、いくらも」を意味する。例:這種商品已經沒有多少了。/ 沒走多少路,我累得走不動了。
  • 怎麼zěnme、怎麼樣zěnmeyàng、怎樣zěnyàng:明確に言うことができない、または言うことを願わない性質、状態、方法、行動を言う場合に用いて「どうして、何か(の)、どのように、なんとか」を意味する。例:
    • 你們還沒訂出怎麼借閱的辦法嗎?/ 不知道怎麼一來就滑倒了。
    • 我不知道怎麼樣說那個。
    • 我也沒覺到這部電影怎樣好。
    • (什麼樣:我很擔心變成什麼樣。)

不定の疑問詞は文末に語気助詞「嗎」を置くことができる

疑問詞を用いて作る疑問詞疑問文は、疑問詞によって文が疑問の語気を帯びるため、本来は文末に疑問を表す語気助詞「嗎」をつける必要はないが、疑問詞が不定用法で用いられている場合は、文末に語気助詞「嗎」を置くことができる。例:我出去時有誰來過嗎?

不定の疑問詞を否定文に用いると柔らかい言い回しや曖昧な表現になる

不定の疑問詞を否定文に用いると、「特に⋯⋯しない」というような柔らかい言い回しの否定表現や、「ほとんど⋯⋯ではない(が少しだけ⋯⋯である)」という含みを残した曖昧な表現になる。「不/沒 + [疑問詞]」の形で用いる。疑問詞には「什麼、多少、幾、哪裡、什麼地方、誰、什麼時候」がよく用いられる。例:我沒有什麼意見。/ 我沒有什麼問你的。/ 沒有誰能幫助你。