【中国語熟語】【日常会話必須】「已讀不回」とは?

日常生活の単語・熟語は使う頻度が高いので、よく言うフレーズを覚えてしまえば会話の際の即戦力になります。日常会話にフォーカスした参考書が多いのもそのためです。

一方で、生活様式の変化によって新しい言い回しや単語が次々と出てくるのが言語というものなので、現代人の生活を表現するための単語・熟語が生まれるたびに、それらを新たに覚えていく必要があります。

日常生活で使用する新しい単語・熟語を教科書から学ぶこともできますが、残念ながら教科書に掲載されていないことの方が多いかもしれません。(年配の方が教科書を執筆されていることが多いので、新しい生活様式をテキストに反映しにくいという理由があります)

今回扱う「已讀不回」も教科書にはまだ掲載されてないけれど、現代人の日常生活でよく使う熟語です

もくじ

“已讀不回“とは

“已讀不回“の読み方

“已讀不回“のピンインの読み方は「yǐ dú bù huí」です。

“已讀不回“の意味

“已讀不回“の意味は日本語の「既読スルー」のことです。日本で既読スルーが話題になった時に直訳した言葉のようで、中国語のウィキペディアにも日本の例が書かれていました。

“已讀不回“の使われ方

現在は中国語でも定着している言葉で、googleで検索すると「迷惑行為」の一例としていろいろ出てきます。気が向いたら検索してみてください。ちなみに台湾の意識調査によると、メッセージ送信で迷惑になる10大行為の第9位に“已讀不回“が入っていました(2018〜2019年の1年間の調査で、第1位は「会話の半分でいつも連絡が途絶える」でした)。

そもそも既読スルーとは?

この章では既読スルーという言葉について説明します。若い方はすでに知っていると思うので、以下の説明の部分は飛ばしてください。

既読とは?

「既読スルー」を説明する前に、まずは「既読」について説明します。

あなたがLineなどの会話形式のメッセージ交換サービスを利用して誰かにメッセージ送ったとします。メッセージを受け取った相手があなたの送ったメッセージを開いて読んだ時、「既読」などのマークがあなたの送ったメッセージ付近に表示されます。Lineなどを利用すれば、自分が送信したメッセージが相手に開かれたかどうか(または読まれたかどうか)知れるということが、旧来のメールサービスやメッセージサービスと異なる点です。

既読スルー

しかし、ここで新たな問題が起こります。例えば、あなたが誰かに質問するメッセージを送信して、そのメッセージを受け取った相手がメッセージを開いて読んだとします。しかし、その相手はメッセージを開いて読んだだけで質問の回答をしなかったとします。メッセージを開いて読んだだけで回答が帰ってこなかった時、「既読」のマークだけが表示され、あなたは質問を無視されているような感覚になるでしょう。メッセージが既読されたのに回答である返信がない状態を「既読スルー」と言い、低年齢層ではいじめにも発展するような問題になっています。

台湾でのLineの立ち位置

台湾では、メールやmessageよりも「Line」を使用している人がとても多いです。Lineはメールや電話と同じようなパブリックな通信手段として扱われていて、日本人のように「プライベートなもの」という意識はあまりないように感じます。また、年配の方もLineを普通に使いこなしていて、日本との違いを明確に感じました。

Lineの扱い方の違いを最初に感じたのは、部屋探し時です。物件情報サイト上に個人のLineIDがばっちり掲載されていて、そこに直接連絡して部屋を内見したり家賃交渉するのが一般的な方法になっていて、Lineをプライベートなものとして捉えていた私としては躊躇したのを覚えています。部屋を借りる際にも大家さんとLine交換して、部屋の設備にトラブルが起きた場合や家賃の支払う際にLineで大家さんと直接やり取りしました。

まとめ

“已讀不回”の意味から最後は台湾のLine事情まで説明しました。Lineはもはや生活には欠かせない連絡ツールになっているので、“已讀不回”もお馴染みの熟語として覚えてください。また、Lineの捉え方に関しても、国が変われば同じ物事でも捉え方が違ってくることのひとつの例として興味深いですよね。