【華語文法】方位詞

もくじ

方位詞

方位詞は、基準点のある方向や、相対的な位置関係、場所、方角を表す。方位詞はさらに単純方位詞と合成方位詞に分類される。

方向詞の種類

単純方位詞

単純方位詞は単音節の方位詞のこと。単純方位詞は以下の通り。

  • 上shàng
  • 下xià
  • 前qián
  • 後hòu
  • 左zuǒ
  • 右yòu
  • 裡lǐ:内側
  • 內nèi
  • 中zhōng
  • 外wài
  • 東dōng
  • 西xī
  • 南nán
  • 北běi
  • 間jiān
  • 旁páng:かたわら

単純方位詞が結合した方向詞

単純方位詞が2つ結合してできる方位詞もある。

  • 上下shàngxià
  • 左右zuǒyòu
  • 前後qiánhòu
  • 裡外lǐwài
  • 中間zhōngjiān
  • 東西dōngxī
  • 東南dōngnán
  • 西南xīnán
  • 西北xīběi
  • 南北nánběi

合成方位詞

単音節の単純方位詞に、接尾辞「面miàn」「邊biān」「部bù」「頭tóu(普通话のみ)」などがついた二音節の合成方位詞のこと。合成方位詞は以下の通り。

上面上邊上頭上方上部以上之上
下面下邊下頭下方下部以下之下
前面前邊前頭前方前部以前之前
後面後邊後頭後方後部以後之後
左面左邊左頭左方左部
右面右邊右頭右方右部
裡面裡邊裡頭
內部以內之內
中部之中當中
外面外邊外頭外部以外之外
東面東邊東頭東方東部以東
西西面西邊西頭西方西部以西
南面南邊南頭南方南部以南
北面北邊北頭北方北部以北
之間
旁邊
  • その他の合成方位詞
    • 附近fùjìn

方向詞の機能

  • 方位詞は「桌子上面、大樹下」のような空間表現と、「春節前、三天以後」のような時間表現が可能である。
  • 単純方位詞は「家裡」のように熟語化していたり「上有政策,下有對策(上に政策あれば、下に対策あり)」のように対で用いる場合を除いて、通常単独では用いない。しかし、合成方位詞は単独で用いることができる。例:外面有人。/ 學校右邊有一家咖啡店。/ 宿舍在學校後面。
  • 一部の方位詞は、物を表す名詞につけて場所性を付加したり、一部の名詞につけて範囲、分野、方面、条件などを表すことができる。
    1. 場所性を付加する:
      • 「裡、上、下」などを「物を表す名詞」につけることで、場所を表すことができる(場所詞として扱う)。例:房間裡 / 桌子上面 / 大樹下
      • 「家」や「學校」のようなその語自体が場所を表す意味を持つ名詞の場合、方位詞は付けても付けなくても良い。例:在家(裡)吃飯。/ 在學校(裡)聊天。
      • 国名や地名には方位詞をつけない。
        • O:我在台北工作。
        • X:我在台北裡工作。(地名に方向詞をつけているので間違い)
    2. 範囲を表す:
      • 範囲内を表す:「上、裡、內」などを用いる。例:珠穆朗瑪峰是世界上最高的山峰。/ 照片裡找不到你。/ 不要在教室內跑動。
      • 範囲外を表す:「外」を用いて「除(了)⋯⋯(以)外」「(在)⋯⋯(以)外」などの形でよく使われる。例:除了蘋果以外,還有很多蔬菜。/ 預算外的開支。
    3. 分野や方面を表す:「上」を用いて「在/從 +[名詞]+ 上」の形でよく使われる。例:他來台灣時間短,在生活上還不太習慣。/ 這個問題要從思想上解決。
    4. 方向や方面を表す:「裡」を用いて「往 +[形容詞]+ 裡」の形で使われる。形容詞は一部の単音節形容詞に限る。例:往大里寫 / 往長裡看 / 往好裡想
    5. 条件を表す:「下」を用いて「在 (+之) +下」の形で使われる。例:在老師的幫助下,她的中文成績提高了。
    6. 時間を表す:「裡、內、(以)前、(以)後」などを用いる。例:上個月裡他來過一次。/ 一個星期內 / 春節前 / 三天以後
    7. 距離を表す:「後」を用いて「[数詞]+[量詞]+外」の形で「[数詞]+[量詞]より先に」を意味する。例:走出三十里外。
    8. 過程や状態の持続を表す:「中」を用いて「[動詞]+中」の形で「[動詞]している最中である」を意味する。例:教材在印刷中。