中国語・華語【d,t,n,l】発音の基本・方法・コツ(声母, Initials編)

私は41歳の時、台湾中心部の国立台湾師範大学語学センターに1年間在籍してゼロから中国語の勉強を開始しました。暗記力低下で想像以上に大変でしたが、毎日勉強して、、、中国語で会話できるように!もちろん現在も勉強継続中です。

なぜ40代から勉強を始められたのか。それは「中国語で会話したい!」という高いモチベーションがあったから。気持ちさえあれば、意外と頑張れるものです。

「勉強してみたいけど遅いんじゃないか」と考えている方、、、遅くないですよ!
さあ、今日から始めてみましょう!!!


相談者
相談者

中国語の発音って難しそう。。。

まさ先生
まさ先生

日本語にはない発音方法がたくさんあるからね。

相談者
相談者

どうやって勉強したらいいの?

まさ先生
まさ先生

私は会話メインなので、リスニングと発音に重点を置いて勉強してます。
なので、発音のコツや日本人にとって注意すべきポイントをお伝えしますね。

相談者
相談者

お願いします!

まさ先生
まさ先生

今回は「d,t,n,l」の発音方法です。

  • 中国語の「d,t,n,l」の発音方法がわかる
  • 自分でも発音できるようになる
もくじ

d,t,n,lとは

この章のでお伝えする内容は以下の2つです。

この章でお伝えする内容

  • d,t,n,lの定義
  • d,t,n,lの分類

それでは見ていきましょう。

舌尖音

d,t,n,l は舌尖音です。

え?舌尖音って何?

舌尖音(ぜっせんおん)とは

  • 舌尖音とは、舌先(舌尖)で調音される音のことをいう。
  • 通常の口の構えでは舌先は下歯についているが、舌尖音では舌先は持ち上げられて上の歯茎裏につけて調音される。(舌先を歯茎後部まで持ち上げると翹舌(反り舌)音となる。)
  • 舌尖音には「d,t,n,l」の音があり、それらは破裂音・鼻音(破裂鼻音)・側面近接音である。
  • 舌尖音は、発音方法の違いから2グループに分けられる。

ここでは、「d,t,n,l」は舌先を上の歯茎裏につけて調音されること、発音方法の違いからさらに2グループに分けられることを頭に入れておいてください。

破裂音・鼻音(破裂鼻音)と側面近接音

先ほど舌尖音(d,t,n,l)は、発音方法の違いから2つのグループに分けられるとお伝えしました。その2つのグループとは、破裂音・鼻音(破裂鼻音)のグループと側面近接音のグループです。

破裂音・鼻音(破裂鼻音)とは

破裂音は、唇を閉じた状態から勢いよく息を出す音で「d, t」が該当します。鼻音(破裂鼻音)は、鼻からも息が抜ける音で「n」が該当します。「d ,t」と「n」は鼻からも息が抜けるかどうかの違いであり、どちらも破裂を伴う音です。

側面近接音

側面近接音は、調音する際、舌の中央部分(側面を除く一部分)を上顎に密着させて口腔内の声道の中央部分の空気の流れを塞いだまま、舌の脇(片側または両側)を開放して起こす音で
「l」が該当
します。上顎に舌先が密着した状態で、舌側面から息が出る音です。

d,t,n,lの発音方法

ここからは「d,t,n,l」の発音方法をお伝えします。

d,t,n,l 発音のコツ

d,t,n,l 発音のコツは舌先の使い方にあります。

d,t,n,l の発音方法は以下の通りです。

d,t,n,lの発音方法

  1. 息を吸い込んで、舌先を上の歯茎裏にくっ付ける。
  2. 舌先を上の歯茎裏にくっ付けたまま、息を吐き出す。
  3. 息を吐き出した時、舌先が上の歯茎裏から離れて音が出る。

以下「d,t,n,l」の個別の発音のポイントと音源です。

dの発音

強く息を吐き出して発音します。

tの発音

より強く息を吐き出して発音します。

nの発音

鼻からも息を抜きながら発音します。

lの発音

上顎に舌先を密着させた状態で、舌側面から息を出すように発音します。

日本語で似ている発音方法の語を探すとすれば「だ、た、な、ら」です。これらの音は「d, t, n, l」とかなり近いですが、舌先が「d, t, n, l」よりも下(舌がわりと平ら)です。ですから、全く別の発音方法だと思って練習してみてください!

d,t,n,lの発音練習

d,t,n,l の発音練習の方法についてお伝えします。

発音練習のポイント

意識的に、舌先を上の歯(または歯茎)にくっ付けて発音する

何度も言いますが、舌先を上の歯(または歯茎)にくっ付けて発音することをとにかく意識してください

これは「r」のような翹舌音(そり舌音)の発音方法と差別化するために重要なことです。日本人は英語の「L」と「R」の発音・聞き取りが苦手です。中国語の「l」「r」はまさに英語の「L」と「R」とほぼ同じ発音なので、つまり日本人は中国語の「l」「r」も苦手なんです。

発音に慣れていないうちは「舌を正しいポジションに移動させる・動かす」ことを意識して練習してください。

まとめ

d,t,n,l は「唇音」と言う名の通り、唇の使い方がポイントになる音です。加えて、日本人にとっては「息の勢い」もポイントなので、これら2つを意識しながら繰り返し練習してください。

練習あるのみです!

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