ダイエットしたいなぁ
ダイエットには摂取カロリーのコントロールが必要だよ。
特に糖質摂取量のコントロールが重要で、糖質摂取量を減らないと痩せることができないんだ。
そうだんだ!知らなかったよ
じゃあ質問。
どれぐらい糖質を食べないないようにすればいいの?
どれぐらい糖質を食べてもいいの?
え〜。わかんないよ。。。
今回は糖質制限の方法についてお伝えします。
- 目的に合わせた糖質摂取量という視点が持てる
- 摂取カロリーとカラダの変化についてわかる
- 糖質制限の方法について知れる
- 糖質制限を成功させるための条件がわかる
摂取カロリーとカラダの変化
オーバーカロリーとアンダーカロリー
糖質のところでもお伝えしたのですが、食事による摂取カロリーとカラダの代謝や運動するための消費カロリーの関係性はとても重要です。
摂取カロリーが消費カロリーを上回ると、その上回った分が脂肪としてカラダに貯蔵されます。逆に、摂取カロリーが消費カロリーを下回ると、不足分のエネルギーをカラダに蓄えられている脂肪や筋肉を分解して作り出します。
摂取カロリーと消費カロリーの関係表
カロリーの状態 | カロリーの関係 | カラダの状態 |
---|---|---|
オーバーカロリー | 摂取カロリー(大) > 消費カロリー(小) | 太る、筋肉がつく状態 |
アンダーカロリー | 摂取カロリー(小) < 消費カロリー(大) | 痩せる状態 |
糖質と筋肉の関係については別の記事に書いたので、参考にしてみてください。
痩せたいの?筋肉をつけたいの?
上記の説明で勘の良い方ならわかったかもしれませんが、痩せることと筋肉をつけること(筋肥大化)を同時に行なうことはとても難しいです。なぜならば、痩せるためにはアンダーカロリー、筋肉をつけるためにはオーバーカロリーをキープしなければならず、摂取カロリーの設定値が180度違うからです。
ボディビルダーの方々が、ある一定の期間ごとに痩せるためのアンダーカロリーと筋肉をつけるためのオーバーカロリーを繰り返しているのはそのためです。
では、どのように摂取カロリーを設定すればいいのでしょうか?
答えは簡単。
まず「自分がなりたい姿」をイメージしてみてください。自分がなりたい姿というのは、すなわち「目標とする体型」に他なりません。
あなたが思い浮かべたのはどのような体型ですか?
痩せて脂肪の少ない無駄がない体型でしょうか?
筋肉がついた健康的な体型でしょうか?
目標とする体型を思い浮かべると、自分の向かう先を決定できるので、やるべきことが明確化される・そこまでの道筋が立てやすくなる、などのメリットがあります。
思い浮かべた体型があなたのゴールです。しっかり覚えておきましょう。
決めること
痩せたいのか or 筋肉をつけたいのか
痩せて脂肪の少ない無駄がない体型を目指すのであればアンダーカロリー、筋肉がついた健康的な体型を目指すのであればオーバーカロリーを摂取カロリーとして設定し、その摂取カロリーを守ることで目標の体型に近づけていきます。
実行すること
- 痩せたい:糖質制限を行なってアンダーカロリーをキープ(糖質制限については次章で説明)
- 筋肉をつけたい:オーバーカロリーをキープしつつ、筋肉維持のために筋力トレーニングを実行
「見える筋肉」をつけるためには
筋肉に負荷を与えて適切な食事を行なえば、筋肉はついていきます。しかし、脂肪がついているといくら筋肉がついてきても外側から目視できず、筋肉がついた状態を実感できません。さらに、体脂肪が筋肉に変わることはないので、「筋肉がついた体型」を実感するためにはまずカラダについている脂肪を減らす必要があります。「痩せる ―> 筋肉をつける」の順番です。見える筋肉をつける場合にも糖質制限を行なう必要があります。
糖質制限とは
糖質摂取量を制限すると体に何が起こるのか
前章でもお伝えしましたが、糖質の摂取量(摂取カロリー)を制限すると、カラダの維持やトレーニングのためのエネルギー量(消費カロリー)に対して摂取カロリーが不足します。その不足分を確保するために、カラダに蓄えられている脂肪や筋肉を分解してエネルギー源とします。
この「脂肪を分解する」というカラダの反応に着目したのが糖質制限ダイエットです。糖質制限ダイエットは、摂取カロリーの中でも糖質を多く含む食品の摂取制限をして(糖質制限と呼ぶ)、摂取カロリーが消費カロリーを下回るようにコントロールし、カラダに蓄えられている脂肪をエネルギー源として消費させて体脂肪の減少を期待するダイエット方法です。
糖質制限の方法
糖質制限の方法は以下4つがあります。
ダイエットのための糖質制限の方法
方法 | 1食あたりの糖質摂取量 | 1日あたりの糖質物摂取量 |
---|---|---|
スーパー糖質制限(ケトジェニック) | 1食あたり10~20g | 1日30~60gが目標 |
スタンダード糖質制限 | 1食あたり23~33g | 1日70~100gが目標 |
プチ糖質制限 | 1食あたり10~20g | 1日110~140gが目標 |
ロカボ | 1食あたり20~40g 間食は10gまで | 1日70~130gが目標 |
糖質制限によるマイナスの変化
糖質制限すると血糖値が上がらないので、インスリンの分泌が抑制された状態になります。前章で述べたようにインスリンは筋肉合成を助けるホルモンなので、糖質制限によってインスリン分泌が抑制されることは、トレーニング効果の最大化(筋肥大の効果)を妨げます。
また、こちらも前章で述べたことと重複しますが、糖質制限によって摂取カロリーが消費カロリーを下回ると不足したエネルギー分を補うために脂肪と筋肉が分解されてしまうので、筋肥大させることが難しくなります。
ケトジェニックダイエットとは
ケトジェニックダイエットについて、もう少し補足しておきます。
体を動かすエネルギーである糖質の摂取量が少なくなると、その不足分を補うためにカラダに蓄積されている脂肪を分解してエネルギー源を作り出します。ケトジェニックダイエットは「糖質が不足しているから、脂肪を分解してエネルギー源となるケトン体を生み出そう」というカラダの状況対応を利用、つまり元々カラダに備わっている仕組みを働かせることによって体脂肪を減少させるダイエット方法です。ケトン体は、糖質の代わりに脂肪を分解してエネルギーを作るようになったときに発生するもので、一定期間糖質制限を行わないと出てこないエネルギー源です。
糖質制限を成功させるためには
糖質制限ダイエットを成功させるために以下4つを実行します。
糖質制限を成功させるための条件
- アンダーカロリーをキープする(摂取カロリー < 消費カロリー)
- 糖質摂取量を守る
- 十分なたんぱく質を摂取する
- 筋力トレーニングする
ここから1つずつ説明していきます。
アンダーカロリーをキープする
いくら糖質制限しても、摂取カロリーが消費カロリーを下回る「アンダーカロリー」になっていなかったら痩せることができません。痩せるためにはアンダーカロリーをキープする必要があります。
しかし、過度にカロリー制限を行なうことはオススメしません。過度のカロリー制限は体調を崩すだけではなく、体が飢餓状態だと勘違いして省エネモードになるため、かえって痩せにくくなります。
アンダーカロリーの目安ですが、摂取カロリーが消費カロリーの90%程度になるように計算しましょう。
摂取カロリーの計算方法は別の記事に書いたので、参考にしてみてください。
糖質摂取量を守る
アンダーカロリーをキープすることにも関連するのですが、糖質制限の糖質量を必ず守るようにしましょう。
糖質制限を行なって痩せ始めると、さらに糖質摂取量を減らそうとする人がいます。糖質はカラダを維持するためのエネルギー源なので、その大事なエネルギーをどんどん減らしてしまうと、体調を崩す原因となります。
またその逆で、糖質量を規定量よりとりすぎてしまうと、体がケトン体を作らなくなってしまうために痩せなくなってしまいます。
糖質の摂らなすぎも、摂りすぎも良くありません。計算した糖質摂取量を守りましょう。糖質摂取量は前章で挙げた糖質制限の方法1~4の中から1つ選んで実行してください。
十分なたんぱく質を摂取する
糖質制限中は、糖質の代わりに脂肪と筋肉を分解してエネルギーを作り出します。筋肉を維持するためにも、十分なたんぱく質摂取が必要です。
たんぱく質摂取量の目安は、毎日「体重×2g」程度です。体重×1gだとたんぱく質摂取量が足りなくて、筋肉を分解してしまいます。例えば、体重60kgだったら1日のたんぱく質摂取量は、
1日のたんぱく質摂取量
= 60 x 2(g)
= 120g
1日あたり120gのたんぱく質を摂取する必要があるとわかりました。それでは多く摂取すればいいのでしょうか?いいえ、多く摂れば良いというわけでもありません。多量のたんぱく質を分解することは胃腸や肝臓の負担を増加させるので、健康を害するリスクが高めます。糖質摂取量と同じく、たんぱく質摂取量もしっかり守りましょう。
また、1度に大量のたんぱく質を摂取しても胃腸や肝臓が消化・吸収できるたんぱく質量は決まっているので、余剰分は脂肪としてカラダに蓄えられてしまいます。ですから、1度に大量のたんぱく質を摂取するのではなく、分割して摂取する必要があります。
食事の計画方法についてはこちらを参考にしてみてください。
そして毎回、内臓に負担のかかるものを食べるのではなく、消化・吸収の良いプロテインを食事の間に摂取することで胃腸や肝臓の負担を軽減できます。
プロテインについては別の記事に書きましたので、参考にしてみてください。
日本人の食生活は、炭水化物(糖質)が中心で、じつはたんぱく質をあまり食べていません。前の1週間で食べたものを思い出して書き出してみてください。炭水化物が食べたものの大部分を占めていると気づくはずです。意識してたんぱく質を食べるようにしてみましょう。
筋力トレーニングする
筋力トレーニングをせずに糖質制限だけを行なうと、筋肉を分解してエネルギーを作り出す糖新生が起こります。ですから、筋肉を維持し、なおかつ基礎代謝を下げないために筋力トレーニングする必要があります。
また、脂肪とともに筋肉が落ちてしまうと、痩せても締まりのない体型になってしまいます。さらに、糖質制限後も筋力トレーニングを続けることによって、リバウンドしにくいカラダを作ることができます。
メリハリのある体型を作り出し健康を維持するためにも、筋力トレーニングを行ないましょう。
筋力トレーニングのメニューとスケジュールの立て方はこちらを参考にしてみてください。
まとめ
「食べなければ痩せる」ぐらいに思っていると、いざダイエットを始めた時に健康を害してしまい、以後カラダに影響が出てしまいます。正しい知識を身につけてダイエットすることで、健康も一緒に手に入れましょう。
また、これらは糖質制限時のカロリー摂取量及びたんぱく質摂取量です。筋肉をつける時は、アンダーカロリーではなくオーバーカロリー、たんぱく質摂取量も増やします。
1日あたりのたんぱく質の摂取量については別の記事に書いたので、参考にしてみてください。